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松本サリン事件民事訴訟原告関係者の親族誘拐事件に関する一考察(笑)
笑いでは済まされない捜査中の事件ではある。
松本サリン民事訴訟は、刑事事件としての訴訟とは別に係争中の訴訟である。
オウムと直接あるいは間接に関わる犯罪行為であることは明らかであろう。
しかし、その意図が不明の現在様々な憶測を呼んでいる。
「訴訟を止めろ」という恐喝は、直接的にはオウム幹部に対する利害関係が見えるが、彼らのほとんどは、別の民事訴訟等で賠償金支払命令の判決が出ており、この民事訴訟のみ圧力をかける意義は見出せない。刑事訴訟の検察側に対する妨害工作などあるのだろうか?
マスコミも、そのあまりにも単純な利害関係から連想される「任意団体」オウム真理教の裏組織による行為とは思えないことから、取り扱いは慎重であるように見え、また一方で、「坂本弁護士一家惨殺・死体損壊・死体遺棄事件」における「プルシャ」等の「明らかに見えすぎる」容疑と上佑受刑者の「平気な顔による否定声明」との連想から、その裏組織による工作という疑いも捨てきれないでいるようだ。
しかし、「テロ集団」としての以前のオウムに対して、現状のオウムの表面上は「知能犯・経済詐欺組織」として垣間見える「普通のカルト集団」にしか見えないということも事実だ。ただし、一般人の得ることができる情報に限って、という条件付きではあるが。
一部では、「オウムがやっているはずがない。公安調査庁の自作自演に違いない。」などというトンデモ説も出ているようだ。
だが、今回の拉致事件については、事前の情報収集やよく訓練されていると見える鮮やかさはどこからくるのであろうか。盗聴についても当然行われていたと想像できる。公安調査庁については問題も存在するが、すぐに同庁を「攻撃」するような発言は、同庁が監視している団体・組織によるよくある宣伝であると思われる。
ところで、最近「週間現代」で「元オウム信者と北朝鮮よど号グループを結ぶスペインの拠点」という内容の記事が連載中である。「強い反米感情」と「マインドコントロール」、「集団を思い通りに煽動する技術」など、北朝鮮から見えて来るものと驚くほど似た体質には興味深いものがある。この記事については、「週刊現代」の憶測記事に不信感を持つ人が多いことから、あまり反響を呼んでいないようだ。
また、「週間宝石」では、「衝撃入手 麻原ほかオウム12人の供述調書3966ページ」なる記事が載り、その現物が本物であるとしたら、流出経路から「自作自演論派」が飛びつきそうな憶測を呼ぶ。ただし、弁護側も入手は可能な文書ではあろう。
今回の誘拐事件の前兆の情報と、被害者の解放された場所(名古屋の警察署の近く)から、その目的が原告に対する示威行為を意図したものなのか、対オウム反動の世論煽動なのか、今後の様子を見なければ予想できないが、私はこのどちらでもなく、「攪乱の意図を持った工作」ではないか、と見ている。「攪乱工作」つまり「革命」を是とする集団を連想する。
しかし、戦後の裕福な日本において「革命」はあまりに現実離れをした考え方だ。だが、いったん「独裁政権」に移行させた上で、その権力に対する「解放戦線」というシナリオを、まるで夢のように描いている向きもあるのではないか?
それは、この文章の表題についた「特徴」から連想できる団体も含めてという意味である。
もう一つの見方として考えられることは、松本サリン事件の「刑事訴訟」と「民事訴訟」との公判スキームの違いにおいて、「刑事訴訟においては意図的に除かれているが、民事訴訟においては関与が証明されてしまう証人等」説である。
はっきり言えば、後藤田元代議士に繋がる某元オウム幹部に関係が見出せないだろうか?
以上の見方は、もちろん、「公安調査庁」説となんら相違ないほどの憶測ではある。
あらためて、今後の情勢に目を光らせたいものだ。