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(回答先: あっしらさんが寄生者なら、日本の金融資産を収奪する(支配)方法は? 投稿者 ジャック・どんどん 日時 2004 年 7 月 20 日 09:34:00)
ジャック・どんどんさん、どうもです。
>このドイツのハイパーインフレを、今の日本の経済状況を改善する教訓とすることは
>必要でしょうか?それとも、昔のことやし、また「再びドイツのようなハイパーイン
>フレ」というのはありえへんことやから、忘れてもかまへんでー、ということなので
>しょうか?
日本の国策がこのまま進んでいけば、数年後に貿易収支が赤字に転落する可能性が高いと思っています。
中国の輸出が現在のようなペースで増加し、日本企業が中国などで部品や機械類を製造するようになれば、あっという間に貿易収支は赤字になります。
所得収支を含めた経常収支が赤字になる事態はしばらく考えられませんが、所得収支は、日本での供給活動を通じて得られる所得ではなく(雇用を通じて日本の可処分所得を増やすものではない)、利益として企業や機関投資家の財布に入るものであり、配当を除き、国内で活発な設備投資が行われない限り国内でほとんど使われることもありません。
貿易収支が赤字になるということは、国内の財的供給力が不足しているということです。
そして、「供給→需要原理」から、国内の供給力不足はすなわち国内の需要不足を意味します。
このような状況は、人々の“文化的で健康な生活”を保証する責務を負う政府に、需要不足(お金不足)を補填するために赤字財政支出を強いられることになります。(そうしない政府は倒れる可能性が高い)
物価は通貨供給量と財供給量の関数ですから、赤字財政支出それもすぐに支出されるはずの生活扶助的財政支出で通貨供給量が増加する一方で、財の供給量が減少する(思うように増加しない)状況になれば、物価は上昇していきます。
このようなかたちであれインフレは、国内供給力を回復させる条件にもなりますが、国民経済主義的観点を持たないままであれば、すでに投資した中国などで生産した財を日本に送れば(輸出すれば)いいという発想になる可能性が高い。
なぜなら、その時点でも、日本の人件費は中国の人件費よりも高いはずで、同じ価格で日本で販売できるのなら中国で生産したほうが利益が多いと判断するからです。
このようにして起きた日本のインフレーションが中国や米国のインフレーションよりも高ければ「円安」が進みます。
「円安」が進めば輸入物価が高くなるので、赤字財政支出はさらに増加する。そして、赤字財政支出による通貨供給量の増加がインフレーションを加速し、同時に「円安」を加速するという“悪循環”に陥る可能性があります。
このような経済条件を“悪意”ある支配者が利用すれば、第一次世界大戦後のドイツのハイパー・インフレと同じ目的で悪用できます。
(失業や老後で生活苦に陥っている国民も、刹那的に自分が手に入れられるお金が増えるインフレ策を“歓呼”の声で迎え入れる可能性が高い)
>もし、あっしらさらさんが、寄生者の側だとすれば(笑)、どのような戦略をとって
>日本の金融資産を略奪するのでしょうか?略奪よりむしろ支配するといったほうがよ
>ういでしょうか?
>郵貯もあることだし、・・・・おいしいご馳走が並んでいるように思いますが。
現在の対日政策も悪くないと思っています(笑)
日本の政治的支配層と中央銀行(日銀)幹部を支配し続けることが大前提になります。
現在のようなダラダラの「デフレ不況」が続けば、銀行の財務内容が良くなることはありません。政府・日銀の金融政策で得た業務純益で不良債権を償却する一方で、デフレ不況のために新たな不良債権が発生するというモグラ叩き(悪循環)が続くことになります。
その過程で銀行の再編を進めさせ、ある時点で金利の引き上げを敢行します。
既に、民間金融純資産<政府債務残高になっているので、日銀が金融緩和策をやめれば国債の金利は大きく上昇します。(日銀が銀行に日銀券をゼロ%の金利で貸し出していることで、国債の消化が現在の金利で維持されています。最高の安全度を誇る国債の金利が上昇すれば、他の金利も上昇することになります)
時価会計制度が導入されているので、国債の金利上昇は既発国債価格の下落につながり、100兆円とも言われている銀行が保有する国債資産を大きく劣化させます。
それで、銀行の財務内容は悪化し、自己資本比率も大きく低下します。
あとは政治的支配者の思惑次第です。
国費を投入して銀行の実質的所有者になり、それを外資(ハゲタカではなく金融資本)に売却することも可能です。
このようなことができる経済条件や制度が既に日本にはあるということです。