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(回答先: ドイツで極右(反イスラエル)政党の抗議デモの禁圧強化 投稿者 木村愛二 日時 2005 年 2 月 12 日 19:21:27)
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木村さん流引用
http://clinamen.ff.tku.ac.jp/Holocaust/Points/Citation.html
自分の議論に都合のよい部分だけを切り出して、都合の悪い箇所をカットしてしまえば、どんな「論証」でも可能になります。もっとも、それが暴かれると恥ずかしい思いをするのですが。
木村さんがどのようにすさまじい引用をやるかを、ひとつの例で見てみます。ガス室の換気が充分でないときに、死体搬出作業をやるのは危険だという主張にかかわるものです。
「絶滅説に立つ新鋭著作『アウシュヴィッツの医師たち』では、『犠牲者の死が親衛隊の医師によって確認されてから、死体の焼却が認められた』としているのである。『親衛隊の医師』にも危険があるではないか。」(p.216.)
ここで引用されているのは、主にアウシュヴィッツ関係の裁判記録に依拠しながら、親衛隊員だった医師たちが、どうユダヤ人絶滅に関与したかを論じた
F・K・カウル『アウシュヴィッツの医師たち ナチズムと医学』日野秀逸訳、三省堂、1993年
です。貴重な証拠や証言が集められていますが、木村さんはそれらにはまるで触れず、ただ1カ所だけを抜き出し、自分の説の補強材料に使っています。
しかし、木村さんの引用はまったく不誠実なものです。当該箇所を引いてみます。
「全員が死んだと判断してから、医師が親衛隊消毒隊指導者に対してガス室を開けるように命じた。有毒ガスは排気施設を使って吸い出された。犠牲者の死が親衛隊の医師によって確認されてから、死体の焼却が認められた。」(p.71.)
つまり、ガスがすでに排気されたあとに、死の確認がなされたわけです。木村さんは「有毒ガスは排気施設を使って吸い出された」という文章を故意に引用から抹殺することで、「『親衛隊の医師』にも危険があるではないか」と、文句をつけているのです。
こういうやり口は卑劣だと呼んでよいと思います。
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