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(回答先: 失礼ですが、元の内容をよく読まれてから反論を書き込んでください 投稿者 あっしら 日時 2003 年 6 月 20 日 03:03:09)
あっしらさん、「失礼ですが、元の内容をよく読まれてから反論を書き込んでください」のお言葉、そっくりお返し申し上げます。
私とあなたの考え方は全く違います。あなたは、『「盗み」は課税仕入れ額(消費税額控除)の算定方法にあるようです 【よりとんでもない大泥棒】』と言いますが、私は泥棒はいないとする立場ですから。また、「あなたが書いておられる===以下の内容は、最後の一段落を除けば、私が書いたことをほぼそのままオウム返ししているだけですよ。」といいますが、内容の違いがわからないのですか?
そして、「両者の基本的な立論は同じです」などとは言われたくないものです。
「実態に即した「新しい改良モデル」を提起しております。」とありますので、今晩はこちらの無意味さを検証してみたいと思います。本当は、昨日の簡単なモデルで充分にお解り頂けると思っていたのですが、そのようでもないので再度時間をとりました。なんせ、あっしらさんは、ここのスーパー・スターですから!このまま間違った道を歩まれては困ります。
まず、伺います。
あなたの文のタイトルには、「盗み」【よりとんでもない大泥棒】とありますが、「誰が」「誰より」「何を」「どのような方法で」「いくら」盗んでいるというのでしょうか、答えられますか?そのことをあなたはどこでどのように証明しているのでしょう?これに答えられなければ、定義不十分、この見出はとんでもないデマ情報(風説の流布?)としたものです。まあ、「いくら」は当事者以外でないとわからない部分もあると思うので答えは不要ですが、その他はいくら何でも答えられるでしょう。これだけの大見出しをつけているんですから。
次に、伺います。
「仕入税額控除額」は課税売上高に見合う消費税の支払いがあるから控除できるものであり、現在の「輸出戻し税」のように、0%課税すなわち消費税の納付がないのにそれにかかわる仕入れ消費税額を控除しているからおかしくなるのである。
いうならば、所得税が非課税の所得額なのに(基礎控除+扶養控除)×10%をマイナス税として政府が支払うようなものである。
あなたは上記のように言うが、これがまずおかしい。あなたは、所得税と消費税の計算についての考え方の違いがわかっていますか?同時にそのことは消費税の意味がわかっているか、という問いかけでもあるのですが。
所得税や法人税など所得に課税されるものは、所得のないところには課税がありません。ところが、消費税には所得という概念がなく、たとえ赤字であっても(所得がなくても)消費税は発生します。この計算構造や税の考え方がわかっていれば、上記のような比較は本来すべきものではない、ということがすぐにわからなければならないのですよ。まさに野球のルールでサッカーの試合を審判するレフリーのような、漫画の世界ですよ!
次に、あなたは、「「仕入税額控除額」は課税売上高に見合う消費税の支払いがあるから控除できる」とするが、これもおかしい。簡単な質問ですが、公益法人や医療法人などにおいて、非課税売上が相当の割合を占めた場合、仕入税額控除がどうなるか、答えられますか?これが解っているなら、上記のような表現はできないはずです。さらに難しいことを言うと、一般会計や特別会計の扱いや特定収入などがお解りですか?
また、「課税売上高に見合う消費税の支払い」ということをどう考えているのでしょう。必ず消費税は支払うものと考えているのなら、これも大間違いですよ。そう、売上等に伴って預かった消費税よりも仕入等に伴って支払った消費税の額が大きければ、消費税は還付されるのです。「仕入税額控除額」が大きくなるのは、なにも輸出企業だけでに限ったことではないのです。
次に、伺います。
輸出業者は、外国の輸入元に自分が生み出した付加価値にかかる消費税を転嫁できないだろうからという温情で“その分”の免税を認められているわけであり、自分が仕入れたものについて他者が産み出した付加価値にかかわる消費税の還付を受ける権利はない。
このようにあなたは言うが、消費税法とはどのような法律か、お解りですか?国内取引にかかる資産の譲渡等にかかるものなのですよ。したがって、わが国の消費税法は海外では施行されることはない、すなわち外人さん達から消費税相当額を預かることが理論上も実際上もできないのです。決して「転嫁」や「温情」なんぞの問題ではないのです。
「自分が仕入れたものについて他者が産み出した付加価値にかかわる消費税の還付を受ける権利はない。」この部分も消費税を良く解っているあっしらさんとは思えない文章ですね?昨晩の「あっしら怒りのモデル」をみればスグ解りますが、輸出品については最終的に消費者が税を負担することがないから、それまでに国が天引きした税金は、輸出企業が仕入ですでに負担しているので戻しましょう。その結果、生産から輸出までのすべての段階でかかった消費税の税率を実質的にゼロにします、というだけの話ですよ。決して、「他者が産み出した付加価値にかかわる消費税の還付を受ける」(盗むという意味で)ものではないのです。
最後に、あなたの「実態に即した「新しい改良モデル」」については、このような誤謬や誤認識の上に作られているため、誠に残念ながら検討に値しません。それからこれもご忠告ですが、消費税を考える場合、あなたが考えるように最終段階の部分だけをいじった場合、消費税の全体の論理に破綻が来ます。それは、昨晩の「あっしら怒りのモデル」と「改良モデル」を見れば一目瞭然です。「新しい改良モデル」も最終段階だけをいじっていますからね〜。
結論は簡単でしょう。
消費税があるときとないときで、各段階の事業者の利益が同じであれば、誰も何の搾取も行っていない、「盗人はいない」ということですよ。
昨晩の材料納入業者、部品納入業者、輸出業者の利益(手許金)は、消費税がないとすれば、
材料納入業者:売上20万円−原価0円=利益20万円
部品納入業者:売上50万円−原価20万円=利益30万円
輸出業者 :売上100万円−原価50万円=利益50万円
でしょう。
(再掲:あっしら怒りのモデル)
●材料納入業者→部品納入業者:納品価格:税込み21万円
仮受消費税1万円−仕入税額控除0円=消費税額1万円
消費税納税後の手取額:売上21万円−消費税額1万円=20万円←
●部品納入業者→輸出業者:納品価格:税込み52万5千円
仮受消費税2万5千円−仕入税額控除1万円=消費税額1万5千円
消費税納税後の手取額:売上額52万5千円−仕入額21万円−消費税額1万5千円=30万円←
●輸出業者:輸出価格:100万円
仮受消費税0円−仕入税額控除2万5千円=消費税額▲2万5千円(これが怒りの原因)
消費税納税後の手取額:売上額100万円−仕入額52万5千円−消費税額▲2万5千円=50万円←
このように「あっしら怒りのモデル」で現行消費税の公平性は完璧に立証され、消費税導入後に輸出企業による新たな搾取や「盗み」が生まれているということを立証することはできません。このモデルに変更を意図的に加えれば、その分だけ新たな「盗人」がでてくることがお解りになりましたか、あっしらさん?
最後に、「重税反対行動」のホームページは、輸出を主とする大企業の消費税の還付額が大きいことに焦点を絞って国民の反感を煽ることを目的にしています。税の公平や論理性といったものは全く無視です(知っていてあえて言わない、が正しい)。まして「輸出補助金」なるものは笑止千万、論外です。浦野さんも同じ傾向の人ですが、あっしらさんもこの系統の人なんですか?
感情で、あるは政治的な目的をもってする発言であれば、私はこのような発言は「馬鹿がまた何を言っているのか」と受け流すのですが、論理的な考え方ができるあなたが、「盗み」、「とんでもない大泥棒」などと騙されて発言するのが気の毒です。私には信じられません。
「生産性」の議論の時の「効率」のように、「あくまでも私は議論に勝つのだ」というような答えを頂くと、一層悲しくなりますので、私の趣旨がお解り頂けたらご回答は不要です。また、今後もあなたの発言について、間違いや疑問があれば、問いかけをさせていただきますので宜しくお願いいたします。