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(回答先: GM作物の農水省指針案 交雑防止策を批判−−隔離距離の根拠ぜい弱 /北海道 [毎日新聞] 投稿者 なるほど 日時 2004 年 1 月 24 日 03:36:08)
2001年10月 遺伝子操作種子会議 オースティン・テキサス大学
原文: mindfully.org 翻訳:反GMイネ生産者ねっと 道長氏
オースティンに来られてうれしいです。わたしをここまでお誘いくださった方々に感謝します。
私が今ここにいるのは、何が、起こるかもしれないとか、起こり得た、起こる可能性がある、などということではなくて、この国で遺伝子組み換え(GM)カノーラ菜種と大豆の導入によって何が起こったのかということをお話するためなのです。
ここで私はみなさんに少しだけ裏づけと、また大筋を示しておかなくてはいけません。私は53年のあいだ農を営んできました。その50年間をカノーラの自然育種による作出に費やしてまいりました。私はカナダ西部では種子の採取農家、保守農家として知られていたのです。農家のかたわら、25年間を公職としても過ごしてまいりました。その間、議会の議員、また地域の長をしておりました。
その公職の年月の間、みなさんご存知の連邦と州の両方の農業委員会にも関わっていました。そしてその間ずっと、農家の権利、特権、そして彼らに有利となる条例や法律のために闘ってきました。このようなことが私の身に降りかかったとき、細かい話しはおいおい詳しくお話しするとして、それに対して私は立ち上がらなくてはならなくなったのです。
とにかく、そんなところで大体の背景はお分かりと思います。では早速、何が私に起こったのかという話に入ってゆきたいと思います。
1998年のこと、何の警告も兆しもまったくなしで、モンサントは私に対して告訴を仕掛けてきたのでした。訴訟の内容は次のようでした。私がモンサントのGMカノーラをライセンスなしに獲得した。そして、そのことが彼らの特許を侵害した、と。さらにモンサントは、その不法な獲得を私が種子倉庫から、あるいは隣家から、またあるいはどうにかして盗んで得たのだと述べたのです。
ですから私は、モンサントに対して立ち上がり、その種子を買ったこともなければ、彼らに何をしたおぼえもない。そしてもしも私の農場の私が育てたカノーラの中にその種子が、モンサントのGM種子か作物が含まれているというのなら、あなたたちが混入させたのだ。本来、あなたたちが私の種子をぶち壊したのだ、と言ったのです。
そこで私と妻は、彼らに法的責任があるのでは、ということで、モンサントに立ち向かう決心をしたのです。そのひとつの理由というのは、1890年代、祖国からアメリカにはじめて移民してきた私の祖父母が、さらにカナダに移住してきたことから始まります。私の両親はアメリカで生まれました。
わたしの祖父母がなぜヨーロッパを離れたのかといいますと、彼らは自ら求める種子を植えるという希望をかなえるという目的があったからでした。それが私たち夫婦が闘う決心をした大きな理由です。結果的に、私の申し立ては2年半後に法廷へと持ち込まれました。そしてモンサントは私を公判の予審に引きずり込んだのです。彼らは私を負かすために、あらゆることをしたのです。一方私はそれに対し大金を費やしました。私たち夫婦は、私たちの年金のすべてを掛けました。私の弁護士代だけでも、今日に至るまでに2000万円以上かかってしまいました。
私が不法に種子を所持したことに対して、モンサントはすべての申し立てを取り下げました。彼らは、その種子がどのようにして私の土地に入り込んだかが問題ではなく、私が彼らの特許を侵害していると述べたのです。
2000年5月、裁判が開始され、私の裁判は2週間半続けられたのです。その結果の判決はどうだったでしょう。わたしがこれからお話しようとしている3つのことで、みなさまに警鐘を鳴らします。実は世界中をまわって訴え続けているんですが。
私の例というのは、特許法対個人の権利、あるいはいわゆる農家の特権(カナダでは)種子農家の権利という、重要な問題になってきました。連邦の法律では、農家には自家採取した種子を植える権利が当然のこととしてあります。
これが判事が下した判決です。その中にはたくさんの見方があるんですが、一番重要な点についてお話しましょう。
まず第1:モンサントのGMカノーラがどのようにして私の畑に侵入したのかということは問題ではないこと。さらに詳しく続けることには、交雑したとか、風に吹かれて飛んできた、鳥が運んだ、蜂、動物、あるいは農家のトラック、コンバインなどからこぼれ落ちたとかいうのは問題にはならない。たとえ私が自分の土地にあってほしくないと思っていたとしても、事実そこにいくらかの作物があったという事実がある以上、私がモンサントの特許を侵害したことになるのです。
第二に:これはもっとも重要な点だと思います。判事の判決では、通常の在来種を栽培する農家で、どのような作物、樹木であろうが、種であろうが、意に反してモンサントの遺伝子と交雑したとしたら、そして資産に損害をこうむったとしても、その作物はモンサントの資産となってしまうということなんです。
よく考えてください。世界中の農家、造園業者などにとって、そういう意志がなくても、モンサントの遺伝子と交雑したら、その所有権はモンサントに移行してしまうということです。
第三に;私がモンサントの特許を使いもしなかった(モンサントのラウンドアップ除草剤またはグリフォサートを作物に決して使用しなかった)としても、そんなことはどうでもよいということなのです。私の土地にまさにそのGM作物が存在していた事実があるということなのです。
これらのことは、特許法の力が農業者の権利を上回っていることを意味しています。農家は基本的に永久的に権利・特権を有しているのです。ですが特許法が農家の権利を奪うことが、たいした意味にはならないということなんです。それに特許権は全世界に及ぶわけです。
そのような判決が下されたすぐに、わたしたちがした事は何かといいますと(それは次の年の春になってしまうだろうということでしたが)、以上、3点についてのモンサントに対する上告です。その中でまず述べたのは、そこには法的責任というものがあるということです。もしモンサントに特許があるとしても、彼らに環境に対してそれを放つ権利は与えられていないということ。つまり、その結果影響を受けた生命というのは、コントロールができないということを彼らは知っていたし、そのつもりもなかったということ。そして現在、それはコントロールできなくなってしまっている。法的な責任が課せられるということなのです。
http://www.geocities.co.jp/Foodpia/2659/kouen/1.htm