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(回答先: 不良債権とは「金利が帰ってこない、もしくは、元金が返ってこない状況をいう」ODAさんそうですよね。 投稿者 hou 日時 2005 年 5 月 06 日 22:23:04)
質問に応えます。但し、要点のみ。
一、10年前の不良債権処理は、賛成だけど、銀行が10年ほっといたのは理解できる
その通りです。数点、理由があり、すでに述べていますので、簡単に列記するに留めます。まず、
a) 「国家の財産として保護・育成するべき優秀な技能をもつ中小企業が、この10年で「貸し剥がし」によって、淘汰され、消滅した。現在、残存しているのは、大企業系列のマニュアルによって作業するだけの中小企業であり、今後の中小企業対策とは、大企業支援策である。」
b) 不良債権処理とは、将来回収できない債権を切り捨てるものであり、資産の「借り方」「貸し方」バランスを取れば、即座に、収益性は回復される。公的資金の注入は不要であるし、無意味。この場合、甘い見込みの頭取など首脳陣の過去に遡った個人的責任と職員の大量解雇は当然。自己資産に見合った職員数にする。これを10年前にすれば、それで終了していた。また、このことは、私も含めて、多くの経済人が主張していた。
c) 強制的に公的資金を入れて、それを、資本としてカウントする荒業を取ったために、資金は塩漬けになり、貨幣の信用創造効果もなく、また、投融資資金の投入によって、日銀の中立性に罅を入れ、本来の不良債権処理が実施できないままの状態である。諸銀行は、やっと、このことに気づき、公的資金の返還後でないと、不良債権処理が出来ないので、早々と、無理して、公的資金の返却を急いでいるのだ。勿論、不用意な公的資金注入によって、銀行の劣化は、一層進んでおり、体力が無いのに、注入された公的資金を、まず、返却するという、二重の苦悩に銀行は喘いでいる。
二、ODAさんは、日本のどこの産業分野に不良債権(金利が帰ってこない。もしくは元金も劣化している)があるとおもうのですか?
もっとも、酷いのは、財政投融資です。所謂、年金・郵貯の資金です。ODAの現場、道路公団、ダム、簡保融資、地方の起債・・・この現場を、一度、見てみてください。一箇所でも、良いです。まともに、金利が払える、元本が払えるプロジェクトが、あったら、是非、教えてください。米国債購入資金も、根源的には、これらの資金から出ていると思っています。100%近くの金が、返ってこない。
民間の不良債権は、ゼロ・サム・ゲームでは、誰かが損すれば、誰かが得するのであり、また、時代によって、異なるし、もっと、専門的に言えば、会計専門家の認識によるのであり、それは、将来への見込みによるのである。GMやフォードの評価低下も、突然に行われるもので、その認識によって、債権も劣化する。すでに、国際会計は、流動性を持った認識の世界に入っており、固定した時間での、評価は合理性が無い。
GMも、先見的な投資を呼び込む戦略を発表すれば、一気に、債権・株の評価も高まる。
但し、日本の財投資金は、相手先を、公的機関に限定しており、プロジェクトの内容が、全くといって良いほどに、収益性に乏しく、構造的に、政財官による、食い潰し構造のため、合理的に審査すればするほど、不良債権化するだろう。houさんも、私に聞くより、一箇所でも宜しいので、他人の本や記事を信じるより、自分で、財投資金の入っている道路やダムを見て、独自に、金利や元本が返ってくるか、判断してみてください。
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