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(回答先: Re:豊かな国づくりとは??? 投稿者 はまち 日時 2004 年 5 月 22 日 04:37:47)
皆さんのご意見拝見致しました。
それぞれ成る程と感じるご指摘を踏まえつつ、
私は標題の通り、日本がこうなっていったのは避けられなかったと
考えております。
キーワードははまちさんの「共同体」。
戦前から戦後にかけての日本に共通した特徴は
@3世代同居
A多人数兄弟
B自然との戯れ
であったと思います。
@において、子供は祖父母から倫理・道徳基準を自然に吸収し
父から威厳と善悪の区別を叩き込まれ、母が時に優しくサポートする
「個」としての骨格が確立します。
Aにおいて、家内「社会デビュー」を果たします。多くの兄弟という
「他者」とのやり取りを通じて、「ワガママ」はいけないとか
「思いやりの心」とか「感謝」し、されて嬉しい気持ちを自然に
感じていくことにより、社会の共同体へ足を踏み入れる準備が整います。
Bにおいて、学校という「真の他者」が集う共同体でのコミュニケーションは
祖父母・父母に代わる「先生」からの叱咤激励と、友人との物がない時代故の
豊かな自然を舞台にした様々な遊びから成り立っており、「共同体のボス=
ガキ大将」が幼少時は体格差により集団を統率するリーダーとして、自然に
登場していきます。リーダーシップは年齢を重ねるにつれ「力」から
「知的能力」や「卓越した身体能力」等に置き換えられ、様々な分野・集団へ
細分化されていきます。
このプロセスを経て「政治家」となった方々は「日本」を代表するに相応しいと
認識し得るのです。それを選んだ国民もです。当然「日本」を「共同体」と
見做し、そのリーダーを選ぶのですから。
残念ながら、戦後復興期以降の日本は
・核家族化
・出生率の低下
⇒「個」としての未成熟
・高度成長と引き換えの父権の失墜
⇒逆らえない存在の欠如による「自制心」未獲得
・男女雇用機会均等法によるまともな子育てそのものの環境の不備
により、上記@Aの前提が大幅に崩れました。
そんな「歪んで」「未成熟」な子供達がBに足を踏み入れたら
数々の社会問題となっている事態に至っても何ら不思議はないですし
そこまで行かなくても、「自分のことだけ」を考える「感情に乏しい」
「優秀」な人間が大多数でしょう。そう仕向けたのは、
「いい会社に入って出世する」ことを人生の真っ当な目的とし、
「高学歴」を半ば強制的に前提条件とした社会そのものであり、
そのように育てた大人でもあるでしょう。
そこに「日本」はあるのでしょうか?日本がどうなろうが知ったこっちゃない
これが多くの人々に去来する本音ではないでしょうか。
「共同体」という概念を十分に認識しないまま成長した人達に「日本という共同体」を
意識せよという方が無理な話だと考えるのです。
結論と致しましては、従来果たしてきた「共同体としての役割」をどう代替できるか
つまり、「出世が全て」ではないのですから
・父権の復活(ちゃんとそれなりの時間に帰ってきて子育てに対等に参加)
・自治体主催の会合(幼稚園児以下対象)への積極参加
等を通じて「個の基盤の確立」をすることが私の考える「(心)豊かな日本の復活」
ということになります。