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(回答先: 第一部 <2>市民記者 真実発信 『壁』を崩せ (東京新聞) 投稿者 天木ファン 日時 2007 年 9 月 05 日 13:32:37)
http://www.tokyo-np.co.jp/feature/media/news/070906.html
2007年9月5日
ウィスコンシン州マディソンにあるインターネット・テレビ局「ストーリー・ブリッジTV」はケイティ・サイ(41)の思いつきがきっかけで、六月にスタートした。
地元TV局でニュース番組の人気キャスターだったケイティ。制作費を掛けず、視聴率を稼げる扇情的な犯罪報道ばかりで、突っ込んだドキュメンタリーなど制作できず不満を募らせていた。
「それなら、自分たちでテレビ局をやればいいじゃない」。ネットで自分たちが作った番組を流そうと、二十年間働いたTV局を飛び出した。
「ストーリー・ブリッジTV」の社員は、ケイティと同僚だったカメラマンのジェイ・オルセン(51)の二人。広告取りまでこなしながら、移民のホットドッグ屋の半生記や、シニアのセックス問題など埋もれた人間ドラマを発掘している。
最新作は、エイズが原因不明の難病だった一九八〇年代にエイズウイルス(HIV)に感染したが、希望を失わず二十四年間生き抜いてきた男の物語だ。
「私たちのストーリーが人と人をつなぐ橋(ブリッジ)になってほしいというのが局名の由来」とケイティ。取材対象は地元中心だが、ターゲットは全米の視聴者だ。
「共感できる物語は世界中にアピールできる。放送地域が限定されたTVではできないこと」
◇ ◇
政府の免許を得たTV局が独占していた「映像の放送」というメディアが、技術革新でだれでも使えるようになり、ネット利用の「市民TV局」が次々と誕生、“特派員”を置いて世界まで取材するグループも。
ペンシルベニア州フィラデルフィア拠点の「アライブ・イン・バグダッド(バグダッドで生きている)」。米国とイラクの若者が連携し、米軍駐留下の混迷するイラクの現状を伝えている。
CNNなどのイラク報道は、政治やテロのニュースばかり。大学で映像学を学んだブライアン・コンリー(27)は「混乱の中で生きている普通の人たちの生の声を、米国や世界の人に伝えたい」と思い、イラク人自身に撮影してもらおうと発案した。
イラクで人々にビデオカメラを渡し、取材方法をトレーニングした。現在は元イラク軍兵士やエンジニアなど五人が取材し、ビデオを国際宅配便で送ってくる。
イラク人カメラマンのイサム・ラシードが、車爆弾で大けがした露天商の人たちを病院で取材したビデオには、もぎ取られた手足の傷あとが延々と映し出される。「マスコミは何人死傷と『数』しか伝えないし自主規制も多い。数字の裏には、こんな現実があり、これがイラクの日常であることを伝えたかった」。編集をしたスティーブ・ウィシワニク(24)が言う。
夜間外出禁止令のために家でテレビゲームばかりしているイラクの青年の話には、世界の若者からコメントが殺到した。「イラクにも自分と同じような人間がいるんだ」と。
ネットTVは低コストが強み。高価な機材は不要のため、毎月の支出は現地スタッフの給料など約一万ドル(百十五万円)。広告、視聴者の寄付金など収入も同じくらいだが帳尻は合っている。
今春、メキシコにスタッフを置いた。アフリカにも広げる方針で「全世界的な市民TVのネットワークを目指す」と意気込む。世界の人々の距離は、市民が手にした「映像」によって確実に縮められている。(マディソンで、池尾伸一、写真も)=敬称略
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