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(回答先: 衛星の発注ではNECと三菱電機が競っていた… 投稿者 外野 日時 2005 年 3 月 26 日 13:53:57)
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ミサイル発射だと騒いだ日本と韓国とアメリカは、ミサイルか人工衛星か断定できず、人工衛星説を否定できる軍事評論家はいなかった。ロシアと中国は、[北朝鮮の人工衛星を確認した]とすぐに発表し、十一日になってアメリカの上院外交委員会の東アジア太平洋小委員会のクレイグ委員長が、「NASAは北朝鮮がミサイルではなく人工衛星を軌道に打ち上げたと見ている」と公聴会で明言し、最後にホワイトハウスのルービン報道官が、公式に「人工衛星だった」と政府の見解を表明した。
ところが、日本のマスコミは、曖昧なミサイル発射説を規定の事実として、北朝鮮がいかに危険な国であるかという議論を真面目な顔で続け、日本の上空をミサイルが飛び越えたのだから由々しき問題だとして、軍事評論家やテレビ・キャスターが国民の不安をかきたてた。
そして、一ヶ月も経たない九月二十日、高村外務大臣と額賀防衛庁長官が渡米し、アメリカの国務長官と国防長官の四者会談で、来年から日米が共同で、ミサイルを迎撃するための戦域ミサイル防衛構想(TMD)の技術研究に踏み切ることに合意したと発表した。(『月刊・宝石』1998年12月号「防衛庁”水増し請求事件”」広瀬隆)
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ミサイル発射三週間後に、予定通り四度目の訪朝をした私は、政府と党の幹部に「人工衛星だったとしても、日朝関係正常化の早期実現のためには、せめて事前通告すべきだった」と抗議したが、彼らの答えは「日本は一貫して北朝鮮敵視政策をとっており、そんな国にいちいち事前通告するほど、われわれはお人好しではない。ただし日本の領海・領空は絶対に侵犯しないよう万全を期した。なぜあれほど大騒ぎして、しかも早とちりして、一方的な報復措置をとったのか」というものだった。
筆者は売国奴ではない。日本を愛し、国を思う気持ちは人後に落ちない。ただし筆者の立場は、北朝鮮を憎悪せず、敵視せず、指導部の意図を彼らの立場に即して理解し、彼らの言い分に耳を傾け、日朝国交正常化の道をさぐるべし、というものだ。それこそ長期的に日本の国益に合致していると信じるからである。(『軍縮問題』1999年4月号「北朝鮮脅威論の虚構と金正日のゲリラ外交」吉田康彦)
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ミサイルと人工衛星
http://unikorea.parfait.ne.jp/031040/39c.html
8月31日、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)咸境北道の発射場から一発の多段式運搬ロケットが発射された。アメリカと韓国、そして日本はこれを即座に中距離弾道ミサイルの発射実験であると断定し、一斉に北朝鮮を非難し始めた。とりわけ、ロケットが日本の上空を通過したことから、日本の政界は“安保上の重大な脅威である”として、国会で全員一致の抗議文を採択した。さらに日本政府は、対北食料支援の停止と北朝鮮・日本間の飛行機便の運航許可取り消しなど、矢継ぎ早の追加処置を発表している。
ところが9月4日、『朝鮮中央通信』が問題のロケットは人工衛星を発射するためのものであったと発表するや、世界中に大きな衝撃が走った。実験は成功し人工衛星「光明星1号」が順調に地球の楕円軌道上を回っているという『朝鮮中央通信』の報道は、まさに青天のへきれきだった。
今回、北朝鮮が人工衛星の発射実験を行ったことの意味と、米・日・韓など周辺諸国の対応を検討することで、東北アジアに真の平和をもたらす方途を探ってみたい。
人工衛星発射の衝撃
まず、事実関係を明らかにする作業から始めるのがよいと思われる。客観的な事実を整理して並べると、次のようになるだろう。
△北朝鮮のロケットは3段式であり、1段目は発射場から253キロ離れた朝鮮東海(日本海)の公海上に落下した。そして2弾目は日本の上空(大気圏の高度であり「領空」とは言えない)を通過して、発射場から1646キロ地点の太平洋公海上に落下している。つまり、北朝鮮は今回の人工衛星発射によって、如何なる国の領空も領海も侵犯していない。ただ、事前の通告無しに衛星ロケットを発射したことは、日本社会に大きな不安と反発をもたらした。
△アメリカ政府は9月14日、弾道ミサイルであったとする当初の見解を訂正して、人工衛星の発射実験だったとの最終結論を下した。但し、“実験は失敗し地球の周回軌道に乗せることはできなかった”との判断を示している。そしてアメリカ政府は、北朝鮮のロケット発射技術が予想をはるかに上回る高いレベルであることに驚愕し、何らかの政治的な対備の必要性を痛感した。
△ロシアの「衛星観測センター」は9月4日、5日の2度にわたり、北朝鮮の人工衛星が近地点218.82キロ、遠地点6978.2キロの地球軌道を周期165分6秒で周回していることを確認した。同センターはまた、北朝鮮の衛星が衛星目録に公式登録されたと発表している。
△日本政府は今も、弾道ミサイルの発射実験だったと主張している。また、“たとえ人工衛星であっても日本にとっての脅威に何等の差異はない”との立場を堅持しており、この問題を国連安保理に持ち込んだ。
…(略)…
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「ミサイルと人工衛星」( http://unikorea.parfait.ne.jp/031040/39c.html )にも書いてありますが、弾道ミサイルと人工衛星というのは同じ技術なのです。その意味では、“たとえ人工衛星であっても日本にとっての脅威に何等の差異はない”というのも理屈なのですが、それを言うなら今日本が盛んに打ち上げているH2型ロケットも周辺諸国には”脅威”ということになるのです。
考えなければならないのは、双方ともに、”脅威”を煽って得をするのは誰で、またもし何らかの有事になった場合に犠牲を強いられるのは誰か、ということです。