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□東京探訪:「眠らない街」新宿の楽しみ方 [朝鮮日報]
http://www.chosunonline.com/article/20070429000014
記事入力 : 2007/04/29 13:00:30
東京探訪:「眠らない街」新宿の楽しみ方
東京に行けば誰もが一度は新宿を訪れるであろう。昼に行ってもあまり面白くはないが、夜に行けば違う。新宿駅西口から小田急デパート、「ビックカメラ」の方向へ出て右へ曲がり、回転寿司店の前で再び右に曲がると、香ばしい匂いが漂う小さな焼き鳥屋が並ぶ「やきとり横丁」と「思い出横丁」がある。この2つの通りは隣り合っているが、特に1列に並ばないと歩けないほどの狭い道の両側に小さな焼き鳥屋が「オープンバー」のように並ぶ「思い出横丁」は、小規模なものを好む日本の文化がよく表れており、一見の価値がある。
「新宿なんて高が知れている」と思いながら、東口の「新宿ゴールデン街」に足を踏み入れると、その雰囲気に圧倒された。「1960年代、新左翼の人たちが生活費を稼ぐために店を開いた」という説や、「第2次大戦直後の闇市が残ったところだ」という説があるが、100カ所ほどの小さい飲み屋が狭い路地に鈴なりに連なっており、同じ建物の1階と2階に別々の店があるところもある。客が5、6人ほどしか入れない、小さな箱のような店内、とても小さな入口と窓、趣向を凝らしたかわいらしい看板が並び、どこか「超現実的」な雰囲気を演出している。このまるで魔法にかかったような空間には、あらゆる陰謀やロマンスを包み込んで熟したかのような、どこかいかがわしく、それでいてあまりにも魅力的な雰囲気が漂っている。営業時間は店ごとに違う(多くは夕方から翌朝5時まで)。ある外国の観光ガイドブックに、「日本で見られるものは完璧な包装技術と清潔さだ」と書かれてあるが、その「完璧な包装技術」と小奇麗さは、この裏通りの飲み屋街にも生きている。
この「ゴールデン街」で「ウォッカ・バー」の看板を掲げる「石の花」(03‐3200‐8458)では、15年前にここでアルバイトをし、その後常連になったという客が、マスターの弾くギターに合わせて歌っていた。アルコール度数が強いウォッカのほか、マスターが漬けた梅酒(500円)もある。「ミックスナッツ」などのおつまみは400円から900円だ。ただ、席料は1300円とやや高め。日本のバーでは、客が1人ずつ払わなければならない「席料」があるところが多い。ちなみに、ゴールデン街ではクレジットカードが使える店はほとんどない。
一方、ゴールデン街特有の閉鎖的な雰囲気が嫌いな方には、少し広めの「Bon’s」(03‐3209‐6334)というバーがおすすめだ。ビールは600円から700円程度、チリソーセージやピザは700円だ。席料は1人500円。クレジットカードはやはり使えない。さらに安い予算で1杯飲みたい方は「笑笑」に行けばよいだろう。値段の割にはサービスも良く、しかも新宿や秋葉原をはじめ、各地に出店している。「笑笑」と漢字で大きく書かれた赤い看板を目印にすればよい。ここでは日本語が全くできなくても大丈夫だ。店内に入ったらまず、指を折って人数を伝え、従業員に「すみません」と声をかけて、英語表記や写真も載っている大きなメニューを指差しながら注文すればよい。ここは不慣れな出張先で寂しい夜を過ごすビジネスマンが、気軽に生ビールを飲むことができる所だ。生ビールは300円から400円、5種類の刺身の盛り合わせは1029円、キムチ210円、たらことチーズの揚げ物294円、焼き鳥の盛り合わせ609円などとなっている。
裏通りが好きではない方なら、タクシーに乗って東京タワーの近くにある「ザ・プリンス・パークタワー東京」に行くのもおすすめだ。このホテルの33階にある「ステラガーデン」というバーからは、オレンジ色にライトアップされた東京タワーが目と鼻の先に見える。ここは日本の観光ガイドブックに「最高の夜景スポット」として紹介されるほどだ。この夜景を十分に楽しめるよう、店内の明かりは消され、椅子はすべて窓に向かって並べられてある。ここで「東京ブリーズ」と名付けられたカクテル(2000円+席料500円)を味わえば「子どもはもう寝る時間だ。ここからは大人だけの楽しみだ」という声がどこからか聞こえてきそうだ。そして夜12時を過ぎると、東京タワーを照らしていたライトが点滅し始める。ライトが消される瞬間を恋人と一緒に見ることができれば恋愛が成就するといわれているが、このロマンチックな夜景を見ていると、急に韓国にいる家族のことが懐かしく思えてくる。出張の最後の夜、独りで東京に別れを告げるのにふさわしい場所だ。
東京=チョン・ジェヨン記者
朝鮮日報/朝鮮日報JNS