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(回答先: 日朝の関係改善と日本の軍備拡張は互いに矛盾? 投稿者 future 日時 2003 年 3 月 28 日 14:03:42)
futureさん、レスありがとうございます。
>平壌宣言がアメリカの意向でなされたとは初耳でした。阿修羅では当たり前の事柄だった
>のでしょうか?
阿修羅で当たり前と言うわけではありません。
自説でしかありませんが、日米同盟を金科玉条としている日本政府が、2002年1月に北朝鮮を「悪の枢軸」と名指ししているという政治状況で、北朝鮮と国交正常化交渉を独自判断で行なうと考えることは到底できません。
(クリントン政権時代であれば、日本政府が独自の判断で北朝鮮と国交正常化交渉を行なったという主張も認められないわけではありませんが、それでも、なかなかそうは信じられません)
>当初アメリカは表向き歓迎の姿勢を示してはいましたが、実は日本が勝手に事を進め
>ていたことを心よく思っておらず、アメリカマスコミも非難一色だったというのは覚
>えています。
ブッシュ政権が日朝交渉そのものを批判したことはありません。
「ニューズウイーク」の関連記事をいくつか転載もしましたが、11月以降の「ニューズウイーク」は、北朝鮮のミサイル開発や開閉器開発の問題よりも拉致問題を優先させる日本のムードを批判する記事やコラムを掲載しています。
日本の主要メディアには、米国のそのような“世論”はほとんど載らなかったと記憶しています。
一つだけ、「読売新聞」が、ギャラップとの共同世論調査というかたちで、「日本人は、拉致問題よりも核開発問題のほうを優先して解決すべき」という記事を載せていたのを記憶しています。
>しかしアメリカが手引きしていたとなると、日朝の関係改善と日本の軍備拡張は互い
>に矛盾した格好になりませんか?平壌宣言にも明言されていますが、お互いに脅威と
>なる武力の増強は、日朝の関係改善にとって甚だ障害となるのではないでしょうか。
>平壌宣言を尊重するのなら、軍備増強といった宣言を有名無実化するようなマネは出
>来ないはずですが、すでに日本も北朝鮮も宣言を破る方向で動いており、北の核開発
>などを本気で断念させるつもりなら、日本もトマホークの購入といったような話はで
>きません。
防衛庁がいかに望もうとも、米国が日本にトマホークを売却することはありません。
「北の脅威」や「日本の軍拡論」は、すぐ下の種子島さんへのレスで書いたようなものだと思っています。
>平壌宣言を使って北朝鮮の核開発や武器輸出を断念させるのは、あくまで日朝関係が
>改善される方向で話が進むのと同時並行であって、仮に北朝鮮主役の米朝合作で日本
>がそこへ賓客として招かれる構図であるなら、ではアメリカにとってはどのようなメ
>リットがあるのでしょうか?
米国のメリットは、日本にお金を出させることで、北朝鮮が「反米諸国」に中短距離ミサイルを輸出しないことや核兵器をこれ以上?保有しない確証を得られることです。
(北朝鮮が保有しているICBMを輸出することは現状でもありません。それは、米国の逆鱗に触れることであるとともに、北朝鮮自身の脅威にもなることだからです)
>もしかして日米韓の軍備増強の話は北朝鮮を視野に入れたものではなく、例えば中国
>などを視野に入れたものであることを既に米朝間で了解済みなのでしょうか?軍備拡
>張の本当の目的は何でしょう?(神浦元彰氏は対中国であると明言されているようですが)
これも種子島さんへのレスで書いたことですが、日本や韓国に“危なくない”兵器を多く買ってもらうための仕掛けです。
米国が中国を危険視するとしても、それは、自国の軍備拡張を正当化するための理屈であり、日本や韓国を鎖で縛り武器を買わせるための雰囲気作りです。
米国の軍備拡張は、覇権の維持と望む世界秩序を確立することが目的です。
>追記:北朝鮮はイラク攻撃に関してはきっぱりと強気の非難の声明を出しています。
>ただニュースとして伝えられる回数が少ないので声が小さく聞こえるだけでしょう。
>しかし米朝合作を踏まえているものであれば、強く非難してみたところで何ら問題は
>ないでしょうね。
北朝鮮のかつての「米帝非難」を知っている人であれば、今回のイラク攻撃で出した非難は、強気のものとはとても感じないはずです。
しかも、北朝鮮は、“公式には”イラク・イランとならぶ「悪の枢軸」になっているわけですから、北朝鮮が本気で「悪の枢軸」論を信じているのなら、連日のように激しい米国非難を繰り広げるはずです。
北朝鮮は、外国のことはそれほど気にかけずに、中国のように、自国の生き残りにひたすら励む政策に転換したと見ています。