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「窓」―貯蓄率の下落<朝日>
いつの間にか、こんなに下がったとは驚きだ。家計貯蓄率のこと
である。90年代初頭は15%近かったが、その後、低下基調をた
どり、01年度は6%台になったという。
収入から税金などを引いた可処分所得に占める貯蓄の割合は、先
進国の中で日本が際立って高かった。それが旺盛な設備投資を支え
て、高度成長をもたらした。
投資が投資を呼ぶ時代はとうに去った。貯蓄だけが大きいままだ
と、その裏返しとして、財政赤字や対外黒字が続く構造になる。
体の大きさや消化力に見合った飲食が好ましいように、高すぎる
貯蓄率の下落は一見好ましく映る。
だがそれは表面の話だ。
日銀の調査報告は「慣性効果」による消費性向(可処分所得に占
める消費の割合)の上昇を指摘する。所得や収入が減っても食費、
教育費などはすぐには減らせない。若者はケータイや車の費用がか
さむ。消費性向が上がれば貯蓄率は下がる。高齢化が、その傾向に
拍車をかける。
気掛かりは30〜40歳代である。不況やリストラの大波に洗わ
れ、住宅ローンに追われるこの世代の消費性向は他の世代とは逆に
下降してきた。消費を抑制して懸命に貯蓄する姿がうかがえる。
だがその努力も限界にきたようだ。消費性向が上昇に転じ始めた
のだ。働き盛りの人たちが蓄えに回せなくなってきたことが貯蓄率
の急落に一役買っているとしたら、バランス改善などと喜んではい
られない。〈桐村英一郎〉
非常に由々しきことである。どうする日本 Ddog