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アラファト、初めてイスラエルを「ユダヤ人国家」と認める(エル・ペリオディコ)
6月19日付のエル・ペリオディコ紙(電子版)からです。
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『アラファト、初めてイスラエルを「ユダヤ人国家」と認める』
JOAN CAÑETE BAYLE エルサレム
パレスチナ大統領のヤシル・アラファトは、昨日イスラエルの新聞ハアレツが報道したインタビューの中で、「当然」という言葉を添えて、イスラエルがユダヤ人国家としての特質を守ることを理解する、と明言した。アラファトとパレスチナ解放機構(PLO)は以前からイスラエルが存在する権利については認めてきたが、ユダヤ人国家としての特質については常に議論の的になってきた。
アラファトはいつもこの点については二つの理由から慎重な姿勢を示してきた。一つはイスラエル国席の150万人のアラブ人たちであり、そしてパレスチナ難民の帰還の権利に関して、である。このイスラエルの新聞とのインタビューの中で、アラファトは難民の帰還に対して「正当で合意された」解決がなされなければならないと主張したが、どれほどの難民を、将来の和平合意の提案の中でイスラエルが認めるように要求するのか、については何も示さなかった。
アラファトはある一つの合意を支持することを明らかにしている。それによると、イスラエルはヨルダン川西岸の97%か98%から引き上げ、イスラエルにとどまる2ないし3%は交換されるだろう、ということである。エルサレムはパレスチナの首都になり、モスクのある地区はパレスチナの主権の元にありつづける。嘆きの壁とエルサレム旧市街のユダヤ人地域はイスラエルのものになる、ということになる。
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上記の「ある一つの合意」はあくまでも「仮定された」合意と言う意味で、イスラエルと具体的な会談の日程に上っているものではありません。イスラエル、パレスチナ双方の強硬派は決して認めないでしょう。
「イスラエルがユダヤ人国家としての特質を守ることを理解する」という言葉ですが、日本語の「理解する」では単に「理屈としてだけは認める」と言う意味とも受け取れますが、ここでは「当然のこととして認める」という意味になります。アラファトは、ある意味では、このような妥協的な姿勢を攻撃すると予想されるハマス過激派などをイスラエルの力でできるかぎり押さえて(つまりその人員を殺害して)もらいたいと思っているかもしれません。またそれだけどうにもならない孤立状態に陥っているように思えます。
先日、カタルーニャ人の友人と世間話をしている折に、たまたまイスラエルの話が出て、彼は「イスラエルはナチスとイコールだ」と言葉を荒げました。彼は特に政治的に何かの運動をしているわけでもなく、バルセロナの繁華街でブティックを開いている普通の中年男性なのですが、このような認識はヨーロッパではかなり一般的なのでしょう。ただそのような認識が国やマスコミなどを動かすには至っていません。
捏造された現代世界史が暴かれ修正されるまでは、パレスチナの悲劇は続くでしょうし、また悪くいくと同じ状態が中東一体にまで拡大されるでしょう。