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テロ対策、旅券に顔認識情報 本人確認用に導入へ
http://www.asahi.com/national/update/0827/019.html
政府は、顔の骨格などの生体情報(バイオメトリクス)を電子化してパスポート(旅券)に埋め込み、出入国審査の際の本人確認に用いる方針を固めた。テロ対策の一環で、来年度中に国家公務員の公用旅券の一部に導入、成田空港などの入国審査ブースにカメラつきの機器を設けて照合作業を試行する。
出入国審査では、旅券の名義人と持ち主が同じ人物かどうかに加え、国内外で犯罪やテロ行為にかかわった疑いがないかをブラックリストと照合している。現行の実務は、高精度の機器で旅券の偽変造をチェックする一方、入国審査官が目の前にいるパスポート所持者とその顔写真とを見比べて判断していた。
新制度では、出入国審査の各ブースに、旅券データと生体情報を読み取るカメラ付きの機器を設置。本人確認のため、顔の両目の距離、鼻との位置関係などの顔認識情報を活用する方針だ。また、目の虹彩(こうさい)情報などの利用も検討している。
外務省は手始めに、海外出張する一部の国家公務員の公用旅券に顔などの生体情報を埋め込むことを来年度中に実施。対象者は帰国時に機器を備えたブースを通ってもらい、精度などの試行を重ね、2、3年後に本格運用したい考えだ。
バイオメトリクスの応用研究は国内外で進んでおり、整形手術で見た目が変わっても見破ることが可能だという。バイオメトリクスを利用した出入国管理は欧米を中心に導入の機運が高まっており、国際民間航空機関(ICAO)が国際標準づくりを進めている。
(08/27 14:32)