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回答先: モナザイト20数トンが不明他Yahoo!にトピ 投稿者 一刀斎 日時 2000 年 6 月 14 日 23:38:13:
モナザイト鉱の調査について
平成12年6月13日
科学技術庁原子力安全局
警察より3箇所のモナザイト鉱の存在場所の連絡があったため、6月12日(月)から13日(火)にかけて、警察、地元自治体とともに、当庁が調査を行ってきたところ、現地での調査結果と今後の対応は、次の通りである。
現地での調査結果
(1)長野県辰野町(長野県上伊那郡辰野町北大出8849)
1)存在状況
現在使用されていない建物の中に10数トン(推定)のモナザイト鉱が保管されている。
2)空間線量率
建物から約5m離れた道路付近の敷地境界で、自然界の放射線よりやや高い程度*であり、直ちに周辺住民と周辺環境に問題があるものではない。
[*測定結果:高いところで2.5マイクロシーベルト/時程度]
(自然界の放射線は0.1〜0.2マイクロシーベルト/時程度)
3)試料の分析
試料を採取し、現在分析中。
(2)埼玉県熊谷市(埼玉県熊谷市大字広瀬960−5)
1)存在状況
倉庫の中に約1トン(推定)のモナザイト鉱が保管されている。
2)空間線量率
近くの道路の倉庫側のところで、自然界の放射線のレベル*であり、直ちに周辺住民と周辺環境に問題があるものではない。
[*測定結果:0.15マイクロシーベルト/時程度]
3)試料の分析
試料を採取したところであり、今後分析する予定。
(3)埼玉県大宮市(埼玉県大宮市大成町3−283−4)
1)存在状況
数年前にモナザイト鉱が土地にまかれた模様。量は不明であるが、関係者の情報では、数10kgから1トン程度とみられる。現在、この土地に電子機器関係の店が建っている。
2)空間線量率
敷地内には、4つの建物があるが、建物の外側の地面については自然放射線のレベルであり、また、建物のうち、事務所の建物と2つのテントの建物についても同様に自然放射線のレベルであった。
しかし、ショップのプレハブの建物については、床正面の空間線量率が高く最大で約41マイクロシーベルト/時程度であった。このため、床をはがしてその下の状況を確認したところ、モナザイト鉱とみられるものが床下の地面にまかれていた状態であった。
このため、当面の措置として、店側の協力の下に当該プレハブは施錠され、一般の人が立ち入らないようにする措置がとられた。
敷地の周辺は自然放射線のレベルであり、周辺住民や周辺環境に問題があるものではない。
なお、モナザイト鉱の回収等の今後の作業については、今後、関係者間で協議されることになる。
3)試料の分析
今後、試料を採取し、分析する予定。
今後の対応
埼玉県大宮市の場合については、モナザイト鉱の回収等の作業が行われることになる。
いずれの箇所も周辺住民と周辺環境に問題があるものではないが、これらのモナザイト鉱の所有者に今後の取扱いの意向を確認するとともに、採取した試料の分析結果をみて、必要に応じ関係者に対し適切な措置を講じるよう指導していくこととする。
http://www.sta.go.jp/genan/nuclearsafe/mona00613.html
モナザイト鉱調査の経緯について
平成12年6月13日
原子力安全局
概要・経緯
(1) 平成11年11月中旬 青梅市の建設業者から建設工事の契約の担保としてモナザイト鉱と称する鉱石20kgをA氏(以下所有者)から預かったが、本当にモナザイト鉱か、危険ではないのかとの相談があった。また、警視庁に対し詐欺の可能性ありとして相談しているとのこと。
(2) 平成11年11月中旬 日本原子力研究所の協力を得て、青梅市の建設業者において、当該鉱石の保管場所の空間線量率の測定、分析を行った結果、当該鉱石は核原料物質であることが判明。
(3) 平成11年11月下旬 事情を確認するため、自宅(埼玉県)も訪ねた。(この間、所有者に再三の連絡及び来庁を依頼したが来庁せず)。
所有者とは接触できなかったが、所有者と関係がある者から約1tのモナザイト鉱が熊谷市の倉庫に預けているとの情報を得た。
(4) 平成11年11月下旬 埼玉県熊谷市の倉庫会社において保管状況の調査を実施し、12月初めに適切な管理をするよう指示した。
(5) 平成11年12月末から所有者に連絡し、法令に基づく届出が必要である可能性があることから、全体として何処にどれだけのモナザイト鉱があり、今後どのような使用の意図があるのが、調査して報告するように要請した。
(6) 平成12年3月下旬 再三の求めに対して、所有者が来庁したが、保管場所等については現在調査中とのことで全体の保有量等については、回答が得られなかった。このため、数量等によっては原子炉等規制法による届出が必要であり早急に調査結果の報告がない場合は、警察に連絡することとなる旨伝達。(平成11年12月末より週一回程度より所有者に電話連絡を行っている)
(7) 平成12年3月下旬 所有者より報告があったが、一部調査中とのことであった。
(8) 平成12年4月中旬 所有者より追加報告があった。
(9) 平成12年4月中旬以降5月末まで週一回程度、電話連絡を行い、全体の保有量について早急に報告するように催促。
追跡調査
所有者より報告された5ヶ所については、その後当課において保管者の現状が以下のとおりであることを確認している。
1)熊谷の運送業者に保管されていることを確認した(約1t程度)。
(11月末確認済み)
2)市川市の運送会社からは、4月初めに移動された(約10t程度)。
(運送会社からの情報)
3)青梅市の建設会社からは、1月末に移動された(20kg)。
4)他は連絡が取れず、所有者に再調査要請中。
http://www.sta.go.jp/genan/nuclearsafe/mona00613_1.html