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外務省背任事件、佐藤優元主任分析官の控訴棄却
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070131it04.htm?from=top
国際学会への派遣費用などを外務省関連団体「支援委員会」(廃止)に不正支出させた背任と、国後島の発電施設工事の入札を巡る偽計業務妨害の罪に問われた同省元主任分析官・佐藤優被告(47)の控訴審判決が31日、東京高裁であった。
高橋省吾裁判長は、「支援委員会に損害を与えた被告の行為は正当な業務とは言えず、支出に違法性があったことは明らか」と述べ、佐藤被告を懲役2年6月、執行猶予4年とした1審・東京地裁判決を支持し、被告側の控訴を棄却した。
控訴審では、東郷和彦・元同省欧亜局長が弁護側証人として出廷し、背任とされた不正支出について、「外務省が組織として行ったことで、佐藤被告に責任はない」と証言したが、判決は、「説得力のある根拠を示しておらず証言は考慮に値しない」と判断。さらに、この支出を同省幹部が決裁した点については、「鈴木宗男衆院議員の意向に反すると人事上の不利益を受ける可能性があると考えて行った」と指摘した。
判決によると、佐藤被告はロシア専門家のイスラエルの大学教授と信頼関係を作るため、2000年、この教授がイスラエルで開いた学会に代表団を派遣するなどして、支援委に計約3350万円の損害を与えた。また、同年3月に支援委が発注した国後島発電施設工事の入札で、積算価格を三井物産に漏らして落札させ、入札を妨害した。
(2007年1月31日12時15分 読売新聞)
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