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Re: コペンハーゲン解釈は間違っていた/町田茂
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投稿者 短足鰐 日時 2008 年 6 月 27 日 21:39:31: 1dEIvwQCPSw5M
 

(回答先: Re: シュレディンガーの猫の意味とは? 投稿者 短足鰐 日時 2008 年 6 月 27 日 20:39:49)

「量子力学の反乱」より引用つづき
〈はじめに〉
 最近の、また現在行われつつある実験が示しているのは、電子や光子などミクロの物質はすべて、ボーアが主張したような「あるときは粒子、あるときは波」というようなものではなく、「粒子であって同時に波であるもの」だということになる。いや、それ以上に「粒子でも波でもない」もの、…といわなければならない。
 一方、アインシュタインの信念とも言うべき、…「隠れた変数の理論」と量子力学とを区別する簡単な可能性があることが「ベルの定理」によって明らかにされた。そして、ベルの定理の実験を見事に行った研究者たちによって、隠れた変数の理論は否定され、量子力学がミクロの自然で正確に成り立っていることが示されたのである。

第1章 量子力学の誕生 自然は飛躍する
 量子力学では「ミクロの現象は根本的に確立法則によって支配されている」ことを第1原理として認めるのである。これは大変重大な理論的前提である。物理学の歴史において、基本法則が確率的であるという考えが登場したことはまったくなかった…。
この基本法則が確率的であるという見方の重要性は、いくら強調しても強調し過ぎることはないだろう。
 自然現象が確率的だということは、自然はある範囲内で本質的に偶然的に振る舞うということである。これが量子力学による自然の見方であり、認識である。量子力学の正しさはこれまで非常によく確かめられているから、自然には実際に根源的な偶然性があり、現在の状態が十分わかっていても、将来取り得る状態にはいろいろな可能性があるということになる。

第4章 コペンハーゲン解釈は間違っていた
〈ガンマ線顕微鏡の思考実験〉
 ハイゼンベルグは、「ガンマ線顕微鏡の思考実験」を通して不確定性関係に到達した。
 ハイゼンベルグの方法がきわめて発見法的なものであり、いまから見れば一般性をを欠くものであった。
 量子力学の一般原理からは、電子の位置と運動量のペアに限らず、どんな複雑な対象についてもその中の二つの物理量の間にどんな不確定性関係が成り立つかを導くことができる。だが、不確定性関係から量子力学の原理を導くことはできない。不確定性関係は不確定性原理ではないのである。  

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