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(回答先: Re: 過激なのは、イスラエル・米国ではありませんか 投稿者 長壁満子 日時 2004 年 3 月 25 日 23:25:49)
長壁さん、レスありがとうございます。
書かれている心情部分は共有できるものも多く理解もしているつもりです。そして、わが身を犠牲にしてでも成し遂げたいとするあなたの反戦平和の思いを寸分も疑うものではありません。
しかし、以前にも書きましたが、「地獄への道には善意が敷き詰められている」のです。
本人がひたすら善意で正しいことだと思ってやることが世界支配層の策動を助け補完することになることもあるのです。
今回のレスを読んで、再び、あなたがその典型に当てはまる人だと思っています。
あなたは、反戦平和を訴えながら、ただでさえ危機的な状況にある人たちが死に赴くことを願っているという倒錯者です。それをもって、あなたを悪魔崇拝者の片割れだと呼ばせてもらいます。
(あなたが政治結社の構成員であるが故に遠慮なく言わせてもらいます)
「茹で蛙」論を除いて、あなたが日本人や米英に協力している国々の人たちに戦争構造の実像を説明し反戦平和を訴えることに異を唱えるつもりはありません。
それどころか、「茹で蛙」論を除いて積極的にやっていただきたいと思っています。
現実の支配構造や力関係をきちんと踏まえず、願望や心情をベースに戦いを煽っても戦いに勝つことはできません。(反戦平和が達成できないという意です)
勝つどころか、多くの人の命が奪われ、戦いどころか生活をしていく気概までもがそがれ、ますます不利な状況に追い込まれることになります。
あなたが言う世界世論がパレスチナ問題にまっとうに向かい合い、力を行使できる主要国の支配層が変わるまで、パレスチナのイスラエルに対する戦いは抑制的なものでなければならないのです。
今回のヤシン師暗殺は、パレスチナ人がその抑制を弾き飛ばし無謀な戦いに突き進むことを狙った策動なのです。
あなたは、自爆爆弾攻撃や自動小銃による特攻攻撃くらいしか戦う術がないパレスチナがそのような戦いを本気で仕掛けたらどういう結末に迎えることになるかわかっているのですか?
ほぼ間違いなく、戦わなかったパレスチナ人まで巻き込まれて膨大な犠牲者を出すことになります。
シオニストや米英政権が狂人だとしてもバカではありません。自分たちの欲望を実現するため、冷徹に戦術を考え強大な軍事力を行使できる連中なのです。
ヤシン師暗殺に我慢できない人たちがシオニスト(イスラエル人)を殺害するためにどのような手段を使おうとそれを支持します。
しかし、イスラエルとの戦いに勝とうとして本気で攻撃を仕掛ける選択は誤りです。
長壁さん:「今のヤシン師暗殺で、アラブの結束が盛り上がっていることに言及して、そうした過激をよろこぶのは誰なのかと問われますが、利用するも、しないも、問題はそういうことではないのではないかと思います。」
長壁さん:「ですが、ヤシン師殺害で、もう、腹をくくったのです。サウジやその他米国よりの国は知りませんが、シリアをはじめとして、イスラム世界は、今度こそ、大結集するでしょう。今度こそ、西側諸国の対応が踏み絵となるでしょう。」
この二つの引用は、あなたが、きちんと物事を考えないまま、自分の心情や願望がおもむくままにひとを“生け贄”に捧げようとする悪魔崇拝者であることを示すものです。
とんでもない!違う!というのなら、「ヤシン師殺害で、もう、腹をくくったのです」がどういう意味なのかや、「シリアをはじめとして、イスラム世界は、今度こそ、大結集する」根拠を説明してください。
この50年余りもいいようにいたぶられる(つまり利用されたり騙されたりしてきた)なかで現在の状況に至っているパレスチナが、敵の意図を読まないまま激情に突き動かされてことを起こしていいとお思いなのですか?
誰がどういうように「腹をくくったのです」か?
ハマスのランティシ氏は「報復ではなく全面戦争だ」と語っていますが、人々を鼓舞するためではなく本気でそうするために言っているのなら、彼が無能かエージェントかの証です。
リビアがイラク占領支配を行っている米英と“和解”し、北朝鮮が米国政権とシナリオを共有して対立を装いながら“和解”に向かい、ベトナムも米国との軍事協力まで進もうとしている現実をどのように考えているのですか?
別にそれらを非難しているわけではありません。悪意があるとかではなく、どの国家も国民生活をなんとかよくしようと思ったら、許せないイヤな米国とも協調せざるを得ないのが現実の世界構造なのです。
(日本共産党が政権を握ったとしても、指導層が本当のバカでなり限り、せいぜいが中国程度の対米関係(対米非難)になるだけです。本当のバカだったら、多数の国民が犠牲になったり、国民生活が現在の比ではない惨憺たるものになったりするでしょう)
アラブにしても、エジプトやヨルダンは米国の経済援助で政権をなんとか維持しているし、サウジ・クウェート・UAE・カタール・バーレーン・オマーン・イエメンも米国との協調が政権の支えになっている国家です。
あなたが名前を出しているシリアにしても、「大量破壊兵器隠匿の疑い」や「イラクにテロリストを送り出している疑い」をかけられており、ここでイスラエル攻撃にでも踏み切れば既に大軍を展開している米軍の攻撃対象になる可能性がダイです。
これは、核兵器開発でイチャモンを付けられているイランについても言えることです。
国家機構ではないヒズボラがヤシン師暗殺直後にレバノン南部からイスラエルに砲撃を加えましたが、けっしてレバノンという国家が動いているわけではありません。ヒズボラだって、決戦を挑んでいるわけではなく、抑制的に攻撃を仕掛けているのです。
数次に及ぶ対イスラエル戦争を経験したアラブ諸国はイスラエルと正規戦を戦う意志を失っています。そして、それは正しい判断です。
断言しますが、アラブ諸国は、イスラエル非難や米英非難は行ってもイスラエルや米国を攻撃することはありません。それどころか、イスラエルと戦うパレスチナに国家として武器を供給することさえありません。それは、イスラエルや米国に自国を攻撃する言いがかりを与えることになるからです。
そんなことは現実にならないと思っていますが、あなたの願望が現実化すれば、死ぬ意味がない人が膨大な数で死に、その結果も現在よりも不利な条件を押し付けられるというものになるのです。
下っ端のよく事情を知らない共産党員だと自称されていますが、共産党員であるのなら、もう少し責任ある言動をして欲しいと強く願っています。
願望や心情は戦いの根源であっても、それだけで戦いに勝つことはできないのです。