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(回答先: 6ヶ国協議:冒頭演説で日本も米国も「拉致問題」に触れもせず 投稿者 あっしら 日時 2004 年 2 月 25 日 15:59:47)
【北京・前田浩智、浦松丈二】北朝鮮の核開発問題に関する第2回6カ国協議は25日午前9時(日本時間同10時)から、北京の釣魚台迎賓館で始まった。6カ国協議は、昨年8月以来半年ぶり。北朝鮮が「核全廃の用意と、その第1段階としての核凍結」を事前に中国政府に伝えてきたことから、高濃縮ウラン計画が「核全面廃棄」の対象に含まれるのかどうかと、凍結に対する「補償」の取り扱いが今回の焦点になる。
協議は冒頭、中国中央テレビが生中継し、中国、北朝鮮、日本、韓国、ロシア、米国の順にあいさつした。
米国のケリー国務次官補は核開発に関し、高濃縮ウラン計画を含めた「完全で検証可能、かつ不可逆的な完全廃棄」を要求。北朝鮮がこれに応じる場合、北朝鮮を侵略する意図がないことを表明するなど「安全の保証」を与える用意があると述べた。
一方、北朝鮮の金桂冠(キムゲグァン)外務次官は「朝米間のこう着状態が対話を通じ解決されることを望む。わが政府の一貫した立場に従い、原則を堅持しながらも柔軟性を発揮して協力する」と今回協議への期待を表明した。
日本の薮中三十二アジア大洋州局長は「北東アジア地区の平和と安定のために諸問題を包括的に解決する必要がある」と述べ、拉致問題が解決しない限り国交正常化交渉には応じないとする日本の立場を強調した。
北朝鮮は94年の米朝基本合意で、核兵器に転用可能なプルトニウム抽出が疑われた寧辺(ニョンビョン)など、すべての核施設の凍結を約束した。しかし、02年に米国が、プルトニウムより核兵器転用が容易といわれる「ウラン濃縮計画」の存在を指摘すると、北朝鮮は寧辺の核施設を再稼働。北朝鮮は「ウラン濃縮計画」の存在を否定すると同時に、「核再凍結」を条件に米国による「安全保証」などを求めてきた。
協議は中国の王毅外務次官が議長役を務め、薮中氏、ケリー国務次官補、韓国の李秀赫(イスヒョク)外交通商次官補、金外務次官、ロシアのロシュコフ外務次官が率いる各国代表団が出席した。冒頭あいさつに続き、基調発言を開始した。午後は2国間協議などが行われる見通しだ。
◇各国冒頭あいさつ(骨子)は次の通り。
●中国・王毅次官
実質的な問題の話し合いと具体的な成果が期待される。核問題解決への新しい一歩にしたい。
●北朝鮮・金桂冠次官
わが政府の一貫した立場に従い、原則を堅持しながらも、柔軟性を発揮して協力する。
●日本・薮中三十二局長
包括的な諸問題の解決が重要。日朝平壌宣言で示した国交正常化を目指す立場は不変だ。
●韓国・李秀赫次官補
問題の平和的解決という認識を基に、具体的な解決方法を模索する場となることを希望。
●ロシア・ロシュコフ次官
今回協議だけでは問題を解決できない。具体的な協定を結び協議を続ける必要がある。
●米国・ケリー次官補
北朝鮮に完全、検証可能、不可逆な核放棄を求める。プルトニウムだけでなく高濃縮ウラン計画も含まれねばならない。【「6カ国協議」取材班】
◇各国代表の横顔
【中国】
◆王毅外務次官(50)
89〜94年に東京の中国大使館に勤務。01年から現職。カナダ大使に赴任説が流れているが、中国外務省は否定している。
【日本】
◆薮中三十二・外務省アジア大洋州局長(56)
北米2課長、シカゴ総領事などを経て02年12月現職。今月11〜14日、田中均外務審議官と日朝高官協議で訪朝した。
【北朝鮮】
◆金桂冠・外務次官(61)
92年の米朝高官協議以来、米国との交渉役を務める。1月、米核専門家の訪朝団に対しウラン濃縮計画を全面否定した。
【米国】
◆ジェームズ・ケリー国務次官補(67)
59〜82年海軍将校として政治・軍事問題を担当。01年現職。02年10月に訪朝し、ウラン濃縮計画の存在を指摘した。
【ロシア】
◆アレクサンドル・ロシュコフ外務次官(60)
第2アジア局長などをへて00年3月現職。03年1月、訪朝し金正日総書記と会談した。近く駐日本大使として赴任する。
【韓国】
◆李秀赫・外交通商次官補(55)
欧州局長、ユーゴ大使を歴任。南北朝鮮と米朝による4者会談開催に尽力した。北朝鮮問題に精通し、米国人脈も豊富。
[毎日新聞2月25日] ( 2004-02-25-13:21 )
http://www.mainichi.co.jp/news/selection/20040225k0000e030044009c.html