露原潜沈没 海洋戦略 最大の危機〜「大国」復活めざすプーチン政権 核抑止力見直しも(17日産経)

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投稿者 FP親衛隊國家保安本部 日時 2000 年 8 月 17 日 15:35:21:

回答先: 水面下の情報戦 浮き彫り〜露原潜事故〜露−西側意識した演習 米−潜水艦で情報収集(17日産経) 投稿者 FP親衛隊國家保安本部 日時 2000 年 8 月 17 日 15:31:55:

【モスクワ16日=斎藤勉】
ロシア海軍最大の北方艦隊の原子力潜水艦「クルスク」の沈没事故は、冷戦後、世界の海洋で失われたロシアのプレゼンス回復をテコに「強い大国」復活を目指すプーチン大統領にとって、最初の軍事戦略的試練となった。特に、米露第二次戦略兵器削減条約(START2)で地上発射弾道ミサイルが削減され、原潜による核抑止への依存が強まるとみられる中で、プーチン政権は海洋・核戦略全体の見直しを迫られる事態も予想される。
モスクワの軍事筋によると、「クルスク」は「空母撃沈」を主任務に九四年に就航した新鋭艦だ。今回の沈没の原因がロシア海軍当局が有力視する「第二次大戦中の機雷への激突」だったとすれば、その探知能力に重大な欠陥があったと言わざるをえない。「西側」では冷戦時代から進路前方の物体に真っ向から激突して沈没した例は報告されていないからだ。
プーチン大統領の「海軍好き」は徹底している。
七月三十日の海軍記念日にはバルト艦隊司令部のあるロシアの飛び地、カリーニングラードに飛んだ。海軍軍人、水兵らに「海軍が弱くなると、常に国家も悪い方へ傾く。海軍が独り立ちしたとき、ロシアも立ち上がり、偉大な国家と呼ばれた」と、いわば「海軍・国家論」を展開した。
三月末の大統領選勝利直後、北方艦隊の原潜が今回の沈没事故現場であるバレンツ海からはるか八千キロ先のカムチャツカ半島に向けて、プーチン氏のために弾道ミサイルの“祝砲”を発射した。四月初め、プーチン氏は軍事視察先として、祝砲の返礼のように真っ先に北方艦隊を訪れ、大規模軍事演習に立ち合って、水兵服まで着てみせた。
その思い入れの強い北方艦隊で、正式就任百日目(十四日)を狙い撃ちしたかように、沈没事故が起きたのは皮肉な巡り合わせだ。北方艦隊は潜水艦三十九隻を持ち、海軍四艦隊の中で最大規模。世界の海でロシアのプレゼンス回復を目指すプーチン政権にとって、北方艦隊は海洋戦略の要(かなめ)となるはずだった。
同政権は、ゴルバチョフ時代初期の一九八〇年代半ば以来、海軍のプレゼンスが空白だった地中海に「ロシアの国家安全保障上の利益を確保するため」、約十五年ぶりに原潜を含む艦船の派遣を決定。しかも、その艦船をはるか北方艦隊から回航するという示威的な行動をとる計画が練られていた。さらにソ連崩壊の九一年以降、空白となっているペルシャ湾にも太平洋艦隊から原潜、水上艦などの艦隊が年内にも派遣される予定になっている。
今回の事故でこうした一連の「海洋プレゼンス回復」計画が当面、とん挫するのは必至とみられる。
加えて重要なのは、プーチン政権が十一日の安全保障会議で、戦略核戦力を今後徐々に削減し、戦略ミサイル軍を二〇〇六年までしか存続しない方針を事実上、決めたことだ。これはSTART2で大陸間弾道ミサイル(ICBM)が大幅削減され、通常戦力重視の傾向が強まると同時に、戦略核抑止力として、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)に重心が移ることを意味している。
その新たな戦略状況への入り口で事故が発生したことで、抜本的な核戦略の見直し論議が噴き出すことも考えられる。



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