投稿者 sanetomi 日時 2001 年 11 月 13 日 02:49:07:
【バグラム(アフガニスタン)12日共同】アフガニスタンの反タリバン勢力、北部同盟は十二日午後、一九九六年以来タリバンの支配下にある首都カブールの奪回に向け、北方の前線から首都進撃作戦を開始、タリバンに対する軍事作戦は大きなヤマ場を迎えた。
前線司令官筋によると、既に同盟軍はカブールから五−十キロの地点にまで迫っているという。
カブール進撃の連絡をトラックの上で待つ北部同盟の兵士たち。頭上にはB52戦略爆撃機が飛び交う=12日午前、アフガニスタン・チャリカル(共同)
北部同盟は今月十六日ごろからのラマダン(断食月)を前に、先週からの大攻勢で北部マザリシャリフ、中部バーミヤン、西部ヘラートなどの要衝を次々に奪回、国土の半分以上を制圧したとしており、首都攻略で実効支配の一層の拡大を目指す。
前線司令官スポークスマンが共同通信に語ったところによると、北部同盟軍は午後二時(日本時間午後六時半)、カブール北方の二方面で進撃を開始。バグラム近郊ではパキスタン人らで構成するタリバン部隊と激しい戦闘となり、百人を殺害、三十人を捕虜にした。また、カラバグ地区の二つの村を制圧した。
北部同盟はタリバン後のカブール管理の枠組みが整うまでは市内に進攻せず、包囲にとどめる方針。
前線司令官はまた、同盟軍が十二日、西部ヘラートと北部のクンドゥズをそれぞれ奪回、ヘラートではタリバン兵士約六千人が投降、捕虜となったことも明らかにした。
しかし、アフガン・イスラム通信によると、タリバン側はヘラート、クンドゥズとも「われわれの支配下にある」と陥落を否定している。
国営イラン放送によると、ヘラートを制圧した部隊を率いているのは親イランのイスマイル・カーン司令官とみられる。同市郊外やヘラート空港周辺では現在も銃撃戦が続いている。
またクンドゥズを攻撃したのは、ドスタム将軍派の部隊で、六時間の戦闘の末に市域を制圧。多数のタリバン兵士を殺害した。
北部同盟が今後、ファラー州と南部のニムルズ州というイラン国境沿いの各州を奪回すれば、タリバン本拠地のカンダハルに迫ることが可能になり、タリバン側は大きな脅威にさらされることになる。