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公安調査庁の調査活動の結果を、毎年法務省が発表しています。
前年12月に調査結果を取りまとめ、翌年発表するという形です。
ネット上で閲覧出来る最古のもので平成12年版(つまり前年1999年のまとめ)、
最新のもので平成17年版(2004年のまとめ)っていうわけですね。
1999年は翌年11月になって逮捕される重信氏や赤軍のことなど
当たり前ですが影も形もありませんねー。
過激派の動向なんて、成田や沖縄のことしか書いてない。
それと同時にまた、反グローバリズムに関する言及も全くありません。
米同時多発テロが発生する前々年でもありますし。
報告全体がとても簡潔で短いです。
その当時から昨年までの報告内容から、
特に過激派関連、国際テロリズム関連、
及び反グローバル運動関連の記述を順に抜き出しておさらいしてみましょう。
あたくしとしては、面白いので、
各URLを訪ねて全部をお読みになることをお勧めしたいですが。
『平成12年版「内外情勢の回顧と展望」要旨』より
http://www.moj.go.jp/PRESS/991225-1.html
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【過激派の動向】
過激派は,「安保・沖縄」,「成田」,「国旗・国歌法」,「組対法」などの諸闘争に力を注いだ。ガイドライン関連法,国旗・国歌法,組織的犯罪対策法をめぐる反対闘争では,これらに反対する諸団体との共闘に努めながら,集会・デモや街頭宣伝活動のほか,国会前での座り込み,国会傍聴などを繰り返し実施した。
「成田」情勢をめぐっては,「暫定滑走路建設計画」による「年内着工阻止」を呼号して対決姿勢を強め,5件(中核派4件,解放派1件)のテロ・ゲリラ事件を引き起こすなど一段と緊迫化の様相を呈した。こうした中,反対同盟北原派は,現地闘争を主軸に訴訟を提起する法廷闘争にも取り組む両面戦術を打ち出し,強硬な反対姿勢をみせた。また,熱田派も7年振りに現地闘争に取り組むなど反対闘争を本格化させた。過激派は,現地常駐活動家の増員を図りつつ,現地闘争を活発に展開する旨強調し,実力阻止の構えをみせていることから,今後とも空港関連施設や運輸省・空港公団関係者らを狙ったテロ・ゲリラ事件を引き起こすことが懸念される。
「九州・沖縄サミット」をめぐっては,沖縄県が開催地に決定するや,「米軍基地の維持・固定化を狙うもの」と決め付け,地元の反基地団体との統一戦線の構築に努めつつ,県民の反対世論の盛り上げを図った。過激派は,今後,反基地団体による大規模な反対闘争に呼応して,ゲリラなどの不法越軌行動に出ることも予想され,特段の警戒が必要である。
このほか,過激派は,相次ぐアジトの摘発や古参幹部による内部暴露問題及び中央指導部内の確執が流血の分裂・抗争に発展するなどの事態に直面し,これらの事態収拾に全力を注ぎながら対権力闘争を一段と強化した。
革共同革マル派は,「権力による革マル派包囲網攻撃」がかつてなく強まっているとして,組織防衛と権力への対決姿勢を強めた。革共同中核派においては,古参幹部・白井朗によって現指導部を中傷する暴露本が出版された(7月)ことや,同暴露本に酷似した小冊子が同派主導のガイドライン関連法反対署名運動賛同者らに送付されたことから,活動家や支持者の間に動揺が広がったが,同派中央は,これを革マル派の謀略と断定した上,活動家の動揺払拭に努め,挙党体制を固めた。革労協解放派は,代表者の後継争いが内紛の火種となって,主流派と反主流派の対立が顕在化し,6月には事実上,二派に分裂した。両派は,血で血を洗う凄惨な内ゲバ抗争を繰り広げ,5件の内ゲバ事件を引き起こした。今後,内ゲバを更に激化させていくことが懸念される。
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【国際テロリズム】
99年も前年に引き続いてフィリピンやスリランカなどアジア地域を中心に民族宗教的対立に起因するテロ事件が多発し,11月末までの発生総件数は2,376件に達し(前年同期比7.2%増),その犠牲者は1万2,364人に達した(同12.8%減)。和平に関する動きでは,11月に北アイルランド和平プロセスが自治政府の組閣で恒久的平和に向けて動き出したのに対して,バスク人過激派「バスク祖国と自由」は停戦を破棄し,武装闘争の再開を表明した。
また,イスラム諸国過激派の戦闘要員(ムジャヒディン)の参加でその構成が多国籍化しているイスラム過激派は,中央アジア地域やロシアの北カフカス地方でも活動を活発化させ,闘争の性格が分離独立運動にかかわる地域紛争としての枠を超え,諸国のイスラム過激勢力の連携の下で「イスラム国家の樹立」とその支配地域の拡大を目的とした国際的な「ジハード」(聖戦)運動,ムジャヒディン運動へと発展している。こうした中,8月23日にキルギスで日本人鉱山技師4人がウズベキスタンのイスラム武装勢力に拉致される事件が発生した。4人は10月25日に解放されたが,同様の事件の再発防止に向け,海外で活動する邦人の安全対策の面で我が国の対応が改めて問われる事件となった。
国際的ネットワークの存在により地域的な広がりをみせているイスラム過激派については,2000年に我が国において主要国首脳会議(サミット)が開催されることもあり,対米テロを公言しているオサマ・ビン・ラディン率いるグループの動きに特に注意する必要がある。
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