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(回答先: 暴力主義礼賛になり兼ねぬロバート・フィスクの論調に疑問を呈し背後の謀略に注意する 投稿者 木村愛二 日時 2003 年 10 月 30 日 07:58:19)
木村愛二さんこんばんわ。ちらっと補足的なことを書かせてください。
>暴力主義礼賛になり兼ねぬロバート・フィスクの論調
私もこの記事を見て、一瞬ドキッとしました。よく言えば力強い筆致、まかり間違えば
彼従来のスタイルよりやや過激かなぁと。そしてそれは暴力礼讃になり兼ねないかも知
れません。とくにアルジェリアと結びつけ、ラマダンの時にモスレム達の感情は昂ぶる云々
のくだりには疑問があります。
しかし巨大な暴力によって侵略を受けた国民にとって、植民地からの独立運動のような
非暴力不服従がどれだけ効力があるのでしょうか(世界中が敵か無視で、傀儡政権と
その軍や警察が着々と整備されつつある)。自爆テロを支持しないということのなら分か
りますが。
いまの情況を打開するには英米国内の反戦よりは厭戦ムードを高める「要素」が最も
効果的で、悲しいかな暴力によって抗戦するのであれば、我々はそれを礼讃しない
までも否定することはできないと思うのです。
ロバート・フィスクのこの記事は、そのための指南や助長めいた内容が見て取れますが、
注目すべきはタイトルにもある「アメリカ人の真似をしろ」という部分であり、それによって
全体の論旨は逆説的にアメリカの暴力主義批判に転化されていると思います。
たとえば政府要人に対する暗殺攻撃などは、世界でも、そしてロバート・フィスク自身も
認めないが、「アメリカは暗殺攻撃を正当と認めたではないか」ということを糾弾したいの
でしょう。道理を無視し「敵か味方か」という発想についてもそうです。
本来の意図は、当初からこの戦争に批判的なリポートを書き続けてきた彼が、現地の
情勢の混迷を見るに従って、英米に向けたより強い非難と警告を投げつけたもので
あるはずです。
確かに広く誤解を生みやすい論調ですが、修飾的な文体はロバート・フィスクの持ち味
でもあるということで、その点も多少は大目に見てもよろしいかと。
>背後の謀略に注意する
同感です。同時に発生した事件で拘束された実行者がシリアのパスポートを所持して
いたなど、かなり怪しい事件です。イラク抵抗組織側が引き起こした事件だと断定的な
論調に始終するならば、真実究明の範囲を狭め、蓋をすることに貢献してしまいます。
できれば国連現地本部爆破事件や赤十字本部での救急車による爆破事件の真相
に切り込むような取材をして欲しいものです。 … 無理かな?