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6年前と同じ試験をしたら… 英語のみ上昇
平成七年度と十三年度の高校三年生の学力について、同じ問題を用いて約四千人規模で比較調査した結果、主要五教科のうち英語をのぞくすべての科目で成績が下がっていることが二日までに、ベネッセ文教総研(岡山市)の調査でわかった。学力低下が社会的な議論の対象になっているが、これまで具体的なデータが乏しく、文部科学省は「学力低下はない」との見方をとっている。客観的に学力低下の実態を示した今回の調査結果は、論争にも大きな影響を与えそうだ。
調査では、七年度に全国規模で実施された大学入試センター試験模試の問題を使用。当時受験した高校十五校を選び、計四千百七十八人の高校三年生に対して昨年六月から七月にかけて調査を実施した。抽出された十五校は、いずれも進学上位校。生徒たちには「調査」とは説明せず、「大学入試模擬試験」とするなど、七年度の場合と可能な限り同様の環境が保てるよう配慮した。
比較の結果、英語の正解率はやや上昇。一方、日本史、物理が大きく下がり、国語、世界史、地理、数学、化学、生物は、やや下降した。
国語では、平均正解率は2.6ポイント低下。語彙(ごい)、文法はそれほど下がっていないものの、全体を読み込んだ上での読解力を問うような問題については明らかな低下がみられた。ベネッセでは「国語の内容読解の低下傾向が、地理歴史・数学・理科の読解問題にも影響を及ぼしたのではないか」と分析している。
一方、唯一平均正解率が上昇したのが英語(2ポイント)。ベネッセでは、「スピーキングやリスニングが重視されるように変わってきており、語順整序や速読問題で効果があった。文法や語彙の部分が、音声重視の反動で下がる傾向もなかった」と、英語教育の新しい方向性を評価している。
文理別でみると、文系受験者の方がより低下傾向が大きかった。とりわけ、文系受験者の数学の正解率は大きく下落。また、国語・地理歴史は文理双方が下がったが、文系の方が下げ幅が大きかった。