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報道でイラクの空爆で一般市民の負傷者が病院で治療を受けるのを見て胸が痛んだ。
イラク侵攻の賛否が分かれて、世界中で反戦運動が盛り上がっている。一方で国連の常任理事国間で石油利権の駆け引きが水面下でうごめいている。フランスやロシアは純粋に平和を望む人々の反戦運動も利用して利権を守ろうとしており、軍事大国の中国は産油国でありながら自国の石油事情が悪いので良質のイラク原油の安定輸入を狙っている。日本は日米安保協定による同盟国のアメリカに追随することで日本にミサイルを発射しかねない北朝鮮を牽制しようとしている。
今回のイラク侵攻は石油利権の争いで、イラクに石油がなければ米英も侵攻をする価値がなかろうし、イラクも大量破壊兵器を持って武装しようとする暴走もなかったであろう。これは20世紀の産業を支えた石油への過度の依存を象徴している。
日本は島国であるがゆえに長い間孤立してはいたが、同時に侵略も受けにくかったので混血民族でありながら国内統一の熾烈な内戦もなく、国の防衛という意識が江戸幕末まで希薄であった。しかし国家が近代化してからは国家間の争いとは無縁ではいられなくなった。しかし侵略を受けずに平和に過ごしてきたために他国に一方的に敵視される状況を理解できず、かつては非現実的な非武装中立を志向してみたり、北朝鮮や中国からの日本への敵視政策に過敏に反応している。
はっきりいって日本人ほど自衛意識が希薄な国民も他にはないだろうと思う。これは理想を言えば人間としては純粋であり恥ずべきことではない。もちろん現実の世界では子供のように脳天気ともいえるが、人類の理想としては全世界が調和、共存そして平和であることだ。そういう意味では日本人が幾分かでもその理想を経験できたことは誇りに思っても良いのではないか。
当然理想と現実は違うので、国益を考えて中国の理不尽な内政干渉への抗議を行うべきであるし、中国が仮想敵国として日本の主要都市に核ミサイルの照準をあわせているような国であることを意識して牽制するための防衛手段は必要である。またアメリカに金魚の糞の如く追随していることも見直すべきである。
しかしやはり日本は人類が理想としている調和、共存そして平和を幾分かでも体現できた歴史があったことを忘れてはならない。そしてそのことによって世界にどのように貢献できるかを考える義務があると思う。
具体的には、例えばイラク侵攻のような戦争は石油への過度の依存によって起こっているのだから、脱石油脱原子力のエネルギー開発を行いエネルギーの対外依存度を落とすこと。このようなクリーンエネルギーの普及を行えば、石油や原子力による国家間の争いのカヤの外にいても不安はない。むしろそうした開発と普及で雇用創造が生まれ、またそのようなクリーンエネルギーの技術を開発途上国に提供することでそれらの国々が今後発展途上で不必要に公害を発生させて地球の自然の寿命を削るのを防ぐことが出来る。これがあれば地球上の資源争いの緩和に役立つ。その他ゴミを減らして有効利用する方法なども貴重なノウハウともいえる。
もちろん国際財閥や大国の利権による圧力があってクリーンエネルギーの開発や普及が妨害されているという現実はある。しかし日本の存在価値と国際貢献は現状では脱石油と脱原発の推進であると考える。
青臭いといわれるかもしれないが、今一度日本にできる国際貢献と平和について考えてみようではありませんか。