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(回答先: とりあえず反論 投稿者 楽観派 日時 2002 年 6 月 12 日 00:38:31)
楽観派さん、こんにちわ。
>あしゅらさんが国債のリスケジューリングの脆弱性を問題にされるならまず発行され
>ている国債の保有内訳を公表すべきでしょう。
【国債問題への定量的アプローチ】をお読みいただければわかると思いますが、リスケジューリングやデフォルトではなく、実質価値の大幅な下落を問題にしています。
また、国債の保有内訳については、(その3)で金利別内訳、(その4)で保有主体別内訳を出しています。
>景気が回復したら国債ばなれがおきると言われますが、国債の利率を上げれば問題な
>く償還されるでしょう。
償還されるかされないかを問題にしていません。償還された金額が実質価値を保っているかどうかが問題なのです。
新規国債の利率が上がれば、それまでに発行された国債の価格が下落します。
新規国債の利率が上がれば一般の金利も上がり、インフレ率が高まり、償還された金額の実質価値が下落します。
ハイパーインフレは、この度合いが激しいものです。
>さらに金融資産にこだわられる理由は?例えば海外の工場や会社を売ってもそれはお
>金として戻ってきます。TBとの違いは流動性が高いか低いかそれだけでしょう。あ
>えて日本国債の償還問題を金融資産に限って理論しなければならない必然性は?
金融資産にこだわっている理由は、現実として、それを原資として「国債サイクル」が維持継続されてきたからです。
金融資産であれば、本来の所有者が意図しないまま、預かっている金融機関が国債の引き受けに使うことができます。そして、金融機関は、保有国債を担保にすることで日銀からお金を借り、それを貸し出しなどに使うこともできます。(これが「国債サイクル」の最大の支えであり、国債サイクル破綻の根源的な要因です)
海外の工場や会社を売ることについては、その所有者が国債を購入するためにそれを売却したときにのみ有効な話です。(所有者が、資産を保有し続けるより、日本国債を購入したほうが利益率が高いと判断したときに行われるはずのものです)
「あえて日本国債の償還問題を金融資産に限って理論」という“限って”というのは錯誤だと思われます。
【国債問題への定量的アプローチ】で書いたように、金融資産の変動(増減)は、現実の経済活動を通じて行われるものです。「デフレ不況」のなかで経済活動が行われれば、企業収益や実収入が減少し、税収が減少し、預貯金や保険料という金融資産も(長期的には)減少します。
金融資産の変動は、経済活動と付加価値分配状況の反映です。
最後に、実物資産の切り売りは一時しのぎにはなりますが、それによって果実=利益を生み出さなくなるので、長期的にはじり貧をもたらします。