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(回答先: 北朝鮮の核実験声明に関する神浦(軍事評論家)氏のコメント 投稿者 どん兵衛 日時 2006 年 10 月 06 日 22:26:10)
>韓国政府はまだ説得の余地が残っているとして”2重の意図”と分析する。しかし北朝鮮にその意図はあっても、アメリカには説得に応じるまったく意志はない。
まあ、北朝鮮や中国、ロシア、韓国、日本、アメリカにとってのメリット、デメリットはさておき、
核実験をした場合の結果はどうなるのか?
たぶん、案外平静なのではないか?
アメリカ:北朝鮮が核実験をしても、アメリカ本土を攻撃できる運搬装置を持っているわけではないので、アメリカにとっては、脅威とはいえない。北朝鮮が持つことができるのは、核地雷とか、核水雷とかいった、防衛的/自爆的な防御方法でしかないだろう。とするなら、アメリカとしては、空爆は可能だが、陸上部隊を派遣するのは困難になる。臨検も、例えば、公海での臨検であっても、自爆攻撃を心配しなければならなくなるので、難しいだろう。
日本:日本の右翼は、核武装論をプロパガンダし始めるだろう。しかし、アメリカは日本の核武装には警戒を持つだろう。アメリカにとっては、北朝鮮の核兵器よりよっぽど脅威になる(40000発分のプルトニウムと弾道ミサイル能力を持っている)。従って、日本政府は、核武装には政策的には慎重だろう。ただし、国民に対する核武装プロパガンダを強化するかもしれない。国民がプロパガンダにのせられて、国民が暴走して、政府が国民の暴走に乗って、核武装の道に進めば、東アジア核戦争へのシナリオになる。
中国・ロシア・韓国が北朝鮮への制裁に乗り出すとは思えない。制裁は逆効果で、北朝鮮を暴走させる危険を高めると認識しているからだ。非難はするだろう。それらの国には打つ手がない。問題の根源はアメリカによる北朝鮮への「制裁」にあるのだから、アメリカが説得に応じない限り、それらの国には打つ手がないのである。
韓国は、アメリカに防衛力強化を頼むか? それもないだろう。北朝鮮は、韓国に核を飛ばす程度の運搬能力は持っている。しかし、統一戦争のために核を飛ばすとは考えられない。通常兵器においては、韓国軍の方が上だろうから、脅威が増すわけではない。それより、無益に状況を悪化させているアメリカの軍隊を置いておくことのほうが、脅威になるだろう。
北朝鮮が崩壊または平和的に韓国に呑み込まれることになっても、北朝鮮が開発した核兵器を手にすることはないと思われる。中国がそれを許さないだろう。
したがって、北朝鮮が核実験をしても、それほど目立った状況の変化はないであろう。
状況の変化の可能性があるとすれば、日本の世論の暴走だけだ。