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カソリックのローマ国教化や宗教改革と国際金融家
http://www.asyura2.com/0311/dispute15/msg/609.html
投稿者 あっしら 日時 2003 年 12 月 04 日 19:13:29:Mo7ApAlflbQ6s

(回答先: キリスト教と国際金融家の関係など。(レス有難うございます。) 投稿者 三四郎 日時 2003 年 12 月 04 日 17:45:27)


三四郎さん、こんにちわ。


あっしら:「宗教運動はイコール政治運動であり、資金も膨大に必要とし、人材も大量に必要です。当時のローマ帝国で、既存の宗教(神話的国家神やミトラス教)を覆してキリスト教を国教化できるだけの資金力と知性力を持つ存在は、"彼ら"しかいないと考えています。また、キリスト教が、ギリシアやローマに由来するものではなく、バビロニア起源のユダヤ教を源流にしていることからもそのように判断しています。」
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三四郎さん:「これは「ギリシア、ローマには大資産家がいなかった。」という前提があって成立すると思います。
しかし実際は、フェニキア人の商売敵ギリシア人は、商業・貿易などに従事してきた歴史がありフェニキアと大差あるようにも見えません。
ローマも共和政時代既に元老院階級が(様々な抜け道を利用して)様々な商業、さらには高利貸しにも従事していたようです。」


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ローマの基礎にあった宗教はギリシア由来のものです。
キリスト教が、フェニキアやユダヤというセム系国際商人(国際金融家)によって国教化されるまでに至ったという見方の主要な根拠は、キリスト教がバビロニア起源のセム系宗教に由来しているからです。


三四郎郎さん:「ですから、カルタゴと接触する以前にローマ貴族が金銀の持つ力に目覚めても不思議ではないでしょう。
金融業者はなにもユダヤ・カルタゴ等セム系の民族のみではなく、ギリシア・ローマ、特にギリシア人にも多く居たと見るべきではないでしょうか?」

商業(交換・交易)で貨幣的富を蓄積すれば、金融(金貸し)に利を求めるのは自然な流れです。(大土地所有者も膨大な余剰産物を売ることではじめて利益を得るのですから、商人機能を有していると言えます)
日本でも商人は金貸しを行っていました。

だからこそ、商人の宗教であるイスラムは「利息取得禁止」を打ち出したと考えています。

古代ローマは、大土地所有者がいたとしても自営農民を基礎とした国家社会であり、商人や金融業者は公職に就けない時代が長く続きました。
共和政時代はずっとダメで、帝政になってしばらくしてから少しずつ可能になりました。このような規制は、ローマ多数派の価値観を反映するものです。
ローマは、国際商人(国際金融家)の国家社会として純化されていたフェニキアやカルタゴそしてユダヤとは異質の国家社会です。

自営農民が兵士であることがローマの強みであり、傭兵に依存したカルタゴの弱さでもあります。
(ローマは自営農民の土地を確保するために領土拡大戦争を繰り返したとも言えます)

このようなことから、ローマないしギリシアの内側からキリスト教が興隆するとは考えられません。


[三四郎さん]:「余談ですがユリウス=カエサルの伝説的大借金に”彼ら”の影を感じ取る事は可能でしょうか?」

感じ取れます。
共和政から帝政への移行がなければ、ローマのセム化(=キリスト教化)は実現できなかったと思っています。
軍隊の支持を受けた将官が皇帝に就任するというシステムは、否応なく、野心を持つ将官に、貨幣への需要を生み出します。圧倒的な軍隊の支持を受ける早道は、お金を使って将兵を厚遇することです。

そして、帝政であれば、セム系の皇帝が生まれる可能性もあります。
AD200年ちょっと前の皇帝はセム系のはずです。


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[あっしら]「利子取得の禁止こそが、国際金融家のいやらしさであり智恵です。利子取得禁止をルールにすることで、"彼ら"の競合は出にくくなります。そして、ルールは万人に示されますが、ルール違反のピックアップや罰則の適用は、権力者や権威者が恣意的に行えるものです。」
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[三四郎さん]「宗教改革の背景にも国際金融家がいるのでしょうか?
彼らが名目上の利子取得禁止で金融を独占していれば、宗教改革による”解禁”は阻止する方向に動いたはずですが。
”解禁”しても差し支えないくらいの占有率を既に確保してあったということでしょうか?」

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カルヴァンを代表に宗教改革指導者の背後には国際金融家が存在していたと考えています。
カソリックを見限り、より自由な利得活動を得るために宗教改革が行われたと思っています。

宗教改革が“新大陸”から欧州に大量の金銀が流入し始めた時点で始まったことが重要です。このため、欧州ではインフレが急速に進みます。“貨幣余剰”ですね。

せこい金貸しではなく、「近代システム」への移行をめざしたのが宗教改革です。
国王などに金を貸し出すだけではなく、人々の生産活動や生活にも金貸しを拡大するための価値観及び制度の変更が宗教改革です。

「“解禁”しても差し支えないくらいの占有率」というより、カソリックの1500年間で、金融業は“彼ら”一色になっています。
(テンプル騎士団なども“彼ら”の一部です)


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[三四郎さん]「おそらく国際金融家は歴史的に、イスラム=ウンマ共同体こそが文字通り最強最後の敵であるという自覚を持っており、確信犯的に今回の軍事行動を進めているのでしょう。
どうみても自衛隊派遣は愚の骨頂としか思えない。
「なんでもいいからやるならやっちまえ」式に
意味不明に強硬な人は私の周囲(そこらの普通の庶民)にもいます。亡国の兆しでしょう。
あっしらさんは現在の中東での戦争に対し「世界最終戦争」という表現をされているようですが、これは人類史において最後の戦争という意味でしょうか?」


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大きな声では言いたくないのですが、残念ながら、日本は亡国すると思っています。
膨大な犠牲と大きな破壊を被った大東亜戦争は“敗戦してそれでよかった”というものになっていますが、そのようなものでは済まないとんでもない状況になると予感しています。

※ 参照書き込み
『「それでよかったのだ」型歴史認識のままでの憲法改正は容認できません』
http://www.asyura2.com/0311/senkyo1/msg/599.html


「対イスラム戦争」は、戦闘の規模はそれほどではありませんが、世界構造の大変革という意味で“第二次世界大戦”と考えています。
(第一次・第二次世界大戦はセットで第一次世界大戦と見ています)

イスラム諸国に「近代システム」を確立すれば、世界はあまねく「近代化」されることになります。

今後ロシアと中国がどのような変貌を見せるか微妙な点もありますが、「対イスラム戦争」が米英の勝利で終われば、それが「最終戦争」になると思っています。
「対イスラム戦争」が米英の敗北で終われば、それも「最終戦争」になると思っています。(先進国も含めて「近代」(国際金融家支配)が終了すると思っています)
「対イスラム戦争」が米英の撤退で終われば、そうではないかもしれません。

「最終戦争」は人類史における最後の戦争という意味で考えています。

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[三四郎さん]「話はそれますが、日本人がキリスト教化してこなかった事実に不思議さを感じます。
江戸時代等のキリシタン弾圧だけでは説明しきれない何かがあるように思えます。
ここまで西欧化が進み、クリスマスを祝い、キリスト教式の結婚式を挙げる日本人の大半がどうしてキリスト教徒にならないのだろう?
感性や価値観など日本人に一番近いと思われる韓国人の30パーセント以上が現在キリスト教徒であることを考えると、奇妙に思えます。」
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日本のキリスト教化が成功しなかったのは、ローマに通じるものがあります。
ローマと違って、外に撃って出て領土を拡大するということも、「近代」になるまでほとんど行っていませんが。(日本としては秀吉時代だけ)

日本人の意識(価値観)に根強く残っている自営農民意識と勤労尊重意識そして自然崇拝意識です。
端的にいえば、土地に根付いた共同体意識が今なお生き続けています。
(これは、超越神と啓示(論理)を信仰する意識(価値観)とは根底的に異なるものです)
徐々に少なくなっているかもしれませんが、金貸しが貸した金を返せと動くと、借りた人の債務不履行を責めるのではなく、金貸しの取り立てのほうを非難するというのが日本人の意識です。

ドイツでも、19世紀から20世紀中期まで、セム系キリスト教に対する批判意識が渦巻いていました。(国際金融家批判であり、ゲルマン共同体破壊価値観への批判です)

近代産業国家として最も成功した日本でありながら、かたちだけ「近代」を取り入れたと言えます。
逆に、そのために、西欧コンプレックスや西欧的“かたち”への憧れは強くなっていると思っています。
それが「ここまで西欧化が進み、クリスマスを祝い、キリスト教式の結婚式を挙げる日本人の大半がどうしてキリスト教徒にならないのだろう?」という問いの答えのように思えます。
(中国や朝鮮から入ってきた価値観や制度も、同じような受容だったと思っています)


朝鮮半島は、自分たちのほうが清より儒教国家だと自負していたくらいずっぽり中国的価値観や制度にはまり込んでいましたから、「近代」についても日本よりは深く受容しているのかもしれません。

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