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無知がもたらした不毛な核武装論議(天木)<天木・筆坂熱血インターネット対談> 
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投稿者 天木ファン 日時 2006 年 11 月 30 日 11:04:02: 2nLReFHhGZ7P6
 

(回答先: 中東情勢を放置して平和を語るな(天木)<天木・筆坂熱血インターネット対談>  投稿者 天木ファン 日時 2006 年 11 月 30 日 10:58:41)

2006/11/25(Sat)
無知がもたらした不毛な核武装論議(天木)
   ×     
核保有論議――日本の政治家の勇気とは(筆坂) 

無知がもたらした不毛な核武装論議
天木直人
 中川政調会長や麻生外相らの繰り返しの発言によって不毛な核武装論議が日本のマスコミをにぎわした。しかしそれらも間もなくこの国のメディアから消えるであろう。多くの使い捨てニュースのように所詮はマスコミの時間つぶしでしか過ぎなかったのだ。
 「民主主義の日本にあって議論することさえ封殺することはいかがなものか」。これが核武装論の継続を主張する連中の論拠である。そして安全保障問題をメシの種にしているような有象無象の評論家、有識者、テレビ出演常習者たちが無責任な言辞をメディアに流し、純情な国民がその気にさせられている。
何が問題なのか。これについては既に十分な指摘がなされている。護憲、平和主義者らによる強い反発は当然であるとしても、いわゆる保守陣営からも反対論が出ていることはこの論争の不毛さを象徴している。「一般国民が床屋談議を行うのと政策責任者である政府要人が論ずるのとは訳が違う」、「非核三原則を守る、自分は反対だ、などと非核の立場を前置きしながら核武装論議をする意味がどこまであるのか」、「米国が容認するはずはない」、「核武装を行えば核不拡散条約から脱退することになりこれでは北朝鮮になってしまう」などなどである。これらの指摘の中で日本が核武装国になれないダントツの理由は「日本の核武装を米国は決して認めない」という厳然たる事実であろう。日米同盟関係をすべてに優先するこの国の権力者にとってこれは殺し文句なのである。彼らにとっては「米国を怒らせたら終わり」なのである。だからこそ「非核三原則を改め米国の核持込を認めて米国の核による核保有国になればよい」などと、右翼、国粋主義者が腰を抜かすような卑屈な議論まで出てくるのである。
いずれにしてもこれらの諸点は既に60年代から政府内部で研究、議論し尽くされ、「あらゆる観点から日本の核武装は百害あって一利なし」という結論が出されているのである。中川や麻生はそれらをよく勉強しろ。お前らにその結論を覆すだけの識見と覚悟があるのか。これが不毛な核武装論議を終わらせる決めゼリフなのである。

核保有論議――日本の政治家の勇気とは
筆坂秀世
 中川自民党政調会長、麻生外相らの核論議発言が波紋を呼んでいる。だが、この発言の何が問題なのか、必ずしも整理されていない。
 第一。中川氏らは大きな批判を前に、「核保有を前提とした議論をと言っているわけではない」と釈明しているが、実に卑怯な態度だ。これに乗っかり「議論もしてはいけないのか」などともっともらしいことを言う輩もいる。だが中川氏の提起は、あきらかに「核保有」を前提としたものだ。単なる議論を提起したわけではない。追及されれば、こんなじめいなことすら誤魔化すような卑小な人間が「核、核」と騒いでいる、ということだ。
 第二。この問題を議論するには、大事な前提がある。もちろん中川氏のように「核保有」ということではない。日本は唯一の被爆国であり、いまも広島、長崎では犠牲者が増えつづけているという悲しい現実だ。あるいは日本は原発による電力に大きく依存している。その燃料は外国に依存している。核保有ということはNPT体制から抜けるということであり、国際的な制裁の対象となり、燃料供給は間違いなくストップさせられるだろう。もちろん核独占を願望するアメリカも絶対に許さない。議論というならこうした前提を国民に提示することこそ政治語るものの責任だ。政治家が詐欺師であってはならない(実に多いのだが)。
 第三。核を持てば本当に安心か。アメリカの核抑止論は、圧倒的な核優位だからこそ成立している。核を持てば攻撃されないとか、核を持てば優位などというのは幻想にすぎない。その反面教師が北朝鮮だ。日本を北朝鮮並みの国にするのか。
 第四。最近、『朽ちていった命ー被爆治療83日間の記録』(新潮文庫)を読んだ。東海村での日本発の臨界事故でなくなったJCO東海事業所の作業員大内久さんの治療記録だ。大量の中止線を浴びた大内さんの体は「生命の設計図」と言われる染色体がバラバラに破壊され、医療関係者の懸命の治療にも関わらず、被爆から83日間で朽ちてしまった。この記録は、核兵器と人類は共存できないことを余すところなく物語っている。中川氏、麻生氏には必読をすすめたい。
 そして最後に、被爆国日本の政治家なら、まずやるべきは核兵器廃絶に懸命に取り組む事こそ、政治家としての矜持を持っているのなら、それこそ真の勇気だと言いたい。

http://www.tembosha.com/kd_diary/kd_diary.cgi?20061125


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