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(回答先: 生存権と悪意の存在 投稿者 考察者K 日時 2006 年 12 月 05 日 06:57:52)
>人間には様々な繋がりがある。生まれるためには祖先から代々繋がる両親の存在が必要であり、生きていく過程で発生してくるシガラミと云うものもある。
これは人間社会が、物質の自己運動によって形成された有機体としての「人間」が他人への作用を及ぼすさまを表現したものだべす。すると、それは言語コミュニケーションによって媒介される、つまり人間(私)による他人への働きかけは言語によって為される、言語の表現内容は人間が自己の内部で表象したものである。このように、Kさんが「一般論」として描いている人間関係の様を哲学的にとらえ返せば、「人間=人―間(じんかん)関係」としてとらえることができる、まさに社会は「じんかん」関係で成り立ってるこつがわがんべすた。
社会を突き詰めれば、たとえば、先祖代々から伝わる「両親」というのは、人間の生産、つまり生殖(産みかつそだてる)という行為に直接かかわる存在だ。「生きていく過程で発生してくるシガラミ」も、考えてみれば、存在論(一般論ではないですよ)的には、人間の社会的生産活動(衣食住の確保)ということと人間の生産(生殖)という行為、この二つに集約できる。この人間の「様々なつながり」がKさんにとっては、悟性主義的に理解されて、「人間は誰でも生きるためには色々ある」というシェーマが提出されたのだろうと思う。
しかし、このシェーマが、その次にKさんが展開されている「談合問題」とどかかわりがあるのかは不明である。Kさんが前半で述べられた、人間がおのれの有機体としての生命を維持してゆくための生産ならびに再生産を繰り返してゆく活動と、談合といかなる関係があるのか?「悪意のある談合」とはなにか?悪意がなければ談合もまた可、ということなのか?あるいは談合もまた必要悪というようなニュアンスもありそうで。
法律で「悪」とされるものは「絶対悪」かどうか、ということのための例証として談合が持ち出されているが、実は法律そのものについて、Kさんがいかなる理解をされているのか、この点におらは関心があんだす。
まんず、宮崎県知事が関与した疑い(今朝のニュースでは県知事の指示だっつ、江藤容疑者が供述すてるらすい)のある談合は、まだ賄賂の事実などは不詳だすが、これは明らかに「官製談合」だすな。ニュースでもはっきり「官製談合」っつてる。この問題をどうとらえるのか?
Kさんは悪意という言葉で、問題ば道徳主義的にとらえている。
おらはこの問題こそ、ブルジョワジーによる官製民主主義の破壊を示すものであって、ブルジョワジーによる階級支配の内実が腐敗しきったことを示す事例だと思うっす。いわゆる資本主義社会のもとでは「自由主義」思想にもとづく経済活動における「自由競争」が原則だべつ。すがす、これはあくまで表面的な民主主義ば装った幻想であり、現実は経済活動自体も、大手独占資本が市場を支配しているわけだすな。これば国家独占資本主義(金融業界はこのもとさ再編されたべ)っつうこの競争ば無視した「独占」が奥深く進行すてる。建設業界さおいても同様の状態だすが、これは和歌山のゴルフ場汚職事件で木村前県知事がゴルフ場元代表井川から1000万円賄賂ば受け取った疑いが出た(今朝のNHKニュース)ことで、井川さは1億7千万円の賄賂ば贈られたが、贈ったのは独占建設資本大手ゼネコンだ。
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朝日新聞12月4日
http://www.asahi.com/national/update/1204/OSK200612040039.html
木村・前和歌山県知事、現金受領認める 週内、再逮捕へ
2006年12月04日15時32分
和歌山県発注工事をめぐる談合事件で、競売入札妨害(談合)容疑で逮捕された同県前知事の木村良樹容疑者(54)が大阪地検特捜部の調べに対し、県側と ゼネコンを仲介したゴルフ場経営会社元代表井山義一容疑者(56)=同容疑で再逮捕=から現金数百万円を受領したことを認める供述を始めたことが4日、わ かった。特捜部は、木村前知事が井山元代表に仲介役を任せて利益を得させた見返りに現金を受け取った疑いが強いとみて、週内にも収賄容疑で再逮捕する方 針。
木村前知事と同日午前に接見した弁護士は「コメントできない」としている。
調べでは、木村前知事は00年の初当選直後から、知人の井山元代表が県発注工事の受注業者選定に介入することを承諾。これを受けて井山元代表は前出納長 の水谷聡明(さとあき)被告(60)=談合罪で起訴=や業界側と連絡を取り合い、04年11月に入札があった下水道工事と2件のトンネル道路改良工事の談 合に介入。それぞれ受注した熊谷組、ハザマ、東急建設の各ゼネコンから計約1億7千万円の「受注謝礼金」を受領していたとされる。
調べに対し、井山元代表は「04年末に木村前知事側に数百万円を渡した」と供述。木村前知事も下水道工事をめぐる談合への関与とともに、現金の授受についても認める供述を始めたとみられる。
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このような大手建設業者(ゼネコン)の支配する業界ではヤマト設計の企業規模はわがんねすが、宮崎県の官製談合ではヤマト設計さ発注があった(すがも、地元ではねぐて、東京だす)。その構造は政治家が介在すてる、「金がらみ」だすな。政治家がブルジョワジーの代弁者とすて動く。ぜにが政治家さはいる。そのおこぼれは知事さも流れる。落札はあらかじめ業者が決められた「やらせ」だ。(この「やらせ」自体もブルジョワジーがあらかじめ、明治以来伝統的に受け継がれているし、ひいては戦争勃発の遠因だす。なすてかっつうと、財閥は莫大な戦争資金ば軍部さ貸与、その借金はいまだに政府が名目ば変えて財閥さ負ったままだべ。2000万人の殺戮と莫大な戦費ば費やして、儲かったのは財閥だけだ。こういうブルジョワジーの基本的な「儲かる」体質ば見抜くことが大事だで、官製談合などを道徳的問題とすてとらえ、談合ば生み出す日本の政治経済的分析ばすねえのは、これはつとばかす問題だべすた。突き詰めれば現代帝国主義(最高発展段階とすての国家独占資本主義)の腐朽が丸見えだべす。つまり中央の政治家(国会議員、ここでは秘書とされるが)ば通じて地方の自治体の首長ば結束すて落札するっつう構造が見えてんだすよ。
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官製談合 ヤマト、橋梁で最多受注
朝日新聞2006年12月04日
http://mytown.asahi.com/miyazaki/news.php?k_id=46000000612040002
県発注工事の入札をめぐる官製談合事件で、設計コンサルタント会社ヤマト設計(東京都)が昨年度、橋梁(きょうりょ う)設計の委託業務では最多の5件(落札額4315万円)を受注していたことが県土木部のまとめで分かった。道路設計など同社全体の落札件数も前年度の3 件から9件(随意契約1件を含む)と急増しており、指名回数、落札額とも大きく伸ばしていた。いずれも05年7月以降の入札で、同社社長の二本木由文容疑 者(56)=競売入札妨害の疑いで逮捕=が同6月ごろ、知事公舎で安藤知事に受注増を迫ったとされる経緯を裏付ける結果となった。
県は昨年度、1941件の委託業務を発注し、落札額は計85億7340万円。うち橋梁設計は35件、計2億8260万円だった。
同社は橋梁設計で11件に応札した。受注した5件は容疑事実になっている県宮崎土木事務所発注の「県道鰐塚山田野(わにつかやまたの)停車場線」災害復旧工事設計を含み、落札率は92・83〜99・80%だった。
同社は89年4月に県の誘致企業として立地調印し、90年10月に新富町に宮崎支店を開設した。01年度以降に受注した土木部発注の事業 は、01年度3件(落札額2478万円、指名25回)▽02年度3件(2194万円、20回)▽03年度0件(0円、17回)▽04年度3件(3160万 円、17回)▽05年度9件(5832万円、28回)だった。
県警の調べなどによると、二本木容疑者は安藤知事が「政治の指南役だった」とする元国会議員秘書、石川鎮雄容疑者(68)=同=に関して 「知事から『石川の面倒を見てほしい』と言われた」などと供述。それに従って石川容疑者に04年1月〜05年1月、総額約1千万円を提供したが、この間の ヤマト設計の受注は2件(計約2550万円)にとどまった。
そのため、二本木容疑者は05年6月ごろ、知事後援会から石川容疑者に不明朗な経緯で5千万円が渡った問題を持ち出すなどして、安藤知事に受注を増やすよう要求したとされる。
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政治家とブルジョワジーが結託すてるのはブルジョワジー独占の現代の「資本主義」の本質ば露呈すてるわげですて、倫理や道徳の問題ではねえっつこつが掴まれねば、これもおらがKさんさ言ってきたとおり、Kさんの傾向(現実社会の追及ではねぐて、たとえば小泉さ対する一対一的な対応で終わる。小泉当人さとっていかに個人主義的な把握と対峙ばすてみても何も生まれねえ。)だべ。
なすて現実の分析さすすまねえのか、そこがおらはどうも理解できねえんだす。
そすて、
>法律において「悪」と認定される行為と云うものがある。
例えば、最近トレンドになっている「談合」であるが、これって「絶対悪か?」とKは考える。
「公平」と云う意味の「市場原理に反する行為」だというのは理解できる。
しかし、この「公平」は極短期的な「その場限りの値段」と云う意味合いだけの公平だろうと思う。長期という視点を考えた場合、メンテナンス・サポートといった意味の公平もあり、地元にとって貢献性とか様々な要素もあり「単にその時の販売価格のみ」を絶対基準に据えるのは正しい考え方とは言い切れないだろうとも思う。
ここではKさんは談合そのものについては容認していることだす。カネのからまねえ「談合」(官製談合も含む)ならええっつわけだすがや。おらもむがす談合やったこつあんだすが、談合のときは絶対に記録ばとらねえこった。これば地方自治体は掌握すてるし、「わがんねようにやれ」って指導すながら、順番どおりの落札がおこなわれる。みなニコニコだす。これがなにさひっかかるかというと「独占禁止法」だ。他の地方自治体の業者の参入ば許さねえための、地元資本の苦肉の策だべすが、これがばれれば、独禁法違反で罰則あ加えられるすい、意図的に価格が高く、落札業者さ利益導入がなされたわけだすな。すがす、この談合が崩れるときはある。それは他県からなぐりこみ的な入札があるときだべ。独禁法違反がばれると、新聞が叩く。談合業者以外の業者からの批判はあらゆる方法ば駆使すて為されるから、新聞はこの談合のからくりば特集すてぐから、だいたい談合は当面表向きは控えるが、かたちを変えてまた復活すんだす。これが地域民族ブルジョワジーば生かす、つまり官製談合そのものなんだす。
んだらば、Kさんが言う
>要は「悪意のある行為」による「談合」だったか?具体的に言えば「賄賂があったか?なかったか?」というような部分が重要であろうと思うが、単に「それは談合だった」と云うだけで「一律的に生存権を剥奪するのは本当の意味で正しいのか?」とKは考える。
法律で悪と認定されている行為だから「悪」と云うのは分かるが、法律そのものが「不完全な人間が設定したルール」であり、単に規定されている「文字列に抵触している」というだけで「その行為は一律的に絶対悪だ」と判断するのは一種の思考停止と言えはしないだろうか?
っつう主張は、ブルジョワジーの存続ば前提とすて語ってるこつがわがります。
ここでも「生存権」が語られてるが、これは談合にかかわった民間と政府の癒着ば、業者が「生存すてゆぐ」という意味で、談合は「仕方のないこと」ということだべす。だども大事なのは「法」の解釈のほうだべ。
>法律そのものが「不完全な人間が設定したルール」
という言葉から、法律が階級性ばもった国家による経済的搾取の統制のための、国家意思の対象的表現だっつこつが隠されてますだ。つまり、法律とは、支配階級の意思ば国家機関とすての立法府(議会)の承認ばとおして社会的規範とすて制定されたもんだすがや。んだから法律が形式主義的にかつ暴力的に運用される、つまり国家権力の発動の規範的形式だといえるんではねすかや?
Kさんが法律を「不完全な人間(本質的には支配階級とすてのブルジョワジーのこつだすが、彼らが不完全だすか?鉄壁ばもって「完全に近い支配」ばすてるんだす)が設定したルール」ってとらえること自体が没階級的で、ブルジョワジーによる支配の本質を隠蔽するような効果ばもたらしてるって、おらはとらえますだ。
Kさんのいう「不完全な人間」っつうのを、実体とすてはだれを念頭においているのか、一度聞きたいもんだす。