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(回答先: 特定失踪者問題調査会の「疑問点」他疑義提出リンク 投稿者 やました 日時 2004 年 3 月 06 日 14:15:25)
やましたさんの投稿があったので、集めていた記事に付けようと考えていたコメントを書かせていただきます。
● 山梨県警の記者会見ないし情報リークで済む話なのか
政府関連の特定失踪者問題調査会が北朝鮮の国家犯罪による拉致の疑いを強く示唆してきた山本美保さんは実は失踪直後の20年前に国内で遺体で発見されていたという情報を、山梨県警がざっと伝えれば済むという対応をしている日本政府のデタラメぶりに唖然としている。
一昨年から昨年にかけてのある時期のメディア報道で、北朝鮮に拉致させた山本美保さんの救出運動が大きく扱われていた。
今回の“発表”については政府が経緯をきちんと説明する義務を負っているはずだし、メディアも、どうしてこのような結末になったのかをきちんと調査報道する義務があるはずだ。
※ 佐藤受刑者が起こした「新潟女児長期監禁事件」も、北朝鮮による拉致の疑いが示唆され、TVでもそのスタンスで番組がつくられ放送されていた。
● 遺体のDNN20年前に発見した遺体
報道内容を読んでも、山梨県警がいつの時点で発見された遺体が山本美保さんであると判断したのかが不明である。
山形県警が鑑定した内容を伝達されたのか、山梨県警が鑑定したのかさえわからない。
「山梨県警のその後の調べで、失踪直後に山形県の海岸で見つかった身元不明の遺体がDNA鑑定の結果、山本さんと同一人物であることが分かりました。」(ANNニュース)
「山形県の海岸で20年前に見つかった美保さんの遺体は、一部白骨化した状態だったが、DNA鑑定の結果などから再捜査を進めた山梨県警が美保さんと同一人物であると断定した。」(NNNニュース)
「山梨県警は、失跡直後の6月21日に山形・遊佐町の海岸で見つかった遺体の一部をDNA鑑定した結果、この遺体を山本さんと断定した。」(FNNニュース)
まさか、この1ヶ月や1年のあいだに、ひょっとしたら20年前に見つかったあの遺体は山本さんかもしれないと突然思い出し、白骨化した遺体の一部を再び鑑定したというわけではないだろう。
山本さんのバッグが新潟県柏崎市の海岸で見つかっていたのだから、そこから200Km離れている山形県遊佐の海岸で発見した遺体が山本さんである可能性を考えるのは至極当然のことである。
DNA鑑定で断定できることはAのDNAとBのDNAは異なるというもので、AのDNAはBのDNAが同じだというのは“確からしい”を超えるものではない。
今回の山本美保さん=遊佐町海岸の遺体という判断も、その可能性が高いと言えるだけで絶対にそうだとは言い切れない。
DNA鑑定だけではなく、歯の治療跡などの身体的特長、そして、そこで遺体が発見される蓋然性を考慮して断定できることである。
検死情報は保存されているはずだから、他の身体的特長でも同一性の鑑定をしなければならない。
● 山本さんが殺害されていたのなら
山本美保さんが自殺ではなく殺害されたとしたら、殺害した犯人は野放しにされていたことになる。
現在なお自殺なのか他殺なのかわからないと言っているくらいだから、今から捜査してもそれが明確になるとは思えない。
山形県の遊佐町で遺体が発見されてから山形県警がどのような捜査をしたのかを明確にすべきである。
● 政治的匂い
今回の“発表”には、昨年末の「建国義勇軍逮捕」と同じ政治的匂いを感じる。
山本さんの拉致疑惑プロパガンダはもう役割を終え、今度は逆に、日朝交渉の阻害になるから、山本さんの拉致疑惑は消し去ったという見方もできる。