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(回答先: 大東亜戦争敗北の反省点 日本のエリート官僚は --- なぜ大所高所の国家戦略が立てられないのか。(『株式日記と経済展望』より) 投稿者 まさちゃん 日時 2004 年 2 月 24 日 18:32:04)
まず、TORAさんの言いたいことは理解しているつもりですという断りを入れさせてもらいます。
気になるのは、
引用元の「悲劇を更に拡大したのは、陸軍省の不見識でした」という部分とTORAさんの「当時の日本にとっては戦争が一種の公共事業だったから、今日の公共事業が止められないがごとく陸軍も面目上止められなかった」という部分です。
対米開戦そのものが海軍主導で起こされたもの(海軍がイヤだと言えば実行不能)であり、話に出ているガダルカナル島の航空基地建設も陸軍はまったく知らないまま進められ、米軍に攻撃されたことで焦って陸軍に増援を頼んだというものです。ガ島に補給物資を運ぶのは海軍の役割で陸軍の責任ではありません。
また、当時の日本が戦争を公共事業としていたというのは、「結果論」的にはそう言えるとしても、自覚的にそう位置付けられていたわけではありません。
戦争態勢が経済を圧迫するというのが、戦前及び戦後ある時期までの日本経済の実状です。重化学工業がようやくかたちをなすという生産力で、金不足が常態化していた日本は、戦争のためにお金や生産力が費やされることが骨身に響く経済構造だったのです。
(ナチスドイツのように、知らないままケインズ政策を成功させるというレベルでもなかったのです)
陸軍が戦争をやめられなかったのは、大陸での権益を得るためにすでに数十万の将兵の血が流されているという思いに囚われていたことや合理的な判断力(中国全土を軍事力で支配することはできないという理解)に欠けていたことが主因です。
(陸軍の幕僚も、中国での戦争が日本を疲弊させることは重々承知していました)