オウム掲示板メモin空耳 駅カテドラルは、灰青色の岩石からなる大きな塊のうえに


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投稿者 たけしくん 日時 1999 年 2 月 28 日 13:06:48:

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001104 駅カテドラルは、灰青色の岩石からなる大きな塊のうえに
 Name:じゃすみん  Date:02月28日(日)01時08分49秒(JST)

消防士が目的地への乗り換えとして降りた駅、カテドラル。そこで出会った異
様な光景のお話。この駅の建物が札束でできており、いたるところに、ろうそ
くが燃えていることに彼が気づく。

>「たいへんだ!」と彼はつぶやく。「すべての安全基準に違反している! 
>まったく狂気のさただ!」
これは、いわずもがな、金中心の現代社会のことでしょうね。燃え揺らめくろ
うそくは、いつ燃え尽きてもおかしくない現代社会の象徴している。

>「奇跡の金銭増殖はつねに進行しつづけるってわけよ。けっして中止されや
>しない。で、そいつが中止されないかぎり、だれひとり旅立つ気にはならな
>い。で、だれひとり旅立つ気にならないかぎり、列車は動かない。すべてが
>現在のままってわけよ!」 

かけられた魔法は、金銭への飽くなき執着。まるで餓鬼の世界。誰ひとり旅立
つ気にならないから、乗り換えの途中駅なのに列車は発車しない、現実は変わ
らない。これもいわずもがな、どんな弊害が生じようと、儲け主義・物質主義
でつっぱしるがゆえに、決して改善されない現代社会と重なる。

>古いコラールの旋律だが、聞えてくるのはたったひとりの女性の声だけだ。
>その声は巨大な空間を暖かく強くひびきわたる。だれもそれに注意を払わな
>い。消防士だけが驚いて、声のする聖歌隊席のほうを見あげる。

彼は、ろうそくの危険性にも気づく。しかし、ほかの誰も気づかない。また、
芸術家だった彼女の歌にも気づく。しかし、ほかの他の誰も気づかない。ほか
の人はみな、札束をもらうことに夢中。執着に埋没すると他のことは目が入ら
なくなるものです。

>「世界装置の放浪者〔さすらいびと〕よ、
> 時間のなかで目的をもたぬのがわれら。
> 無私なる純愛によってのみ
> おまえはいまここに到着する。
> 魂よ、準備せよ、
> いまこここそが永遠なのだ!」

ここ、はどこでしょう。この餓鬼の世界か、あるいは違う世界か。誰も耳を傾
けない、しかし彼にだけ聞こえた彼女の歌声。無私なる純愛が到着させる世界
ですもん、時間のない永遠の世界は”ここ”ではない。魂の準備をせずして、
届かない世界がある。




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