現在地 HOME > 国家破産38 > 913.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
人生並びに生活経済の相談心理学に関する研究(1)
http://www3.ocn.ne.jp/~saigouha/paper03/jinseinarabini01.html
--------------------------------------------------------------------------------
●「民法」と題する法律
国民の多くは民法という法律を解せない。民法は社会生活を送る上で最も基本的な生活経済の中心課題であるにもかかわらず、これを無視し、無知のまま人生を送っている人が余にも多い。
民法と言う法律は、人の財産や身分に関する一般的な事項を規律する法である。またこの法に含まれるものとして、不動産登記法・借地借家法・戸籍法など多数の補充法や特別法がある。これは私法上の法律関係において、生起する現象またはこれに関連するものを挙げた法律で、民事に関する実体法と手続法が述べられている。しかし一般人には緩解である。
その大きな理由は、「法律」の解りづらさにある。したがって社会生活では最も有効な武器になるはずの民法が、疎かに考えられ、逆に民事事件で次々に敗北し、人生を棒に振った人も少なくない。総ては「無知」から発生したものだ。
今日多発するクレジットカードやサラ金カードを無計画のまま利用し、ついには自己破産に陥る人も少なくない。
そしてこれらの破綻者が今後も一層増えるものと予想されている。
またこうした人の中で「時効」(真実の法律関係にかかわらず、永続した事実状態を合法化する制度)の事に関して、全く無知状態であり、消滅時効が成立しているのに債権者から支払いを求められ、その精神的苦痛を逃れるために「必ず払います」と約束させられたり、「もう少し待って下さい」などと逃げ口上をいって貸主から再請求を受けるという悲劇が跡を断たない。そしてついに自己破産に至る。
しかし破産以外に方法は幾らでもあるのだ。例えば「特定調停」「弁済協定」「民事再生手続」によって、法的救済がまだまだ可能なのである。また30万円までのものは、簡易裁判所で小額訴訟も行える。
そしてこうした経済破綻は、相談に応じて多重債務も処理できるのであるが、多くは近々施行される「個人債務者再生法」を前に、それでも安易に自己破産の道を選択するのは何故であろうか。
こうした無知が、更に次ぎの無知を生じさせるのだ。
サラ金会社や商工ローン会社は、バブル期のツケで銀行が不良債権処理で苦悩していた時代背景をよそめに、確実に業績を延ばし、中小の貸金業者も含めて極めて元気な状態である。
●日本人は「借りたものは返す」という国民性と言うが……
国民の大半以上は多重債務的な生活を強いられている。この元凶はサラクレによる多重債務である。そして多重債務の最大の原因は、「借りたものは返さなければならない」と、安易に思い込む日本人の国民性であると言う。
しかし果たして、日本人に「借りたものは返さなければならない」と思い込む、国民性は真面目な一面の現れと言えるだろうか。
多重債務者は、支払期限に間に合わせようとして新たに借金をしてしまう人のことである。こうした考え方は契約社会の本質を知らず、「信用第一」の安易な思い込みである。そしてこうした行為は、一見真面目な国民性が反映されていると映るが、むしろ真面目と言うより、無知である。
だからこそ、借りた金を返す為に、また新たな借金を繰り返すのである。やはりこうした行動は、真面目な姿と言うより、無知な姿ではあるまいか。
無意識の中で、多くの日本国民は、自分が中流と思い込み、その中流意識からマイホームを建て、マイカーを買ったのではなかったか。しかしそれは資産などとは言える代物でなく、遥かに資産とは程遠い、借入金(支出金)こそ、その実体ではなかったか。
ここに一億総中流と思い込む落とし穴があり、日本人の無知が蔓延した社会の実態が存在する。
果たして返せないような借金をしてマイホームを建て、マイカーを買い、その大ローンを組んでしまった中流意識の日本人が真面目なのか。否、むしろ無知と言わねばならない。身の程知らずの、虚栄の何者でもない。
その意味で、日本人はカード地獄に自ら陥って行く国民性であると言える。
日本人は、とんでもない中流意識の果てに、愚かな見栄と言う世間風の歪んだ常識に縛られる実情があり、收入を越えた日常生活を夢見て、一生懸命に支払いをしようとするわけであるが、これこそが一億総借金漬けの現実であり、窮地に墜ちて行く時限爆弾を、マイホームを建て、マイカーを買った時点で自ら背負い込んだことになる。
サラ・クレ地獄をドサ廻りする日本人の国民性は、やがて破産現象において、自爆する運命にあるようだ。そして昨今は、夜逃げが密かに流行している。
夜逃げの多くは金が絡む夜逃げであり、それ以外の夜逃げと言うのは殆ど聞かないくらいである。そして夜逃げの多くは、足跡が分からないように、戸籍や住民票を置いたままであるが、中には離婚したり、養子縁組をして新たな戸籍を手にし、再び生活の為の借金を繰り返す者も少なくない。無知が招いた悲劇である。まさに資本主義社会の輪廻の輪の中に、すっぽりと嵌まった状態と言えるだろう。
また日本国民の大半は、優れた倹約精神と、金銭哲学を持ち合わせず、生活に工夫がない上に、無知を最大限に増幅している姿を多々眼にする。それは貸借対照表や損益計算書を、全く読めないという事である。これは経理に携わる専門家であっても数字は読めるが、その実態が読めないと言う現実がある。
自己責任が問われる今日、貸借対照表や損益計算書を全く読めないでは、現代社会に生きる資格を失っているとも言える。ますます支配階級から搾取され、家畜化されて、動物化の道を辿るしかないような、人生を歩いている、実は、下層階級の日本人が少なくないのである。
http://www3.ocn.ne.jp/~saigouha/paper03/jinseinarabini01.html