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(回答先: 情報衛星調達に4法人が介在、50億円交付(朝日新聞) 投稿者 天魔降伏 日時 2005 年 3 月 26 日 10:06:41)
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『社会新報』 2002.10.30号
内調追及第二弾 「情報収集衛星利権に群がる天下り特殊法人の実態」
<リード>
来年早々に打ち上げられる国内初の「情報収集衛星」に疑問の声が上がっている。情報の活用方法をめぐって各省庁の綱引き状態という問題もさることながら、総額二千五百億円の予算が元締めの内閣情報調査室から受注企業に下りるまでに、官僚の天下り先である特殊法人などによって四百五十億円も《中間搾取》されていることが明らかになった。特殊法人改革はまずここから着手すべきではないか。
<本文>
内閣情報調査室(以下、内調)が情報収集衛星の導入に踏み切るそもそものきっかけは、一九九八年八月の朝鮮民主主義人民共和国によるミサイル発射事件だった。
そのわずか二ヵ月後の十月末に自民党政調が情報収集衛星の早期導入を促す提言をまとめ、十二月二十二日に小渕恵三内閣が閣議決定した。同時に驚くほど素早く対応した三菱電機(谷口一郎会長)への随意契約も決まった。閣議決定文書には衛星の目的がこう記されている。
「外交・防衛等の安全保障及び大規模災害等への対応等の危機管理のために必要な情報の収集を主な目的として(中略)衛星を導入する」
この表現は「偵察衛星」的なものを示すが、六九年に採択した宇宙の平和利用を定めた国会決議が存在するために、防衛庁は宇宙開発の中心にはなれないのだ。
情報を分析する内閣衛星情報センターには外務や防衛、警察、国土交通、法務など関係省庁からの出向者が入り乱れ、事実上、《司令塔不在》の状態だ。しかも各省庁の情報活用の思惑は「国際テロ組織などの動向把握」(警察庁)、「地球環境の観測」(環境省)、「食料需給変動の判定・予測など」(農水省)などとバラバラだ。
警察庁が同センター次長に国際テロ対策のスペシャリスト・小林武仁審議官を送り込むなど、その意図は透けて見える。
司令塔の不在という問題もさることながら、さらに問題なのは予算の流れだ。
衛星に関する予算総額は二千五百億円。地上施設用の土地買収費用などの四百六十三億円を除く衛星開発費は二千三十七億円。その予算を文部科学省に千百七十六億円、経済産業省に三百八十五億円、総務省に九十八億円とそれぞれ割り振る。
内閣官房内調がプロジェクト全体の管理と地上設備、文科省が衛星本体の組み立てと光学センサー、総務省が衛星と地上との電送技術、経済産業省が合成開口レーダー、とそれぞれ任務を分担する。
さらに、経済産業省の下には特殊法人「NEDO」(新エネルギー・産業技術総合開発機構、牧野力理事長は元通産省事務次官)と社団法人「JAROS」(資源探査用観測システム研究開発機構、理事長の北岡隆氏は現・三菱電機常任顧問)、文科省の下には特殊法人「NASDA」(宇宙開発事業団、理事長・山之内秀一郎)、総務省の下には独立行政法人「CRL」(通信総合研究所、理事長・飯田尚志)、といった特殊法人や公益法人が群がっている。
こうした特殊法人などを経由した後に、実際に衛星を造る企業の三菱電機株式会社にたどり着くという、とても「簡素・効率化」(閣議決定文書)とはいえない構造なのだ。
そして総額二千三十七億円が三菱電機に渡るまでに千五百八十六億円に減っている。この差額四百五十一億円が官僚の天下り先である四つの法人に《中間搾取》されている。
その内訳はNEDOに秘密管理費として三億円、JAROSにシステム管理費として六億円、NASDAに三百四十六億円、CRLに管理費として八億円がそれぞればらまかれる。とくに問題なのはNEDOからJAROSへの金の流れで、合成開口レーダーの開発を経産省から直接に三菱電機へ発注すればこの管理費と称して差し引かれた九億円は節約できるはずだ。
「総合的な調整役が必要で、そのノウハウがあるのがJAROSしかない」(経産省製造産業局宇宙産業室)との説明で誰が納得すると言うのか。
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『社会新報』( http://www5.sdp.or.jp/central/shinpou/newsfiles/shimpoold.html )というのは社民党の機関紙ですが、実は社民党の前衆院議員辻元清美の秘書給与詐取疑惑による逮捕の本当の目的は、この記事にある追及を避けるためであったとも言われているようです。