鹿砦社通信11/29

 
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投稿者 ウマシカ 日時 1999 年 12 月 22 日 01:59:32:

回答先: 『「買ってはいけない」大論争』絶版の経緯 投稿者 ウマシカ 日時 1999 年 12 月 22 日 01:57:37:

http://www.rokusaisha.com/thusin10.html
W E E K L Y R O K U S A I S H A
1999/11/29


本年屈指のベストセラーであり、一種の流行語ともなった『買ってはいけない』
(金曜日刊) われわれは、この本の意義と問題点などについて、『「男ってはい
けない」大論争〜ほめる人、けなす人』としてまとめ、去る11月10日に発行し
た。
 発行前後からスキャンダルも露出し、とりわけ『週刊朝日』11月19日号が本書
をもとにトップ記事で5ページも掲載している。
 その本に“毒”があればあるほど、リアクションがあるということは、これま
での当社の出版物でも、4度の出版差し止めや訴訟沙汰として経験済のことであ
る。われわれは常に、いつ出版差し止めや訴訟沙汰になっても、われわれの思う
通りの本をつくるんだ、という気構えだけは持っているつもりである。

 やはり……、というべきか、本書『「買ってはいけない」大論争』でも、さっ
そくリアクションがあった。それは、『週刊金曜日』編集長・松尾信之氏からで
あった(別掲資料参頗)。
 抗議の内容は、つまるところ、『大論争』の中で、『文藝春秋』における
ジャーナリスト・日垣隆氏のレポートに対する反論掲載をめぐる経緯についての
記述が「事実誤認」にあたるので、「謝罪及び、2刷以降の当該部分の全文削除
要求」である。
 指摘された部分について、われわれは、『文藝春秋』平尾編集長や、情報ルー
トなどに調査した結果、「事実誤認」の色合いが濃いこと、つまり“正確な事実
ではない”ことは判明した。少なくとも、直接当事者にわれわれが事実確認を
怠ったことは、版元として非があるので、それ相応の処置を取ることにした。別
掲「回答書」の通り、現在書店に出回っている3刷・8万部で打ち止めにし、以降
は潔く、あえて増刷中止(フィルムの破棄、返本分の断裁等も検討中であり、い
ずれにしても実質上絶版)を決意した。

 また、われわれは本書の続編「Part2」を準備していたが、それは、『買って
はいけない』が提起した問題は、良くも悪しくもかつてない意味を持っており、
賛否両論、百家争鳴により国民的大論争にまで火をつけたい、という意図からで
あった。ということで、「Part2」には『買ってはいけない』執筆4氏(船瀬俊
介、三好基晴、波辺雄二、山中登志子の各氏)や、『金曜日』支持派と目される
日本消費者連盟、生活クラブ生協、日本オムバスにも寄稿を依頼していた。とこ
ろが、上記の「抗議」の報復的措置とは思いたくないが、あろうことか、執筆4
氏は揃って寄稿拒否を表明されたのだ(少なくとも「抗議」と無関係ではなかろ
う。これとて、4氏に直接確認にしているわけではないから「事実誤認」かもし
れないが……。ちなみに、日本オムバスは寄稿受諾、日本消費者連盟、生活クラ
ブ生協は「担当者不在でわからない」という返事であった)。 さらに、『買っ
てはいけない』について批判的立場(強く批判される方も、やや批判的な方も
あった)の方々も数人寄稿をOKされていたが、「『金曜日』からこうして抗議が
来ている。執筆にあたっては事実関係には十二分に気をつけるように」と念を押
したところ、ビビッて複数の方々が寄稿を降りられた。

 そういうこともあり、われわれとしては、賛否両論並載、百家争鳴により国民
的大論争にまで火をつけたいという本来の主旨、とりわけ『買ってはいけない』
の直接の執筆4氏に忌憚のない意見を述べてもらい、このかん露出しているス
キャンダルが「事実誤認」であるのであれば、それなりの反論を反映することが
事実上不可能となり、苦渋の決断として「Part2」の出版も断念したのである。
 ところで、われわれは、松尾氏が指摘された「事実誤認」を認め、「回答書」
において「謝罪」の意を表わし、その具体的アクションとして増刷中止(事実上
の絶版)の措置を取った(さらに、近く、フィルム破棄や返本分の断裁なども行
う予定)。
 では、今回「事実誤認」として抗議されなかった箇所は全て事実として見なし
ていいのだろうか?
 もっと言うならば、『買ってはいけない』の中にも、多くの「事実誤認」は指
摘されるところであるが、これに対して、どのような真摯な対応をなされている
のだろうか?『買ってはいけない』の中の「事実誤認」の箇所を「全文削除」し
ていけば、おそらく空白の箇所でいっぱいになるのではなかろうか? これは、
悔し紛れに言っているのではない。
 『週刊金曜日』編集部や『買ってはいけない』執筆4氏が、200万部という予想
外のベストセラーに浮かれているのもいいだろうが、一方で、「悪徳商法」に加
担したり、社会派名門出版社「三一書房」の労働争議で不当労働行為を働いたり
する等々の疑いが社会的に露出している以上、それも当社の『大論争』が発端と
なっている以上(くだんの『週刊朝日』に記事も、実は当社の『大論争』が種本
となっている)、われわれが彼らにその釈明を求めるのは当然であるし、彼らが
『週刊金曜日』の8月20日号で各企業にアンケートという踏み絵を強いたほどの
剛の者ならば、そうした疑惑には真っ正面から答えるべきだ。そう、答えてほし
いという生やさしいものではなく、答えるべきなのである。『買ってはいけな
い』を購読した、彼らが愛する「消費者」のためにも、それは当然である。『週
刊金曜日』や『買ってはいけない』執筆4氏が、真に「消費者のため」を考え、
またこう常々書いているのならば、われわれは、そうしたことを、あくまでも強
く要求するものである。
 同時に、『週刊金嘩日』の編集委員には、本多勝一氏や筑紫哲也氏など、わが
国を代表する知識人もおられるし、周辺にも立派な知識人が多くおられる。こう
した方々も、真に知識人たらんとすれば、わがこととして認識いただきたいと思
う。

 われわれは今回、あえて『「買ってはいけない」大論争』の「Part2」の出版
を断念した。しかし、問題は決して終わってはいない 。早晩、なんらかのおと
しまえはつけさせてもらわなければならない。「暴露本出版社」というレッテル




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