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コメント]北朝鮮の核実験実施声明(10月3日)以降、米偵察衛星の画像情報や電波傍受情報からは、近日中に核実験を強行する動きはなさそうである。しかし逆に軍事では急に情報が無さ過ぎることも警戒する。敵に行動直前に誤認さすための欺瞞(ぎまん)工作が行われたり、無線封鎖などの処置が行われることがあるからだ。もし数ヶ月前から密かに地下核実験の準備を進めていれば、すでにケーブルの設置や、坑道の封鎖、測定機器の設置が完了していると考えられる。北朝鮮が声明後に急いで核実験の準備を始めることは考えられない。あわただしい動きなどとして、それが核実験直前の兆候として捕らえることはできない。
テポドンの発射ならまず発射台を組み立て、ミサイルを工場から発射台に運搬して組み立てる。さらに液体燃料の注入などと空から丸見えの中で作業が行われる。さらに長距離レーダーの試験運用など、電波情報も傍受しやすくなる。しかしこれが地下核実験の準備となると、その兆候を掴むことは非常に難しい。8月に米偵察衛星が北朝鮮東北部の地下トンネルの入り口付近で、大量のケーブルが探知されたのは、むしろ北朝鮮側の欺瞞工作(誤判断を誘う)の可能性が極めて高い。
80年代に北朝鮮が核兵器開発を始めた段階で、同時期に、地下核実験場の準備を始めたと考えるべきなのである。私は北朝鮮の核実験は掘った土砂を運び出すのに、車両(トラック)が使える横穴式でやると考えている。掘り出した土砂はダムの建設現場などに偽装して、近くの山中に捨てることが可能になる。
もう北朝鮮の核実験はやるか、やらないかではなく、いつどこでやるかという段階だと思う。北朝鮮は中国にも準備行動を察知されることなく、核実験の準備が完了して今回の声明になったと考えることが常識的だ。中国もそのあたりの事情を理解しているのではないか。しかし韓国政府はまだ説得の余地が残っているとして”2重の意図”と分析する。しかし北朝鮮にその意図はあっても、アメリカには説得に応じるまったく意志はない。むしろ逆に北朝鮮に対してはアメリカは挑発したとして、より強い対応を招くだけである。
中国政府(首脳)のあわただしい動きが核実験間近をうかがわせる。その中国に安倍新首相は初の外国訪問となった。中国の政府首脳が安倍首相に対し、北朝鮮の核実験をどのように説明するか興味がある。北朝鮮の核実験に中国が関与していないことを表明するのは間違いない。もはや日中で靖国問題など論じている余裕などない。