★阿修羅♪ > 雑談専用25 > 578.html ★阿修羅♪ |
若者は、今、払っている年金保険料の行方に、もっと関心を払うべきだ。
積立て方式という建前とは裏腹に、実際は、今現在の老人に対する年金給付に、全て、”使われてしまっている”のだ。
ここ2〜3年は、株式相場が好調だったので、
「現役世代が払った年金保険料+過去の積立金からの運用益」>「老人への年金給付金」
このような持続可能なものだったかもしれないが、来年以降もこうなるのは、絶望的だろう。
まず「現役世代が払う年金保険料」は、団塊世代の大量退職が本格化するので、確実に減少すると思われる。
それに対して、「老人への年金給付金」は、増加する。
「年金ファンド」への資金流入が減り、資金流出は拡大する。
それから、積立金の運用面でも、昨今の大幅な株価下落で危うくなってきている。
大きな運用益を期待するのは、難しいだろう。
話をわかりやすくするために、「年金ファンド」を小さなモデルにして考えてみよう。
「年金ファンド」(総資産1億円)
年間運用益、年利3%程度で運用できたとして、300万円。
新規資金流入が1000万円とすると、資金流出が1300万円であれば、
総資産1億円を取り崩すことなく、理想的な運営が可能。
ただ、この状態ですら、新規の資産積立増加には、なっていない。
冒頭で、今現在の老人に対する年金給付に、全て、”使われてしまっている”と言ったのは、まさに、
この状態を指しているのだ。
しかも、今後は、少子高齢化だから、もっと資金流入が減り、資金流出が増える。
運用もうまくいかずに、最悪、マイナス運用になることも考えられる。
積立方式が破綻していることは言うまでもないのだが、資金流出を出来るだけ早く抑えないと、
どんどん将来が、きつくなってしまうのだ。
こんな状態であることが明白なのに、富裕老人にまで一律に年金を給付してしまって、
「年金ファンド」の崩壊を早めている場合ではないのだ。
年金カットが嫌なら、現役世代の収入を上げて、それに見合う保険料アップか
税方式にして、社会の構成員全体から徴収するしかない。
いずれにせよ、富裕老人が、既得権益を一切手放さないのなら、その分、未来の現役世代に
重い負担がのしかかることだけは、間違いないのである。