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一神教世界と日常の本
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投稿者 愚民党 日時 2004 年 6 月 13 日 23:45:44:ogcGl0q1DMbpk
 

(回答先: Re: 生命潮流としての地球マトリックス(母胎)。じっくりやっていきます。 投稿者 如往 日時 2004 年 6 月 11 日 02:08:04)

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2003/08/29 (Fri)  デイヴィッド・グッドマン


デイヴィッド・グッドマン「ユダヤ人陰謀説-日本の中の反ユダヤと親ユダヤ」を読む。
考証の細微さは、幕末から。
幕末期が日本精神の危機であったとする歴史考証は
さすがだど思った。

しかし後半、イスラエルが国家として誕生し
日本におけるパレスチナ人民連帯がすべて反イスラエルだから
反ユダヤ主義であるとする規定のしかたは
あまりにもスターリン主義言説だと感じた。

彼は、黒テントの佐藤信など日本アンダーグランド演劇批評
などをしていた。
自分が彼の演劇批評を読んだのは1981年頃。
黒テンテが発行していた小雑誌。
演劇批評というのは、やわらかい感性と思考がなければ
書けない。

彼は現在アメリカのイリノイ大学教授。
偉くなると人はスターリン哲学言論の人となる。
-----------------------------------------愚民党日記より。

如往さん。こんばんわ。
もうすこし、「選民」における、日本深部からの情報取得のことを
話させてください。

たとえばグットマンは、黒色テントといった日本アンダーグランド演劇運動などにも
参加し、演劇批評なども書いておりました。

「選民」は、日本の情報が現在的に集約されているのは
市民社会ではなく、アンダーグランド(地下)であると、感知しているのかもしれません。


「共同幻想論」「天皇制論集」「南島論」「言語にとって美とは何か」など
日本とは何か?などを探求してきた吉本隆明における
「日本大衆とは世界最強である」言説を、おれはふと考えております。

ひとりで「反核異論」を提出した吉本隆明のど根性はすごいと、いま、思います。

如往さんが提示いたしました
「一神教世界、その近代と征服」をめぐりましても、考えております。
やはり、マルクス主義も一神教世界であると結論がでました。おのれなかで。
マルクスもエンゲルスもレーニンも神であったのです。毛沢東も。

近代を生成させるためには、一神教世界による統合。

明治維新では天皇が絶対的な神となりました。これも一神教でした。

おれにとって、これからたいへんなのは
「マルクスという神を信仰し、世界革命・日本革命に美を見出した
おのれの17歳から37歳までの時期を、いかに総括するか」です。

じっくりと、とらえかえしていこうと、思っております。

日本とは、おれがいま言葉にすれば
「日常の本」かもしれません。
「大衆というか庶民ひとりひとりの日常こそがテキスト存在である」
「日」とは一日、それは太陽があがり太陽がしずむ
また、庶民が眠りからさめ身体が起きだし、生活し、眠るまでかもしれません。

また日本には「夢」への認知が強度です。人生と夢。

太陽神とは別に天皇制の神ではなく
「ひとつの木にもひとつの草にも神は存在する、生命とは太陽と地球によって
生かされている」生命潮流への畏怖と系譜。

もしかしたら
鴨長明「方丈記」あたりに、日本の強さがあるのかもしれません。
諦観から出発した身体は、まさに「身」(み)が実存として立ちあがります。

おれは、またしても深酒で、もうしわけないのですが
日本とは集合的理性ではなくて、集合的感覚かもしれません。

そのバランス感覚こそが、一神教としての戦前・戦後マルクス主義革命を
頓挫させたのかもしれません。

明治維新近代からの日常は変貌につぐ変貌という、まさに革命的事態でありましたから
これ以上の革命を拒否したのであると判断しております。
そこには日本大衆と庶民のバランス感覚(集合的感覚)が起動していたと思います。

如往さん。
おれは一方では日本世間様を批判し
他方では日本世間様の諦観こそが、実は生活力への強さであることを発見するのです。
おれは「揺らぎ」のなかに生存し
この「揺らぎ」を裸体のごとく提出することを恥じてはおりません。

ありがとうございました。


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