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◎事実上の国連統治開始 行政整備など支援へ
【ニューヨーク19日共同】東ティモールへの多国籍軍展開は、
東ティモール独立支援のための国連暫定統治が、インドネシア政府
による正式な独立承認を待たずに事実上、始まったことを意味する。
治安が順調に回復し、避難民の帰還も進めば、国連は3年程度先
となる独立国家誕生を念頭に、東ティモールの行政機構や社会施設
の整備、選挙実施などを順次支援していく。
治安情勢が極度に悪化しなければ、インドネシア国民協議会が1
1月ごろ独立を正式に承認し、国連暫定統治は来年春ごろにも開始
されるとみられていた。
だが併合派民兵の住民襲撃などで騒乱状態に陥り、多国籍軍が緊
急に派遣されたことで、独立への過程は前倒しとならざるを得なか
った。国連安全保障理事会は決議で「多国籍軍は国連平和維持活動
(PKO)が引き継ぐまで駐留する」と規定し、多国籍軍の駐留か
ら暫定統治に移行させる方針を示した。
活動を再開する国連東ティモール派遣団(UNAMET)は、多
国籍軍駐留中に避難民の帰還促進など人道支援を進め、アナン国連
事務総長が策定中の暫定統治計画の実施に備える。
(了)
[共同 9月20日] ( 1999-09-20-09:03 )