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■韓国のウラン濃縮実験 Vol.306 09/06/04
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●HP(登録・解除) http://www.emaga.com/info/xp010617.html
1.“核開発計画”
韓国が2000年当時、IAEAへの事前申告なしに、ウラン濃
縮実験を行っていたことが世界的な波紋を呼んでいる。
http://nsearch.yahoo.co.jp/bin/search?p=%A5%A6%A5%E9%A5%F3&st=n
韓国政府は、「科学者による独自の研究」「核プログラムは過去
も現在もない」と疑惑を全面否定。13日から始まるIAEA理事
会で同国の立場を積極的に説明する方針だそうだが、今のところ実
験内容や結果の詳細は明らかでない。
現に過去、核開発計画が存在したことが指摘されているだけに、
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2004080100167&genre=E1&area=Z10
「疑念を抱くな」というほうが無理である。
核査察の追加議定書発効に臨んで、やむを得ず過去の実験を申告
したところ、
http://www.asahi.com/international/update/0903/004.html
海外の反応が想像以上に大きく、韓国政府が事態の沈静化に躍起と
なっている様子も窺われるが、どういうわけか韓国聨合ニュースで
も、ある時期から「濃縮」ではなく「分離」という言葉が中心的に
使われるようになり、
http://www.yonhapnews.co.kr/services/0800000000.html
わざわざ両者の“違い”を指摘する説明記事まで登場する有様だ(
筆者にはどちらも同じように思える)。
http://www.yonhapnews.co.kr/news/20040903/080200000020040903172847K6.html
さて、今回、筆者が興味を惹かれたのは、AVLISと呼ばれる
ウラン235の分離(濃縮)技術である。
http://www.worldtimes.co.jp/news/world/kiji/040902-212746.html
一体、韓国でどんな“秘密”実験が行われていたのか?
専門知識がないために見当違いの推測に終始するかもしれないが
、google検索でフォローできる範囲で情報を整理しておきたいと思
う。
・韓国原子力研究所(KAERI)
http://www.kaeri.re.kr/
・韓国の原子力安全規制、関係機関(2000年版『原子力安全白
書』から)
http://www.google.co.jp/search?q=cache:mVxJyw2aLlwJ:www.nsc.go.jp/hakusyo/hakusyo12/1.htm+KAERI%E3%80%80%E3%82%A6%E3%83%A9%E3%83%B3&hl=ja
・IAEAのプレスリリース
http://www.iaea.org/NewsCenter/PressReleases/2004/prn200408.html
・AVLIS
http://www.google.co.jp/search?q=cache:QhBn6MHsNDoJ:mext-atm.jst.go.jp/atomica/14040105_1.html+%E5%8E%9F%E5%AD%90%E8%92%B8%E6%B0%97%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B6%E5%90%8C%E4%BD%8D%E4%BD%93%E5%88%86%E9%9B%A2&hl=ja
http://mext-atm.jst.go.jp/atomica/04050202_1.html
・韓国の核開発計画についての素描
http://www.globalsecurity.org/wmd/world/rok/
・「大韓民国政府と国際原子力機関の核兵器不拡散条約にかかる保
障措置の適用協定に関する追加議定書」(5.7にAVLISに関
する事項がある)
http://61.72.226.18/inter_treaty_real.nsf/0/79A42D083A2DBFE249256E3E000A1FA3?OpenDocument
2.日本のAVLIS研究
ネット検索してすぐに気づくのは、AVLISあるいはレーザー
同位体分離技術そのものは世界中で広く研究されているという事実
である。
http://www.spie.org/web/abstracts/oepress/MS113.html
http://www.ias.ac.in/currsci/sep102003/615.pdf
(インド科学アカデミーの当該ファイルはその名もズバリ"Laser
isotope separation of uranium"。今、あらためてアクセスしたら
非常に重かったので、参考までに転載しておく。)
http://homepage3.nifty.com/argus/615.pdf
もちろん、日本もその例外ではなく、「レーザー濃縮技術研究組
合」
http://www32.ocn.ne.jp/~laser_j/
http://www.vill.tokai.ibaraki.jp/as-tokai/01jigyosyo/j12laser.htm
等が実用化を目指して研究を進めている。
・「理研式分子レーザー法ウラン濃縮のしくみ」
http://www.google.co.jp/search?q=cache:-j60fAnHnIUJ:www.riken.go.jp/r-world/info/release/news/1998/jun/+%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B6%E3%83%BC%E6%BF%83%E7%B8%AE%E3%80%80%E3%82%A6%E3%83%A9%E3%83%B3&hl=ja
・「ウラン濃縮新技術事業化調査委託費プロジェクト評価(事後)
報告書」
http://www.meti.go.jp/policy/tech_evaluation/c00/list/h15/h150528/mat3-3-2.pdf
・「原子力レーザー法ウラン濃縮技術システム開発調査技術評価委
員会(第3回)議事概要 (H11.7.1)」
http://www.enecho.meti.go.jp/info/committee/report/9909010a.htm
・「添付資料−2 原子レーザー法ウラン濃縮技術の特徴」
http://www.google.co.jp/search?q=cache:Om9iBqfggj0J:www.jnc.go.jp/siryou/hyouka/HY000114/san6.html+AVLIS+%E8%AB%96%E6%96%87&hl=ja
・「レーザー光による計測・分析技術の開発」
http://www.ilt.or.jp/jisseki/2ken.html
・「ウラン濃縮用高出力色素レーザの試作・開発」
http://www.google.co.jp/search?q=cache:j1dIR4un7TMJ:www.hi-tech.ac.jp/educational/elec/204.html+%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B6%E3%83%BC%E3%82%A6%E3%83%A9%E3%83%B3%E6%BF%83%E7%B8%AE%E6%B3%95&hl=ja
3.研究者リスト
韓国科学技術省は今回の実験について、一部の研究者が“自発的
に”行ったものとしている。場所は同国中部の大田(テジョン)
http://www.kntc.re.kr/english/direction/derection.asp
http://sols.kaeri.re.kr/taejon_01.html
にある原子力研究所。時期は2000年1ないし2月だという。
仮にそのとおりだとすると、どうしても気になるのが、一体誰が
そういう実験を行ったのか、ということだ。
そこで手始めに"laser""isotope""separation""kaeri" というキ
ーワードで検索してみると、
http://www.google.co.jp/search?hl=ja&ie=UTF-8&q=laser+isotope+separation+kaeri&lr=
次のようなページが見つかる。
http://sols.kaeri.re.kr/documents/P-6.htm
Ybというのはイッテルビウムという元素で、いわゆる希土類元
素の一つであるが、Yb168は天然には0.140%程度しか存
在しない。
http://www.chem.nara-wu.ac.jp/~tanase/echem/PeriodicTable/Element1/Yb.html
上記KAERIの情報によれば、原子炉でYb168に中性子を
照射すると、Yb169という放射性同位体となり、非破壊検査に
有効利用できるらしい。しかし、その際YB168を15%にまで
濃縮する必要があり、そのためのレーザー同位体分離技術を開発し
た、ということのようだ。
もちろんYbはウランと異なるが、今回の件について、張仁順・
原子力研究所長が、「核燃料反応の制御物質であるガドリニウム(
Gd)の分離実験」などとする説明を行っていることも想起される。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040904-00000114-kyodo-int
http://www.chem.nara-wu.ac.jp/~tanase/echem/PeriodicTable/Element1/Gd.html
いずれにしても、どうやらKAERIの「量子光学研究グループ
」がAVLIS開発で中心的役割を果たしていると推測してよさそ
うだ。
引き続き、"quantum optics""kaeri"で検索すると、
http://www.google.co.jp/search?hl=ja&ie=UTF-8&q=%22quantum+optics%22+kaeri&lr=
となり、
http://amods.kaeri.re.kr/asrg/researcher.htm
という主要な研究者名がヒットする。
4.「レーザー・スペクトロスコピー・シンポジウム」
上記ページタイトルのASRGとは何かと言えば、検索結果に表
示されているとおり、"Atomic Spectroscopy Research Group"の略
称である。
「スペクトロスコピー」
http://www.kek.jp/kids/class/atom/spect.html
というのは専門外の筆者にとって耳慣れない言葉だが、やはりAV
LISにも不可欠の研究分野であることが窺える。
http://www.ias.ac.in/currsci/sep102003/615.pdf
そこで、さらに"laser""spectroscopy""kaeri"で検索すると、
http://www.google.co.jp/search?hl=ja&ie=UTF-8&q=laser+spectroscopy+kaeri&lr=
韓国原子力研究所のドメインで、「レーザー・スペクトロスコピー
・シンポジウム」というページが見つかる(もちろん、前段に挙げ
たYbに関するページからもすぐここに行き着く)。
たとえば、2001年のプログラムを見ると、
http://sols.kaeri.re.kr/detailed_01.html
上に示したミズーリ大学のJeff W. Eerkens 助教授の名前がある。
演題は「レーザー同位体分離技術の概観」。続いて井澤靖和・大阪
大学レーザー核融合研究センター長、他多数の日本人研究者の名前
も記されている。
http://read.jst.go.jp/ddbs/plsql/knky_24?code=1000031691
http://www3.digisbs.com/tvukan/tokushuu/tokushuu040223.html
井澤教授の「共同研究・受託研究の実績」としては、「AVLI
Sプラントにおけるレーザービーム伝播特性2000 国際共同研
究」、「研究業績」として「ウラン原子のレーザ同位体分離におけ
る電荷交換効果電気学会論文誌(学術雑誌、1982)102−C
/2」などが挙げられている。
当然と言えば当然のことではあるが、KAERIの量子光学研究
グループのメンバー名もプログラム中に散見される。
翻ってリストに戻ると、
http://amods.kaeri.re.kr/asrg/researcher.htm
問題の2000年以前からKAERIで勤務している者が多いこと
が分かる。
5.技術転用
以上、とりあえず、淡々とデータを列挙してみた。
説明の都合上、特定の個人名を挙げたが、今回発覚した実験に当
該個人が関与しているなどと、途方もなく乱暴な主張をしているわ
けでは決してない。その点、くれぐれも誤解のないように願いたい。
ただ、感想として抱いたのは、緻密で高度な技術的課題はともか
くとして、その基礎的ノウハウや理論の大枠は、国境の壁を越えて
共有されている様子だということである。
そうなると、一口に「技術転用を懸念」と言っても、問題はそれ
ほど単純でなくなってしまう。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040904-00000052-kyodo-int
今後、IAEAがどのような発表を行うのか注目される。
<参考>
冗長になるし、面倒臭いので、基本的な説明を省いたが、関心の
ある読者には次の一冊をお勧めしたい。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062571285/250-1595630-2052258
<付記>
前号で紹介したとおり、先月29日の日曜日に筑波のKEKを見
学してきた。講演内容を音声ファイルから起こしているので、追っ
てブログに掲載しようと思っている。
http://espio.air-nifty.com/espio/
KEKBファクトリーは米国スタンフォード線形加速器センター
のPEP−IIと、ルミノシティ(B中間子・反B中間子ペアの生産
能力)向上をめぐって、熾烈な競争を繰り広げている(現在、日本
が世界最高記録を達成している)。
しかし、双方の実験データは随時ネット上で公開されており、
http://www.slac.stanford.edu/grp/ad/pep-ii/stats/PEPII_lum_record.pdf
http://www.slac.stanford.edu/accel/pepii/home.html
http://www-acc.kek.jp/kekb/
いわばオープンな競争が行われているのだという。
http://homepage3.nifty.com/argus/kekb.jpg
http://homepage3.nifty.com/argus/annai1.jpg
http://homepage3.nifty.com/argus/annai2.jpg
http://homepage3.nifty.com/argus/annai3.jpg
(写真=撮影筆者は円周部分約3kmの加速器の一部。案内図14
の一部分。通路に近いほうが電子、遠い方が陽電子の走るリング)
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■情報発信者/野田敬生(hironari noda)