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(回答先: 「韓国経済にスタグフレーションの危機」 [朝鮮日報] 投稿者 あっしら 日時 2004 年 8 月 04 日 21:04:54)
原油価格をはじめとした一次産品の価格上昇は、「ドル安」と中国の経済成長を主たる要因として今後も続くと予測できる。
産業力は一朝一夕に高まるものではないから、日本と違って産業基盤が脆弱な韓国経済が輸入物価上昇を吸収できるほどの生産性上昇を実現するのは困難だと考えている。
韓国は、欧米諸国が70年代から80年代にかけて陥ったスタグフレーションに陥る可能性が高い。
モルガン・スタンレーはスタグフレーションに陥る要因として勤労者給与の上昇をあげているが、勤労者給与を引き上げなければただでさえ深刻な内需不振に拍車がかかり、輸出の低迷が「デフレ不況」を誘発することになる。
輸入物価の上昇で生じているインフレは、勤労者所得を押さえ込むことではまともに解消することはできない。
なぜなら、高くなっても輸入消費財のなかで生活必需品は優先的に需要されるから国内生産消費財で必需ではないものの需要が縮小する一方で、輸入原材料も国内に代替財がなければコストが高くなってもそれを使って供給活動をしなければならないから財の販売価格が高くなり、需要低迷と相俟って企業の採算性が大きく悪化するからである。
輸入物価の上昇で生じているインフレは、産業の生産性上昇によって緩和していくしかないのである。
スタグフレーションは、インフレであっても、輸入財の高騰で高くなったコストを吸収するほどのインフレではないことから企業の収益が減少する経済状況なのである。
しかし、そのようなインフレにすれば、通貨ウォンが下落基調に陥る。
韓国経済がどうなるかの鍵を握っているのは、通貨ウォンのレートが維持できるかどうかである。
インフレが米国よりも早いピッチで進めば、ウォンの対ドルレートは下落していく。ウォンが安くなれば、一次産品の輸入価格もさらに上昇するが、それだけでは済まず日本から輸入する部品や資本財の価格も上昇する。
このようなウォン安は輸出競争力の上昇にはつながらない。
(それ以上に世界経済が不況に向かっている現在、輸出の増加を期待することはできない。今年秋から世界経済の不況が明確になり、来年はけっこう深刻な不況になると予測している)
「【韓国】遂に財産を海外に持ち出す時代がやってきたのか [朝鮮日報]」( http://www.asyura2.com/0403/hasan35/msg/901.html )の状況が拡大すれば、ウォン安に拍車をかける。
ウォン安が進めば、韓国経済はスタグフレーションで済まずハイパー・インフレに片足を突っ込む状況にもなりかねない。
そうなれば、70年代から積み上げてきた経済成長の成果は吹っ飛んでしまうだろう。
韓国政府が対応策として急ぎ取り組まなければならないのは、アジア通貨危機で押しつけられた「IMF経済・財政構造」からの脱却である。