投稿者 SANETOMI 日時 2001 年 11 月 21 日 16:57:12:
日本銀行の速水優総裁は21日午後の定例記者会見で、同日の一部朝刊で報じられた「政府と日銀の定期協議」について、「すでに政府との間では定期的に意見交換をしており、かなり努力をしている。今さら定期協議を行うというのは一切耳にしていないし、そういうことはないと思っている」として完全否定した。
景気の現状については、「物価下落と景気悪化のいわゆるデフレスパイラルに陥らないか、極めて注意深く情勢を点検すべき局面に来ている」と指摘した。
来年4月から予定されるペイオフ解禁については「市場の信認が十分回復できないとペイオフはうまくいかない」としながらも、「残された期間は多くないが、課題に取り組むスピードを加速して、円滑にペイオフ解禁に移行するのを希望している。ずるずると延ばすのはそれだけ信認(低下)につながる。どうせなら今の時期にある程度進めていければと思っている」と述べた。
自民党の一部議員から出ている日銀法改正問題については「現日銀法は非常に誇るべきで、立派な法律を作ってもらったと感謝している」と述べ、改正の動きには反対を表明した。
あさひ銀行の経営改善計画については「内容、時期ともに非常に良かったと評価している」と述べた。
公的資金の再注入問題については「金融機関が不良債権問題を克服するなかで、資本が一部毀(き)損する可能性は完全には排除できない。公的資金の再注入は各行が自力での資本調達など自助努力したうえで初めて議論される筋合いのものだ」と言明。そのうえで、「今、述べたような過程を経たうえでなら、(公的資金再注入は)あり得ると思う」と述べた。