(回答先: Re: どちらでも良いが、やっぱり小さな政府 投稿者 あっしら 日時 2002 年 4 月 10 日 19:10:22)
あっしらさん、こんにちわ。
>まず、「国家破産8」に投稿されている『明日の日本・アルゼンチン惨状ルポ〜強盗激増、給料9割減。構造改革が社会を潰した〜斉藤貴男(文芸春秋2002年5月号)
』をお読みになられることをお奨めします。
( http://www.asyura.com/2002/hasan8/msg/991.html )
読んでみることにします。
構造改革で立ち直りかけていたのに別の破産状態になってしまって残念です。
アルゼンチンのメナム政権
メナム政権以前のアルゼンチンは破産状態だった
政権が次々変わり、物価は年に5000%上昇。失業者があふれていた
国内にある資金も国内投資をせず、外国へ投資した
メナム政権誕生
借り入れ金の返済を待ってもらった
国営企業を次々民営化。税収入の代わりとした
裏付けの無い札は印刷しない
1ドル1ペソの固定相場制とした。銀行に行けばいつでもドルと交換できる
年金の支払いをストップ。資金ができるまで待ってもらう
まもなく外国へ流れていた資金が国内投資に向くようになった
物価上昇は年18%に。外国への借り入れ金返済を再開
中南米諸国がアルゼンチンを見習いだしている。東欧諸国にも波及するか
ブラジルを除いて中南米諸国は順調に動き始めている
5000%の物価上昇のときは現実を無視して労働者に有利なことをやっていたから、今でも労働者たちは昔のほうが良かったと思っているのでしょう。
メナム政権が構造改革やっていなかったら、5000%の物価上昇が続いてアルゼンチンは破綻していたと思います。
今回のアルゼンチンの経済破綻はブラジルが通貨切り下げをやったことが原因。構造改革のせいでは無いように思います。
>高額所得者の抵抗はありますが、所得が1円でも多い人は税引後も1円は必ず多く可処分所得を手にするという内容での高額所得者に対する増税は減収にはつながりません。
企業はともかく、日本を活動拠点として所得を得ている人は、特殊な人を除けば、外国に移住したからといって同じ所得を得られる可能性も低いので“逃げる”こともできません。
高額所得者になったらほかの人以上に税金を支払ってください。
>高額所得者が一時的に得だと考える累進課税緩和策が、結局は、多くの勤労者の所得を減らして経済状況を悪化させ、高額所得者の数も減らし、その所得水準も下げることになり、破滅的な経済状況を迎えるから反対しているのです。
アメリカは今でも日本より高額所得者を優遇した税制になっています。日本よりは破滅的な経済状況になっていません。
>累進課税強化は、総需要の減少から生じている「デフレ不況」解消に効果があります。
累進課税の強い国で更に強化して不況を脱出した国はありますか。
日本以上に累進課税が強い国としてはスウェーデンがありますが、スウェーデンは所得税と法人税を少なくしようとしています。
>金持ち優遇の国に集まった金持ちは、金の奪い合いの結果、すぐに金持ちと貧乏人に分化するでしょう。
貧乏人が集まった国は、日々みんながきちんとしのげる稼ぎを続けていけばいいでしょう。
貧乏人の集まった国は稼ぎ手がなく貧乏人にも税負担が重くのしかかるでしょう。
金持ち優遇の国は世界中から金持ちや金持ちになりたい人が集まって豊かな国になるでしょう。
>地価税は不動産取引に影響を与えることは認めますが、株式市場の崩壊と累進税緩和策の関係についてはどうお考えでしょうか?
596さんは、累進税緩和策を主張されると同時に株価3万円復活も志向されているようですので、是非ともお願いします。
株が安くなることと累進税緩和策とはあまり関係ないと思います。税金が安くなれば、余裕ができた金は株を買うほうに回るはずで株を売り払うようにはならないはずです。株が安くなったのは別のことが原因でしょう。
>私が米国政府の代表者であれば、幅広い国民に訴えて高額所得者や資産家に対する課税を強化しますが、米国政権であれば、そのような方策を選択せず、国民経済がめちゃくちゃになる道も選ばす、「対外債務のデフォルト」を選ぶと思います。
先進国で対外債務のデフォルトをするような国はありません。現在は少し不況ですが、日本と違って非常にうまくいっており、デフォルトしなければならないまで追い込まれるようなことは無いように思います。
クリントンの時代に財政は大幅に黒字に転化したとかですから、国債発行が大幅に増えるようなことはないでしょう。
>しかし、「消費するのは今しかないと思わせ」て経済成長させると、次年度は間違いなくマイナス成長になると思いますが?
消費税を1パーセントにして毎年1%づつ上げていけば、
1パーセントのときは来年2パーセントになるから消費が伸びます。2%の時は3%になるから消費が伸びます。...
消費税が高くなる頃には不況も改革も終わっています。
>“大胆な改革”という小泉的形容詞ではなく、具体的な内容を示してください。
小泉改革は特殊法人改革も予算も大胆な改革をしませんでした。そのため改革は不十分で課題は先送りになっただけで小泉改革は失敗に終わるでしょう。
以下は民主党の財政構造改革。
第5の柱―財政構造改革
橋本改革(橋本内閣ですすめられた財政改革)のような一律的な削減ではなく、「官から民へ」「国から地方へ」を実現する構造改革を進める中で、歳出の効率化を大胆に行うことを基本原則としています。
我が国の財政状況は極めて危険な状態にありますが、既得権益に縛られ、税金を自らの選挙対策に使う現在の与党は、改革の先送りを繰り返すばかりです。この最大の被害者は国民です。
5年後に基礎的収支の均衡を実現します。財政構造改革は、その取り組みが遅れるほど実現を困難に。
不要不急な事業の中止を含めた見直し、入札制度改革等によるコスト削減の実現により、5年間で公共事業関係経費を3割削減します。
天下りの温床となっている特殊法人のあり方を、廃止・民営化を含めて根本的に見直し、これらに対する出資金、補助金等を削減します。又公益法人についても同様の見直しを行います。
社会保険庁と国税庁の組織統合の検討等をすすめ、間接経費の削減を実現します。
国立病院は政策医療を担う一部の病院を除き、原則民営化します。
複雑で非効率となっている中小企業支援策を、中小零細企業者が使いやすく簡素なものへと改めます。
行政に民間の手法を導入します。
イギリス等で成功した行政改革の手法で、現在の行政を民営化、外部委託、PFI等の形で民間に開放。
会計制度の透明化・簡素化を推進します。国民が直接財政状況を監視できる環境を実現。
財政透明化法」を制定。国会に「行政監視院(日本版GAO)」を設置。
安易な補正予算を禁止ます。緊急の事態に限定。
経済対策は主として規制緩和等の制度改革で対応し、公共事業バラマキは行いません。
「納税者番号制度」の導入等による総合課税化を進めることによって、透明で公平な税制を確立します。
>>4.小泉政権の規制改革のスピードはあまりにも悠長です。
>最後を除けば、自民党の亀井元政調会長と基本的に同じもののようです。
亀井は既得権益擁護派であるので既得権益を切り捨てるような改革に消極的です。そのため財政出動しても改革が不十分だから財政出動の効果が切れたら又財政出動しなければならなくなります。
それよりも、財政出動して景気が良くなると同時に急速な改革をしてしまったほうが良いでしょう。景気が良くなるとバブルになることがありますが改革することによってバブルが大きくなることが防げます。
もしバブルが崩壊しても構造改革してあるから、経済成長が期待できます。
>国債問題を脇に置いたとしても、財政出動に頼っている限り、財政出動を拡大していかなければならなくなります。
今年が10兆円であれば、来年は12兆円、再来年は15兆円といった感じで財政出動を拡大していかなければ、次年度にマイナス成長となってしまいます。
景気浮揚なく構造改革すれば不況になって改革どころではなくなってしまいます。景気浮揚と同時に構造改革すれば大胆な改革も可能です。
毎年、財政出動しなくても良いように改革するのです。
>>経済を知らない人間の単なる思い付きです。景気をよくすると同時に大胆な改革をし
なければならない、ということです。
>“大胆な改革”が、どう平均株価3万円と結びつくのかわかりません。
景気を良くします。それと同時に大胆な改革をして政府の財政出動なく民間自身で経済が浮揚するような構造に変えていきます。
平均株価3万円は撤回します。
>有望産業とは、どういうもので、どれくらいの売り上げ規模と雇用規模があるものでしょうか?
手元に資料がないのでわかりません。
生物科学関係、ナノテク関係、社会福祉関係、新素材関係、IT関係。
>自治体が紐付きではない資金をより多く持つことには賛成ですが、それぞれの「自治体が必要な事業を効率的かつ的確に行う」態勢をつくると、地方自治体の公務員を増やさなければならなくなると思いますが、「公務員3割減」を掲げる596さんはそれは認めるのですか?
中央官庁から地方自治体へカネも仕事も人も移動することは当然です。3割にこだわらず、できる限り削減したほうが良い。
ある部署には増員も必要。必要としていない部署から移動させる。
刑務所の民営化とか自衛隊と警察の一体化も考慮。郵便局員はすべて民間郵便業務へ。
>>現在、国と地方の仕事量は、おおよそ1:2となっていますが、税収の比率はおおよ
そ2:1と逆転しています。この税源移譲により、税収比率を1:1とします。
>所得税と住民税の比重を変えると言うことなのでしょうか?
現在、国と地方の税収は2:1となっていますがこれを1対1にするのです。
新税を作っても良いでしょうし、所得税と住民税の比重を変えても良いでしょう。そこはわかりません。
>現在及び今後の日本を考えると、分権連邦型国家が好ましいとは思いません。
東京だけに集中するとは思いません。
インターネットでどこに居ても情報が得られ仕事ができる時代になっています。
1億3000万の国家は大きすぎます。1000万から2000万人の国家が規模として適当でしょう。
予算を獲得するのに地方から東京へ何度も往復するのは非効率です。
その地方のことを東京の中央官庁が決めるのは非効率です。
>本社機能・開発・金融の比重が高まります。逆に言うと、生産拠点である工場は衰退していくということです。
何もかもが東京だけに集中しているからそうなります。許認可が地方政府で得られるようになれば地方に本社を置く企業が増えるでしょう。
>信用金庫や信用組合が次々と破綻していることだけでも、地方の金融サービスは著しく低下しています。
利益と効率を第一優先にしている民間大手銀行が、地方をくまなくカバーするとは思えませんが?
インターネットは小さな銀行も有利にさせます。行員ゼロのインターネット銀行もできるかもしれません。
行員ゼロの銀行支店も地方にできるでしょう。
>一般の信書から速達・書留・小包まである郵便をヤクルトおばさんや新聞販売店が運ぶのですか?
女の人も速達を運んでいました。不正をしたり届かなかったりしたら、その民間郵便局は廃れるでしょう。
>山間僻地への郵便配達は民営化しても何とかなるでしょう。
「何とかなる」ではなく、こうしたらをお示しください。
山間僻地への郵便配達もすることを民間郵便局の認可の条件にすればよいでしょう。
>徐々に消費税が上がっていく過程で、徐々に不況に陥っていきます。
不況時に消費税を下げて好景気にするのです。何もしないで不況を長続きさせるより良いでしょう。
>「リサイクル法」施行が、駆け込み需要を生み、その反動で家電(冷蔵庫・洗濯機・TV)の販売が落ち込んだことでわかることです。
消費税となれば、あまねく商品に「リサイクル法」施行と同じ現象が起きることになります。
駆け込み需要したぶんだけ売れなくなるのは当然です。しばらくたてば通常どうり売れるようになります。
>消費総額がおなじであれば、消費税が4%下がったことで税抜きの消費が増えるので、税収は3%くらいしか下がらなかったり、消費の拡大で生産も拡大するので、生産余力がない状態であったなら、雇用や設備投資も増えるので、税収は1〜2%しか減らない可能性もあります。生産余力があると、雇用や設備投資は増えないので、3%程度の減収になるでしょう。
生産余力があれば従業員を働かすことができ収益力が向上することでしょう。
在庫があれば在庫一掃することになり収益力が向上するでしょう。
株も上がり従業員の給与も上がることでしょう。
>限定的な企業がいくら利益を拡大しようとも、総体的に不況であれば、銀行の不良債権も減少しません。かえって増大します。
法人税を10%に下げるのは全国的なことですから日本すべてに効果が出ます。1企業に限ったことではありません。
>法人税の減少はほかの税収が上がることでカバーできる。バブルは政府のコントロー
>ルにより少なくできる。
「ほかの税収」という曖昧な言葉ではなく、具体的にお示しください。
バブルを抑える政府のコントロールも、具体的にお示しください。
法人税が少なくなればそれだけ企業収益が上がり、株価も上がる。従業員も所得が上がり、設備投資も増える。
失業率も減り景気が良くなる。
景気浮揚をやると同時に構造改革をすればバブルが抑えられる。構造改革すればしばらくの間、景気にマイナスの効果がありますから。
>給与を多く支払えば、その企業の“従業員一人当たりの所得”は低下するので、適用される税率も下がる可能性があるということです。
給与を多くすると1人当たりの所得が減るのですか。