(回答先: レス1:マネーサプライの定義について 投稿者 あっしら 日時 2002 年 4 月 23 日 19:18:51)
あっしら様
いつも貴殿の作品を興味深く拝見させて頂いております。
>つまらない質問ですが、アップされている内容は、PBSさんが書かれているものなのでしょうか?それとも、「普通の人の経済学」
>というなんらかのものからの転載でしょうか?
投稿させて頂いております、この作品は『普通の人のための経済学』から無断転載させて頂いたものです。
⇒http://www1.sphere.ne.jp/curio/indxecon.htm
作者の著作権の問題もあるでしょうから、ここで第三者がうんぬん述べるのもどうしたものかと思ったのですが、果たして、近々にイン
フレもしくはハイパーインフレというものが、本当に起きるものなのかどうか、もう一度確認する意味を込めて投稿させていただいたも
のです。
この作者の(2002年3月4日)付けの作品に『信じてもらえなくてよかった(不幸中の幸い)』と題してこのような記述があります。
政府はデフレ対策を発表したが、相変わらずの内容であった。そのため金融市場も極めて落ち着いた反応を続けているが、まさしく不幸中の幸いである。
デフレ対策の大きな柱のひとつは、これまた相も変わらずに日銀による金融政策である。しかしながら、日銀は既に過剰ともいえる対策を講じており、未曾有の資金過多状況が続いている。普通であればこれだけの資金が供給されていて、しかも政府がデフレ阻止どころかインフレ誘導まで行うと断言している状況では大インフレになるのが必至である。世界的には日本国債の信用力も既に発展途上国並みまで落ちており、誰もが日本の財政は破綻すると思い始めている。こんな状況であれば通貨は暴落し、インフレに火を注ぐことになるはずである。
しかし、日本の状況は非常に平穏である。通貨は暴落もしないし、インフレの気配もほとんどない。これはどうしたことだろうか。
もちろん、通貨が暴落しないのは、日本がいまだに経常黒字国であることにも助けられている。しかし、インフレの進行とは通貨価値の低下と同義である。インフレが始まれば、通貨下落との相互作用により更なるインフレが進行することだろう。今はその一歩手前でどうにか踏みとどまっている状態だ。しかし、どうしてまた瀬戸際で踏みとどまれているのだろう。
その答えはパラドックスである。日本人が政府を信用していないからである。日本人は経験の中で政治家や官僚の言うことは信じなくなってしまっている。どんな政策を行おうと、経済には何の影響もないと信じこんでいる。だから、政府がいくらインフレが来るといっても、誰もインフレになるとは思っていないのだ。このことは不幸中の幸いである。小泉政権になって日本が変わるなんて、もしも日本人が信じていたら大変なことになるところだった。政策が効果を持つなんて信じる人がいたら、とてもじゃないが預金なんかはできたものではない。人々は物を買い漁るが、しかし貨幣の量ほど物は存在しない。途端に物の値段は急騰し、通貨も暴落を始める。そしてとめどもないインフレスパイラルが始まるのだ。
この状況は極めて危険だ。日本が現在の不況から脱するためには、日本が実際に変わらなければならない。世界的な信用の急落からすれば、残された時間はもうあまりない。変わるためには強力なリーダーシップが必要だ。しかしながら、カリスマ的なリーダーが現れて日本人が彼を信じ始めたらとんでもないことが起こってしまう。今の日本人にはそのときの対処ができるだけの心構えも知識もない。願わくば、今のうちは日本の政治は信用されない方がいいかもしれない。
⇒http://www1.sphere.ne.jp/curio/economic/short3.htm
日本経済が現状、インフレにならずに済んでいるのは、この作者のいう、『パラドックス』によって抑えられているからなのでしょうか。
また、この作者が通貨の指標として、M2を用いているのは、貨幣は確かに現金通貨と預金通貨(M1)が重要でしょうが、M2もM1
より流動性には欠けますが、安定性をもち、有用な経済指標でもあるからだと考えております。