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http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20040520it11.htm
イラクでボランティア活動中に人質となり、4月に帰国した北海道千歳市の高遠菜穂子さん(34)が20日、解放後初めて、実家で約30分代表取材による記者会見に応じた。
今後イラクを訪問するかどうかは「まだわからない」としながらも、救済活動をしていたストリートチルドレンについて、「絶対に見捨てないと伝えたい」などと語った。
高遠さんは、「自己責任論」について、「死ぬかもしれないという覚悟のもと、考えて行動していた」と述べるとともに、「友人らを悲しませるなどしたことをおわびし、解決に尽力してくれた人に感謝したい」と話した。
人質事件が起きた背景については、「昨年末からの反日感情や、援助する側、される側の認識の相違、個人的な怒りが暴力となり、イラク全体を覆っている」と説明した。そのうえで、「武器の被害に遭ったイラク人のことを考えると、今こそ人道支援が必要と感じる」と訴えた。
高遠さんは、拘束中の状況を話しているときに呼吸を乱し、約5分間退席するなど、恐怖心が癒えていないことをうかがわせた。会見には、弟の修一さん(33)らが同席。修一さんによると、高遠さんは依然として精神科医の診察を受けているほか、睡眠薬を服用。眠れなかったり、悪い夢を見たりすることもあり、疲れた様子で、外出することはほとんどないという。
(2004/5/20/20:32 読売新聞 無断転載禁止)