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北朝鮮のミサイル発射「可能性低い」 分析急ぐ日米韓
北朝鮮が弾道ミサイルの発射基地周辺で車両や人員を集結するなどの動きを見せていることについて、日米韓の3カ国はそれぞれ情報収集や分析を急いでいる。ミサイルを直ちに発射する可能性が高いとの見方は少ないが、核問題をめぐる6者協議の先行きが不透明さを増していることもあり、北朝鮮側の狙いなどを探っている。
日本政府は首相官邸に設置した連絡室で24時間態勢で情報収集を進めている。ただ、政府関係者らは「差し迫った状況ではない」と口をそろえる。連絡室を設置した理由について、防衛庁幹部は「北朝鮮は弾道ミサイルの燃焼実験を何度か行っているが、今回の動きはそのときよりも多少大きい。念には念を入れるためだ」と説明する。政府関係者は23日夜、「少なくとも長距離弾道ミサイルのテポドンに絡む動きではない」と語った。
政府内では、直ちに緊迫する事態になることは考えにくい、との見方が大勢だ。北朝鮮側が、そうした行動に出る動機が見当たらないからだ。
日本は5月の日朝首脳会談で25万トンの食糧支援を約束。このうち12.5万トンの実施手続きは、閣議で了承されていない。ミサイルを発射すれば、発射モラトリアム(凍結)継続をうたった日朝平壌宣言に違反するため、支援はできなくなる。
与党などには、行方不明者10人の調査結果が示されないことを理由に経済制裁を求める声が強まっており、官邸関係者は「今の日朝関係を考えると、日本に脅威を与えることを北朝鮮がするとは考えにくい」と話している。
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米政府当局者は22日、「(北朝鮮の)一部の軍事拠点で最近、車両や人員の激しい動きが偵察衛星や通信傍受で確認されているが、発射準備なのか陽動作戦なのか、分からない」と話した。
韓国国防省の●大連(ナム・デヨン)公報官も23日、発射の可能性については慎重な態度を崩さなかった。
韓国の聯合ニュースによると、北朝鮮軍は02年の冬季訓練でミサイル部隊の指揮演習を実施して以来、定期的にミサイル発射関連の訓練を行っているという。
また米政府当局者によると、ミサイル基地での活発な活動は過去にも観測され、大半は米の偵察活動への挑発行為と見られるが、昨年後半にはミサイル推進装置(ブースター)を固定して燃料を燃焼させる実験に失敗し爆発。今年前半には同様の実験に成功したとの情報もある。
韓国国防研究院の白承周(ペク・スンジュ)・北韓(北朝鮮)研究室長は「実際にミサイルを発射する可能性は低いと思うが、今回の行動には、対国際社会向け、対日米向けの戦略的意図があるのではないか」と語る。
次回6者協議の開催見通しがつかない中で、国際社会の関心を引き戻す狙いがあると同時に、「6者協議が難航する責任は米政権にある」と訴えて、大統領選を前に動きの取れないブッシュ陣営に責任を負わせようとする目的があるというのだ。また、週末に日朝実務者協議を控え、日本に圧力をかけて交渉に臨む立場を高める意図もあると推測する。
米政府は、核問題で強硬なブッシュ大統領への打撃を狙ってミサイルを発射する可能性も否定できないとして警戒を続けている。北朝鮮が仮に日米との約束を破って発射に踏み切れば、ブッシュ政権の外交政策を批判する格好の材料をケリー上院議員に与えることにもなる。
(●はさんずいに、つくりが「南」) (09/23 21:15)
http://www.asahi.com/politics/update/0923/010.html