ウサマの最新インタビュー全訳:パキスタン『ドーン(DAWN)』紙掲載

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投稿者 あっしら 日時 2001 年 11 月 12 日 17:57:46:

日本でも昨日今日と話題になっているインタビューの全訳である。

日本や米国では、「核兵器や化学兵器を保有している」という点が強調されているが、全体を通しての主張は「アメリカ及びその同盟国のアフガン攻撃の不当性を主張し、自衛戦争をやっている」というものである。

一部のマスコミはこのインタビュー内容をもって9.11テロ攻撃を認めたように言っているが、このインタビューでは「実行犯についてはアメリカ政府発表を通じて知っているのであり、容疑者とされる人たちはイスラム教徒で乗客だったが、彼らをハイジャック犯と言っているのはアメリカ」と考えているいるようだ。

不安のもとになっている“核兵器や化学兵器”についても、実際に保有しているかどうか、また、どういう形態で持っているかを別にして、「アメリカが使用したら、我々だって使用できる権利がある」というものでしかない。まあ、言葉を額面通りに受け取れば、アメリカが使わない限り使わないということである。ウサマが10.8のビデオでも言っていたように、アメリカはなんといっても実際に日本国民に対して2発も核兵器を使用しているんだし...

以前の声明などと合わせてみれば、ウサマは、9.11テロ攻撃に対して、「ざまあみろ、アメリカはあのような攻撃を受けて当然だ。やった人たちは祝福されるべき」という考えの持ち主だとは言えるだろう。そして、やれるんだったら、自分たちもやりかったという気持ちは持っているだろう。

このような考え方の表出が“ウサマ・ビン・ラディン首謀者”説を生み出しているのは否定できないだろう。誰がやったかに関わらず祝福するというのもなんだかねだけど...。逆に言うと、自分の関与を否定していながら、このような疑惑を生む発言を続けているのは、彼は本当に関与していないかもという気持ちにさせるけどね。実際はやってるど責められるのがいやだから嘘をつくというのなら、もっと巧い立ち回りをするだろうから...。

インタビューのなかで9.11攻撃への関与を否定していないという点も、事件後、ウサマはインタビューした記者に自分の不関与を表明した文書を送っていたはずで、そのような関係にある記者が「あなたは9.11攻撃に関与しているのですか?」という質問はしないだろう。そのような背景が、記者の最初の質問内容に現れている。

以前私もアップした「ウサマがドバイにいって腎臓透析を受け、CIAとも接触」というのは、このインタビューで否定されている。

一部、イスラムの宗教や歴史に関するものは原文のままになっています。
誤りの指摘及び完訳や補足などを歓迎します。

原文は、http://www.asyura.com/sora/war4/msg/535.html

HMはハミド・ミール記者、OBLはウサマ・ビン・ラディンである。
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ウサマが核兵器を所持していると主張:アメリカが核兵器を使用すれば同じ対応をとる


ハミド・ミール取材


カブール、11月9日:ウサマ・ビン・ラディンは、「我々は抑止力として化学兵器や核兵器を保有しており、アメリカが我々に対し化学兵器や核兵器を使用すれば、それらを使用する権利を留保する」と語った。
これは、『DAWN』及び『Ausaf』向けに、『Ausaf』の編集者であるハミド・ミールが行った特別インタビューで語ったものである。インタビューはカブール近郊の秘密の場所で行われた。

これは、ニューヨークとワシントンへの9月11日攻撃後ウサマが行ったジャーナリストとの最初のインタビューである。

記者は、11月7日夜、目隠しされジープでカブールから、ひどく寒く離れたところで高射砲の音が聞こえる場所に連れて行かれた。しばらく待った後に、ウサマはおよそ12人のボディーガードとアイマン・アル・ズワヒリ博士を伴って到着し、質問に答えた。

HM:あなたは、10月7日にアメリカがアフガニスタンへの空爆を開始した後、アル・ジャジーラテレビで9月11日の攻撃が何人かのイスラム教徒によって実行されたと言った。あなたは、彼らがイスラム教徒だったことをどのようにして知ったのですか?

OBL:アメリカ合衆国は攻撃に関与した人物と言って9月11日攻撃の容疑者リストを公開した。彼らは、15人がサウジアラビアに属し、2人がUAE出身、1人がエジプト出身でみんなイスラム教徒だった。私が持っている情報によれば、彼らはみんな乗客だった。ファータハ(Fateha=葬送の祈り)が彼らのために彼らの家を用意した。しかし、アメリカは、彼らがハイジャック犯だと言った。

HM:10月7日の声明であなたは9月11日の攻撃に満足の意を表したが、多数の無実の人々があの攻撃で死に、そのなかには数百人のイスラム教徒がいた。あなたは、イスラム教の教えという観点から、無実の人々の殺戮を正当化できますか?

OBL:これは、法学的に重要なポイントである。私の観点では、敵がイスラム教徒の領土を占領し一般人を人間の盾として利用しているのなら、その敵を攻撃することは許される。例えば、もし強盗が家に侵入し子供を人質にとったら、子供の父親は、子供が怪我をするかもしれなくても強盗を攻撃することができる。

アメリカとその同盟国は、パレスチナ、チェチェン、カシミールそしてイラクで、我々を虐殺している。イスラム教徒は、報復としてアメリカを攻撃する権利を持っている。イスラム教のシャリーア(イスラム法)は、イスラム教徒が長期にわたって不信心者の土地で生活すべきではないと言っている。9月11日の攻撃は、女性と子供を標的としたわけではなかった。現実の標的は、アメリカの軍事および経済パワーの象徴だった。

神聖なムハンマド(彼に平和あれ)は、女性と子供の殺害に反対していた。彼は、戦争中に死んだ女性を見たとき、彼女はなぜ殺されたのかと訊ねた。13歳以上の子供がイスラム教徒に対して武器を振るったなら、その子供を殺すことは許される。

アメリカの人々は、税金を自分たちの政府に支払っていることを思い出すべきである。アメリカの人々は、自分たちの大統領を選んでいる。彼らの政府が製造した武器がイスラエルに供与され、イスラエルはパレスチナ人を虐殺するためにそれらの武器を使用している。アメリカ議会は、政府のあらゆる政策を支持している。これが、アメリカ全体がイスラム教徒に対して犯された残虐行為に責任があることを証明するものだ。アメリカの人々が議員を選挙しているのだから、アメリカ全体の責任だ。

私は、アメリカの人々に、自分たちの政府が反イスラム教徒政策をやめるように働きかけることを求める。アメリカの人々は、ベトナム戦争で自分たちの政府に反対して立ち上がった。アメリカの人々は、同じことを今日しなければならない。アメリカ人の人々は、自分たちの政府によるイスラム教徒の大虐殺を止めるべきである。

HM:あなたは、アメリカの人々ではなくアメリカ政府に反対していると言えますか?

OBL:その通り!我々は、預言者ムハンマド(彼に平和あれ)のミッションを続けている。ミッションは、人々の虐殺に従事することではなく、神の言葉を広げることである。我々自身が、殺戮・破壊そして残虐行為の目標になっているのだ。我々は我々自身を防御しているだけだ。これは、防御的なジハードである。我々は、自分たちの人々と自分たちの土地を守りたい。これが、我々が安全を得なければ米国人も安全を手にできないと私が言う理由である。

これは、アメリカ人の子供さえ理解できる分かり切った定式である。これが生きるとともに人を生かしていくための定式である。

HM:エジプトのJamia Al-Azharのトップは、オサマ・ビン・ラディンの考え方と信仰はイスラム教とまったく関係がないとして、あなたに反対するファトワ(宗教令)を出した。あなたは、それについて言いたいことがありますか?

OBL:どんな公式のAalimのファトワも、私には価値がない。歴史は、Ribaを正当化するイスラム教指導者、ユダヤ人のパレスチナ占領を正当化するもの、Harmain Sharifain周辺のアメリカ軍部隊の存在を正当化するものたちで満ちている。これらの人々は、個人的な利益のために不信心を支持している。本当のイスラム教指導者はアメリカに対するジハードを支持する。インドがパキスタンを侵略したらあなたたちはどうするのか?イスラエルの軍隊が我々の土地を占領し、アメリカの軍隊が我々の領土にいる。我々は、ジハードを実行する以外に選択肢はない。

HM:いくつかの西側メディアは、あなたが化学兵器や核兵器を入手しようとしていると主張している。そのような報道にどの程度の真実がありますか?

OBL:私は、アメリカ大統領ブッシュの演説をきのう(10月7日)聞いた。彼は、ウサマが大量破壊兵器で攻撃したがっていると言ってヨーロッパ諸国を怖がらせていた。もしもアメリカが我々に対して化学兵器や核兵器を使用したら、我々が化学兵器や核兵器で報復するかもしれないと宣言したい。我々は、抑止力としてそれらの兵器を持っている。

HM:あなたは、それらの兵器をどこから手に入れたのですか?

OBL:次の質問に進みなさい。

HM:アフガニスタンへのアメリカの攻撃に反対するデモが多くのヨーロッパ諸国で行われている。何千もの抗議者は非イスラム教徒だ。それらの非イスラム教徒の抗議者についてあなたの意見は?

OBL:西側には多くの罪なき善意の人々がいる。アメリカのメディアは、イスラム教徒に反対し扇動している。しかし、善意の人々はアメリカの攻撃に抗議している。人間の本性は不正義を忌み嫌うものだ。

イスラム教徒は、ボスニアにおいて国連保護下で虐殺された。私は、国務省の何人かの高官が抗議で辞職したことに留意している。ずっと前、ジミー・カーター大統領の政策に対する抗議で、駐エジプトアメリカ大使が辞職した。立派で文明化された人はどこにでもいる。ユダヤロビーは、アメリカと西側を人質にとっている。

HM:ある人々は、戦争が争いの解決にはならないと言っている。あなたは、現在の戦争をやめさせられる政治的方策があると思いますか?

OBL:あなたは、その質問を、この戦争を始めた者たちにぶつけるべきである。我々は、ただ我々を守っているだけだ。

HM:アメリカがサウジアラビアから出ていきアルアクサモスクが自由になったら、あなたはどこかのイスラム教徒国で法廷に現れますか?

OBL:唯一アフガニスタンだけがイスラム教の国である。パキスタンは英国法に従っている。私は、サウジアラビアをイスラム教国とはみなさない。アメリカが私を告発するのなら、我々も、アメリカを訴追する、

HM:パキスタン政府は、9月11日の後で、あなたが正義とはみなさないアメリカへの協力を決めた。パキスタンがアメリカに協力していることをどう思いますか?

OBL:パキスタン政府は、人々の願いに心を留めるべきである。アメリカの不当な要求に屈するべきではなかった。アメリカは我々に対する確固たる証拠を持っていない。ただの推測でしかない。そのような推測を基に空爆を始めるのは不当だ。

HM:アメリカがインドとイスラエルの助けでパキスタンを攻撃することを決意していたら、私たちはどうなっていたでしょう?

OBL:アメリカは、アフガニスタン攻撃で何が達成できただろうか?我々はパキスタンの人々とパキスタンの領土を見捨てない。

我々はパキスタンを守るだろう。しかし、我々は、ムシャラフ将軍には失望した。彼は、大多数が自分とともにあると言う。私は、大多数が彼に反対していると言う。

ブッシュは、十字軍という言葉を使った。これは、ブッシュによって宣言された十字軍である。パキスタンの経済を改善するためにアフガニスタンの兄弟の血を取り引きに使うのは賢明ではない。彼は、パキスタンの人々とアラーによって罰せられるだろう。

イスラムの歴史のなかで大きな戦争が今アフガニスタンで戦われている。すべての強国がイスラム教徒に反対して連合している。この戦争への参加は“sawab”である。

HM:フランスの新聞は、あなたが腎臓に問題を抱えており、治療のために昨年ドバイに行ったと主張しているが、本当ですか?

OBL:私の腎臓は大丈夫だ。昨年ドバイには行っていない。ある英国の新聞は、サウジアラビアで生活している私の息子の一人との想像上のインタビューをイスラマバード発信で発表した。そのすべてが間違っている。

HM:オマル師の娘があなたの妻だとか、あなたの娘がオマル師の妻だというのは正しいですか?

OBL:(笑い)私の妻はみなアラブ人で、私の娘すべてがアラブ人のムジャヒデンと結婚している。私は、オマル師と精神的な関係を持っている。彼は、この時代の偉大で勇敢なイスラム教徒である。彼は、アラー以外のなにものも恐れていない。彼は、私とどんな個人的関係や義務のもとにはいない。彼は、ただ自分の宗教的義務を果たしているだけだ。私も、個人的思慮以外でこの生活を選択したわけではない。




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