★阿修羅♪ 戦争7 ★阿修羅♪ |
カシミール紛争で対立するインドとパキスタン両国は、双方の軍が国境付近のミサイル配備を強化し、緊張が一段と高まっている。パキスタンが25日インドでのテロに関与したとされるイスラム過激派の指導者を拘束したが、悪化するインドの国民感情を鎮めるほど効果は出ていない。インドはさらなる外交上の対抗措置も検討している。
これまでの印パ国境付近のミサイル配備の詳細は明らかでないが、インドのフェルナンデス国防相は26日、国境付近にミサイル配備を強化したと明らかにした。核弾頭搭載が可能な地対地ミサイルの部隊をパンジャブ州の国境付近に移動させた模様だ。
これに対し、パキスタンも数日前から配備を強化する一方、退役軍人の招集準備も始めた。両軍は臨戦態勢を固めつつある。ムシャラフ大統領は25日の演説で、「あらゆる挑戦に打ち勝つ準備ができている」と述べた。
パキスタンは、インドのカシミールの拠点都市スリナガルで起きた爆弾テロ事件の容疑がある組織「ジャイシェ・ムハマド」の指導者を拘束したが、摘発目的については声明もなく、不明なままだ。パキスタンで21日に起きたハイダー内相の兄の暗殺容疑が主で、必ずしも対印関係の改善を狙ったものでないとの見方もある。
インドは、続発するカシミールのテロ事件で、パキスタンに過激派対策を求めてきた。米国での同時多発テロ事件後、パキスタンはようやく過激派の引き締め策に着手したが、米国の要請や内政上の理由からで、インドとの関係改善は二の次だった。今回の過激派指導者拘束は、インドとの緊張緩和を狙った可能性もあるが、インド側は「十分ではない」(外務省報道官)と冷ややかな反応だ。
一方、インド側は駐パキスタン大使の召還に続き、追加的な措置も検討中だ。政府は26日、関係閣僚でつくる安全保障委員会を開催し、対策を協議した。インドからの報道によると、政府内ではパキスタン国営航空のインド国内への乗り入れや領空の飛行を禁止する措置や、パキスタンへの貿易の最恵国待遇の見直しなどが検討されているという。(22:03)