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@カクマルの「告訴」運動粉砕を(週刊『前進』2004/11/29)
「君が代」反処分闘争の団結を 権力呼び込んで破壊する策動
(冒頭略)教育労働者は今、来春へ向けて石原・都教委と全面激突して「日の丸・君が代」闘争を発展させようと全力をあげて闘いぬいている。まさにこの時、「日の丸・君が代」闘争を破壊しようとする断じて許せない策動をカクマルが進めていることが明らかとなった。都知事・石原らを脅迫罪などで告訴・告発し、「日の丸・君が代」闘争に国家権力を引き込もうとしているのである。革共同は、この告訴・告発運動を絶対に許さない。「日の丸・君が代」闘争の階級的発展をともにかちとる立場から、被処分者を始め石原・都教委と闘うすべてのみなさんが、この運動の正体を見抜き、カクマルの策動を粉砕するためにともに立ち上がることを訴える。
@カクマル内部文書で「告訴・告発を支援する会」を画策
われわれが入手したカクマルの内部文書によれば、カクマルはこの「告訴・告発」運動に「テキーラ」という暗号名をつけ、「東京の教育破壊を考える会」と並ぶカクマルの教育労働者工作の重大な水路として位置づけている。そこに記された「告訴・告発」運動の骨格と組織化の計画は、以下のようなものである。
告訴・告発対象は石原都知事、横山教育長、全教育委員。容疑は脅迫罪、強要罪、公務員職権乱用罪。告訴人は現場教師、解雇者などの当事者。告発人には組合員、法学者、弁護士、市民などを集める。11月中にも告訴・告発に踏み切り、賛同人を集めて「告訴・告発を支援する会」などを結成する。
告訴・告発人に「オルグしたい文人(ママ)・市民」として、槙枝(元日教組委員長)、坂牛(元都高教委員長)、内田(元都教組墨田支部委員長)、尾山(予防訴訟弁護団長)の各氏らの名前があげられ、「『被処分者の会』の中心メンバーからも組織化することが重要」としている。
「日の丸・君が代」闘争に分断を持ち込み破壊することを狙うこのカクマルの策動を、絶対に許すことはできない。
9人の解雇、248人の戒告・減給という大量処分をのりこえて打ち抜かれた今春「君が代」不起立闘争は、石原・都教委に大打撃を与え、巨大な反撃の広がりを生み出している。この闘いは、戦時下の「日の丸・君が代」闘争の新たな発展を切り開き、それを教基法改悪粉砕・改憲阻止の一大焦点に押し上げた。さらに戦争協力拒否の先駆として、現場組合員の自主的決起をとおして労働組合の階級的再生をかちとる闘いとして、労働運動全体に大きなインパクトを与えた。
この闘いにおいて、弁護団は被処分者、被解雇者、原告団と一体となって闘い、法廷闘争においても重要な地平を切り開いている。予防訴訟は不起立闘争を生み出す母体となり、卒業式処分に対する即座の不服審査請求は入学式での不起立闘争の檄(げき)となった。予防訴訟では都教委「10・23通達」の違憲違法性、闘いの正義性を全面的に主張し、教育労働者を鼓舞している。8月の被処分者を対象とした再発防止研修に対して執行停止を求めた提訴では、司法からの警告とも言える決定がかちとられ、研修当日は会場内外で抗議闘争が爆発した。
言うまでもなく、労働争議における法的手段とは、職場の闘いを軸とした大衆運動の強化に資するものでなければならない。「日の丸・君が代」強制に対する法的措置も、それが職場闘争や大衆闘争にもたらす影響を十分に吟味し検討しなければならない。現在闘われている法廷闘争は、広範な支援・連帯運動の結集軸となるとともに、現場の闘いを励まし、その主体を強化するものとなっていることが重要なのである。
@教育労働者に捜査協力強制
ところが、カクマルが策動している「告訴・告発」運動は、つくりだされてきた闘いの地平を傷つけ、国家権力を反処分闘争に引き込み、被処分者・被解雇者をその攻撃にさらすものである。
刑訴法では、検察官は捜査権(191条)、警察官に対する指示・指揮権(193条)を有し、検察官と警察官は、捜査上の協力が義務付けられている(192条)。被疑者以外の者に対する任意出頭・取り調べもできる(223条)。
石原の意を受けた教員弾圧の下手人である検察が、石原や横山を起訴することなどあるはずもない。しかし、検察が「日の丸・君が代」闘争の破壊だけを目的として捜査に乗り出すことは大いにありうることである。「石原や都教委の犯罪の捜査」「起訴するかどうかを判断するため」と称して、告訴人・告発人はもちろん、職場の同僚の教職員なども含めて、事情聴取の対象とできるのである。
「あなたは脅迫されたのか」「なぜ強要されたと感じたのか」「『国旗・国歌法』が制定されたにもかかわらず、なぜ国旗掲揚・国歌斉唱に反対するのか」「公務員としての職務をなぜまっとうしないのか」――「事情聴取」の名で被処分者・被解雇者と現場教職員を取り調べ、被処分者の会や予防訴訟をすすめる会に対する情報収集を繰り広げる。検察・警察にとっては、「日の丸・君が代」闘争の主体を切り崩すために告訴・告発を徹底的に使った上で、「起訴しない」という結論を出せばいいのである。
そもそも告訴・告発とは、検察に刑事公訴の提起を要求する、すなわち国家権力の発動を要求することである。国家権力以外の第三者を告訴・告発することは、大衆運動の階級的原則から言って許されない。この手段が例外的に許容されるのは、警察権力による弾圧に対する反撃として、警官による暴行を特別公務員暴行陵虐罪で告訴する場合などに限られる。
「告訴・告発」運動が「日の丸・君が代」闘争にもたらすものは、被処分者・被解雇者の闘いに国家権力の介入を招き入れ、その団結をずたずたに破壊することだけである。
@石原に闘争破壊の口実提供
今春「日の丸・君が代」闘争の大爆発は、石原・都教委、さらには小泉政権をも震え上がらせた巨大な闘いである。日帝が自衛隊のイラク派兵を強行し、いよいよ戦争国家へ大飛躍をなし遂げようとしている今、「日の丸・君が代」が教育現場と階級闘争の一大焦点となっている現実など、日帝支配階級にとっては絶対に容認することができない重大事態なのである。
そのことは、10月28日の園遊会で、都教育委員・米長邦雄を前に天皇が「強制になるということではないことが望ましい」と述べたことにも示されている。天皇にとっては、「日の丸・君が代」と天皇制に対する不屈の抵抗闘争が爆発することなど、絶対に認められないことだ。だから“強制しなくても全員が心の底から天皇を敬愛し、斉唱するようにせよ”と命じたのである。こうして「日の丸・君が代」闘争が天皇にも大打撃を与えたという現実に、政府中枢も石原と都教委も震え上がり、被処分者に憎悪を燃やして、来春「日の丸・君が代」闘争をなんとしてもたたきつぶそうと躍起になっている。
しかし、石原と都教委は、教育労働者の不屈の抵抗闘争をつぶす手段を失っているのも現実だ。被処分者を屈服させることを狙った8月の再発防止研修は、まったく逆に被処分者が攻勢に打って出る転回点となった。石原・都教委は今や、来春の闘いを抑え込む有効な手段を何も持ち合わせていないのだ。
こうした中で、カクマルが「告訴・告発」運動を開始したらどうなるのか。石原・都教委、それと一体化した検察・警察権力に対して、闘争破壊のための国家権力の介入を公然と容認し、弾圧の絶好の手段を提供するものになる。それこそ警視庁の公安刑事が喜び勇んで被処分者らの「事情聴取」に殺到する事態にもなりかねない。
@検察は労働者弾圧の張本人
特に、二つの問題を指摘したい。
ひとつには、告訴・告発運動は、予防訴訟、処分撤回闘争、解雇撤回闘争と結合して、板橋高校の刑事弾圧と闘う運動が形成されてきた地平を解体するものであるという点である。
板橋高校事件とは、卒業式に来賓として招かれた元教諭が、式開始前に週刊誌のコピーを保護者に配布したことが「威力業務妨害」「建造物侵入」とされた刑事弾圧である。校長と都教委は警察に被害届を出し、警察は同校の教員に対する事情聴取、元教諭宅の家宅捜索を行った。
警視庁公安部は10月7日に元教諭を書類送検し、東京地検が起訴を策動している状況にある。警察・検察が都教委と結託した教員弾圧の張本人であることは、闘うすべての人びとの共通認識となっている。
カクマルの「告訴・告発」運動は、実践の中で形成されてきた刑事弾圧との闘いを切り崩し、「日の丸・君が代」強制攻撃の一角を担う検察権力を被処分者・被解雇者の闘いに招き入れようとする、とんでもない代物である。
いまひとつは、教育委員の告訴・告発とその運動化は、戦後教育闘争と教育権論の地平を反動的に清算し解体するという点である。
国家権力こそ教育労働運動の最大の主敵であった。勤評裁判も学テ裁判も、ストライキやピケットに加えられた国家権力の刑事弾圧に対する法廷闘争が軸であった。国民教育権論は、法廷において実力闘争の正当性を主張し、国家権力を断罪するために発展してきた理論であった。
それに対して、教育委員を告訴・告発する運動とは、教育労働者が自ら国家権力の教育介入を要求する運動である。ここまであからさまに国家権力に依存し、その教育介入を容認する発想は、教育労働運動において類例がない。
東京の不起立闘争は、教育労働者が教基法10条の意義を、体を張って権力の教育支配と闘う武器として復権させた闘いでもある。まさにその時、カクマルは告訴・告発運動によって国家権力に依拠して都教委を制動しようと主張するのだ。国家権力の教育介入を容認して、どうして教育の自由や自治が主張できるのか。
@現場攻防を「ハミダシ」と罵倒
東京の教労カクマルは昨年「10・23通達」以降、予防訴訟に参加しようともせず、卒業式では処分覚悟の不起立闘争にも立ち上がらなかった。卒業式での大量不起立決起を目の当たりにして、「介入しないと、闘いが燃え広がってしまう」とうごめき始め、にわかに処分撤回闘争を語り始めたものの、「日の丸・君が代」闘争を発展させようという立場などさらさら持ち合わせていない。
カクマルは本音では、今なお「組合運動とは別のところで戦闘的闘いをハミダシ的につくりだそうとする一部の傾向」(『解放』8・16付・大地論文)などと現場組合員の自主的決起に悪罵(あくば)を投げかけている。今春の不起立決起が教育労働者の中に共感と確信を広げ、組合を突き動かしていることに、カクマルが大きな打撃を受け、この闘いを押しつぶそうとしていることは明白だ。
それゆえカクマルは、「日の丸・君が代」闘争に介入し、その闘いをねじ曲げることを狙って、「告訴・告発」運動なるものを提唱し始めたのだ。
「告訴・告発」運動について、カクマル内部文書は「すでに『被処分者の会』・『被解雇者の会』・『予防訴訟の会』などがやっている法的闘争にたいして別のものを『外からぶつける』という印象にならないように工夫する必要がある」とその本音を記している。
東京の教育労働者は現在、10・23通達による「日の丸・君が代」強制に対して、予防訴訟、処分取消人事委闘争、解雇撤回裁判、再発防止研修取消訴訟の四つの法廷闘争を統一弁護団のもとに進めている。カクマルは、自らの運動が処分・解雇撤回闘争と予防訴訟の統一と団結を外部から破壊するものであることを十分に自覚しているのだ。
にもかかわらず告訴・告発に踏み切る目的は、これらに対抗したカクマルが主導する独自運動づくりにある。内部文書では「そのため(『外からぶつける』という印象にならないため)には彼らの中心メンバーも加え、あくまでも内部の闘いと連帯し支援するための闘争だ、ということをはっきりとおしだす」とまで記している。“被処分者・被解雇者を告訴・告発者として引っ張り込めば文句をつけられないだろう”と。
処分撤回闘争・解雇撤回闘争への介入・破壊の宣言以外の何ものでもない。
@カクマルの敵対を打ち破り来春の不起立闘争の拡大を
すべての教育労働者は、カクマルの闘争破壊策動を打ち破って、階級闘争の原則を貫いて「日の丸・君が代」闘争の勝利を切り開こう。
その核心は、教育労働者の階級的な団結の強化と拡大である。被処分者を中心に、分会・職場を基礎にした強固な団結を築き、「日の丸・君が代」闘争に立ち上がることである。
さらに「日の丸・君が代」闘争を教育労働者だけのテーマとせず、すべての労働者人民のテーマに押し上げて闘おう。11・7集会に結集した他産別の労働者こそ、闘う教育労働者の最大の援軍である。
そして当面する都教委との闘いの最大の勝負は、05年卒・入学式闘争における不起立・不服従闘争の断固とした継続と拡大にある。05年卒業式の焦点を、生徒指導の職務命令の問題だけにずらしこんだり、教育労働者としての体を張った不起立闘争を放棄して教育実践のみに退却しようとする傾向と闘おう。
闘いの拡大こそが「君が代」不起立処分に対する回答であり、処分攻撃を無力と化す道である。都教委包囲ネットワークは「来年も3ケタの不起立を貫徹しよう」と打ち出し、闘いを全国に呼びかけている。
まさにこうした階級的立場に立った闘いの強化が求められている今、カクマルは「告訴・告発」運動によって闘いをねじ曲げ、「君が代」不起立闘争の発展を抑え込もうとしているのだ。
カクマルが労働運動においてなしてきた悪行を直視し、階級的労働運動と「日の丸・君が代」闘争の破壊者としての正体をはっきりと見抜こう。カクマルの闘争破壊策動を打ち破って、来春「日の丸・君が代」闘争を全都・全国に大きく広げよう。
http://www.zenshin.org/f_zenshin/f_back_no04/f2176sm.htm#a1_1
信じられない事態ですね。